井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

ジョーカーでもなかった、トランプ

2016年05月01日 | 歴史・政治

イロモノ候補だと思い込んでいたトランプ氏が、意外な善戦で
ひょっとしたら大統領になるかも知れず、となると
自衛隊の国軍への格上げや、核保有が認められるのかと
期待する向きもあるようです。

日本はアメリカ軍にもっとカネ出せやらは、日本が軍隊持てぬように
GHQ憲法押し付けたのはそっちだから、と言い返したいのですが
無知ゆえに言っているのか、煽りで吹きまくっているのか
解りません。学歴はそこそこ分厚く、無知とも思えぬのですが。

「平和憲法」とやらがGHQの押し付けではないと主張する人たちが
いますが、当のGHQが押し付けであると認めているのをご存知ないの
でしょうか。

それは、GHQが日本のマスコミコントロールのために作成したプレスコードに
明記されています。

 

 

http://www.lib.umd.edu/prange/about-us/civil-censorship-detachment

 

江藤淳氏の調べによると、プレスコードは次の30箇条です。アメリカ国立公文書館で見つかった資料「削除と発行禁止のカテゴリーに関する解説」によります。

連合国軍が、日本のマスコミ統制のために設けた禁止事項が以下です。

 1 SCAP(連合国軍最高司令官もしくは総司令部)に対する批判
 2 極東国際軍事裁判批判
 3 GHQが日本国憲法を起草したことに対する批判
 4 検閲制度への言及
 5 アメリカ合衆国への批判
 6 ロシア(ソ連邦)への批判
 7 英国への批判
 8 朝鮮人への批判
 9 中国への批判
 10 その他の連合国への批判
 11 連合国一般への批判(国を特定しなくとも)
 12 満州における日本人取り扱いについての批判
 13 連合国の戦前の政策に対する批判
 14 第三次世界大戦への言及
 15 冷戦に関する言及
 16 戦争擁護の宣伝
 17 神国日本の宣伝
 18 軍国主義の宣伝
 19 ナショナリズムの宣伝
 20 大東亜共栄圏の宣伝
 21 その他の宣伝
 22 戦争犯罪人の正当化および擁護
 23 占領軍兵士と日本女性との交渉
 24 闇市の状況
 25 占領軍軍隊に対する批判
 26 飢餓の誇張
 27 暴力と不穏の行動の煽動
 28 虚偽の報道
 29 GHQまたは地方軍政部に対する不適切な言及
 30 解禁されていない報道の公表

 

 

青文字にした箇所で、私が言わんとする所は解るでしょう?
GHQ自身が、憲法の起草はGHQ(アメリカ)であると認めていますね。

 

GHQ検閲済の教科書でしょうか。「わが国土」という言葉が物悲しく感じられますが・・・・しかしまだ台湾は日本の所有であるという考え方もあります。

サンフランシスコ講和条約により、日本は台湾の行政権は放棄したが割譲の相手国はどの国とも言ってないので。大陸からの外省人以外は台湾の
人々は親日であり、というより日本人であると思っている人々もいて、早くまた日本人として生きる日を待ち望んでいる人々さえいます。

ドラマ作品で中国から招待を頂いて出掛けた上海の空港で、台湾の人々が
中国人でもない、外国人でもない税関に並ばされていたのを目撃、複雑な
心情を抱いたことを思い出します。

話が逸れました・・・・・

どう「平和憲法」護持派が強弁しようと、本家本元のGHQが憲法は自分らが書いた、と言い切っているのだから問答無用、通用しません。

日本国憲法ではなく、GHQ憲法です。

まだ二十代初期のユダヤ系女性、ベアテ・シロタ・ゴードンが起草に混じっていたことも事実です。人の国の憲法起草に、二十歳そこそこの女性とは、随分日本もバカにされたものです。馬鹿にされるのが敗戦国ではあるのですが。
この女性を持ち上げる人々がいて、それがGHQによる押し付け憲法を護りましょうと主張する人たちなのですが、皇后陛下がベアテ・ゴードンとお親しくしていらっしゃったのは、どういう心根からが理解できず、いぶかしいことに思いなしているうちにベアテ女史は逝かれました。九条の会の人々とのお交わりも含めて、私には理解が届かず、ことの良し悪しはとりあえず置いておいて、天皇陛下も政治にまつわるご発言「平和憲法護持」など与党の党是に逆らうことではあり・・・そのたぐいの言動は他ならぬその「平和憲法」で禁じられているのですが、どうも私などお心のうちが把握できないのです。
何をお考えになられていたのか、具体的な言及を注意深く避けられ、
茫洋とした昭和の有りようを懐かしく
思うものです。皇室とはそもそも自己主張とは遠い存在であるという
思い込みが私にはあるのかもしれません。


