「満月の夕」を歌うにあたっての賛否両論の中、何年にも渡って毎夜歌い続ける。 2003年には「第45回日本レコード大賞企画賞」を受賞し、数回に渡るNHKテレビへの出演や連続ドラマへの挿入歌の提供もする。 2004年辺りからそれまでの活動を見直し、新たな音とうたの可能性を模索している。従来の音・うたのあり方から大幅に変化すべく、即興演奏・民族音楽の影響・古いトラディショナルへの傾倒を反映しつつ、セッションではない継続を、演奏家たちと終わりのない共同作業へと時間は経緯している。そんな中8年振りの新作「Night At The Circus vol,1」を09年に、10年には「PLAYS STANDARD vol,1」「a few little things」のNEWCD2枚を、絵本作家荒井良二氏のイラストと供に同時発売するに至る。
林 栄一(AltoSax) 1950年東京生まれ。 中学時代ブラスバンドでSAXを始める。 17才でプロになり、Big Band やR&B Band で修行を積む。1980年、山下洋輔トリオにプラスワンとして参加、この時トリオのドラマー小山彰太と知り合う。 1990年、自己のバンド「マズル」<林栄一(as)、石渡明廣(g)、川端民生(el.b.per)、是安則克(b)、藤井信雄(ds)、楠本卓司(ds)>を結成し、初リーダーアルバム『MAZURU』を発表。同バンドでドイツニュールンベルグJ.F.に出演、好評を博す。 現在は林栄一クインテット<渡辺隆雄(tp)、久保島直樹(p)、伊藤啓太(b)、小山彰太(ds)>をはじめ、渋谷毅(p)オーケストラ、板橋文夫(p)とのDUO、その他様々なセッションで活躍している。
2003年より十数本によるコントラバス集団『漢達の低弦』を主宰。金井英人、井野信義、齋藤徹など日本を代表するベース奏者を招き、クリニック、コンサートを開き好評を博している。 2007、8,9年は、アイヌのトンコリ奏者OKIと共演し、シンガポールWOMAD,RISING SUN ROCK FESTIVAL、ブラジルPERCPANなど国内外のフェスティバルに参加する。 2009年、高円寺・座『オンバクヒタム』公演に齋藤徹(b)田中泯(ダンス)筝カルテット螺鈿隊らと出演。同年、横浜JAZZプロムナードに、板橋文夫デュークエリントン生誕110周年オーケストラで出演。 2010年、バンドネオン奏者の小川紀美代と日韓ART FESTIVALを開催。韓国のEt Aussi Dance Company(キム・ボンホ&セリーヌ・バック)と共演する。 同年、能楽師の笛方・一噌幸弘のバロックコンチェルトプロジェクトで国立能楽堂に出演する。 同年9月、韓国で行われたASIAN IMPROVISATION ART EXCHANGE2010へ招待される。 2011年5月、齋藤徹主催のベースアンサンブル『GEN311』でライブとDVD撮影。ダンサーのジャンサスポータス、ジャッキージョブと共演する。
大学在学中より演奏活動を始め、卒業後約2年間都内近郊で活動した後、2008年1月ベーシストのRodney Whitakerの誘いで彼がDirectorを務めるMichigan State University College of Music Jazz StudiesヘPerformance Diploma Program Student(準大学院生)として留学、渡米。ドラムをRandy Gelispie氏に、アンサンブルをRodney Whitaker、Rick Roe、Derrick Gardner、Diego Rivera各氏に師事、またRodney Whitakerのアシスタントも務める。
同大学院在学中、 Rodney Whitaker Group 、Wess “Warmdaddy” Anderson Quartetに参加。そのメンバーとしての活動の他、 同世代のミュージシャンやデトロイト在住のミュージシャンとともにデトロイト、アナーバー、オハイオなど州内外のジャズクラブや黒人教会、San Francisco Conservatory of Musicへの招待演奏(Rodney Whitaker Quintet, 2008)、コスタリカへのツアー(Ralph Tope Quartet, 2009)、数々のジャズフェスティバル等に出演、米国内外で活動する。同大学