トランプ氏の話に戻しますが・・・・・

原発は最終的には廃絶されねばならぬものですが、しかしながら韓国に原発が
あるうちは、原発事故の危険性が消え果てるわけではありません。
決して盤石とは言えない韓国の原発のほとんどは、日本海側に面して
建てられているので、いったん事故があれば放射能は偏西風で九州や、四国に
吹き寄せて来ます。

対馬と釜山との距離のほうが、福島東京間よりは近いのです。
原発廃止は世界で、少なくとも日中韓でせーので止めない限り、日本だけ
止めて、安全が保てるわけではありません。

原発の是非論で言うなら、私も「非」でそんなことは何十年も前から言ってますが、拙速な廃止は国力の極端な低下を招きます。
それと、大事なのは原発を廃絶すると日本は、核のハンドリングの技術まで
失ってしまうのです。

原発は「せーの」で世界一斉に廃絶しないと無意味です。
持てる国だけが持って、核廃絶を言われても説得力はありません。
現実、核保有が最大の強力な防衛力になってしまっている
現実が、残念ながらあります。

日本に自立を促すトランプ氏がもし大統領になったら、日本の意識も
変わらざるを得ないでしょう。となると自民党の党是である
憲法改正も少しはリアルに捉えられるようになるのかもしれません。

大体、自国の軍隊を持てない憲法に「平和」と被せるのが
欺瞞でしょう。先制攻撃を封じられた防衛は、防衛にはならぬこと、
領空領海を守っている自衛隊の皆さんが、身にしみてご存知のことと
思います。

紙に書かれた文言に、侵略を防ぐ力はありません。
現に竹島は盗られ、そこにまつわって日本人漁師が殺されたり、4千名近くが
朝鮮半島に拉致され虐待を受け、そして北朝鮮には多くの日本人が連れ去られ、戻っては来ません。

平和憲法で他から侵略を受けぬなら、なぜ各国莫大な費用を軍事費に回すようなことをせず、平和憲法を持たないのですか?
70年という長きに渡り、平和憲法を持っているのは、なぜ日本だけなのですか?
侵略を受けずに済んでいるのは、実は九条のおかげではなく、アメリカの
核による抑止力、要するに恫喝力です。

というわけで、私は非核三原則に対しても、自らわざわざ放棄を宣言することも
ないだろうと思うのです。核を捨てたから、どこも攻めて来ないか、
というと、それはあり得ないからです。いやむしろ逆なのではないですか?
核保有のアメリカが背後で睨みをきかせているので、侵略の不安を
さほど持たずに済んでいるだけのこと。

あたかもトランプ氏登場を見るに、日米安保も盤石ではありません。アメリカも自国を核の危険性にさらしてまで、日本を守ってくれることはしません。

平和憲法を日本国内で褒め称えるほど、各国が賞賛していますか?
腹の中で、ある国々からはほくそ笑まれているのが現実です。

核を持てとは言わぬけれど、持つ気になればいつでも持つぞという気概、知識と技術の研鑽は、自国を守るためには必要でしょう。

 

マスコミも、元GHQメンバーのベアテ・ゴードン女史を「憲法の母」と持ち上げています。現憲法は「GHQ作」なのです。

そしてGHQ施策は、日本を強く豊かにするために行われたのではありません。
その逆です。二度と立ち上がれぬよう両足を折って、精神的にも
矜持を持てぬ、マゾ史観の国に仕立て上げる事で、それは非常な
成功を納めて、現在に至ります。
表向きしっかりと建っているようですが、柱はシロアリに食い散らかされています。
そしてそのシロアリは、敗戦時にGHQが仕込んで行ったのです。

だが、かつてシロアリを仕込んだアメリカは、もういません。
日没に向かいつつあります。それゆえ、日本を頼りにして来ています。
かつては、黄色い猿と小馬鹿にしていたのが、実際戦闘で接してみると
仰天すべき優秀さ。それ以降、アメリカは日本をいかに無力化するかに
力を注いで来たのですが、状況は変わりました。

4月22日、X-2(ATD-X心神)の初飛行は、ステルス・先進技術実証機として
「蘇った日本、返って来たゼロ戦」として世界から賞賛・歓迎されたのです。
あの三カ国以外からは。

日本の戦闘機の開発と航空機の開発を禁止して来たアメリカが、もはや
もろ手を上げての歓迎です。

時代は急速に移ろいつつあります。というごときことを書くとあたかも
私が戦争を期待しているかのようですが、戦争など大嫌いですよ。
できりゃ避けたい。大方の皆さんと同じです。
ただ、現実を見るに安保法制案を戦争法案などと、侮蔑的に呼んで
否定できるような状況ではないことぐらいは、解ります。
戦争反対と叫んで平和が守れるなら、どの国も高いお金を
かけて軍備はしません。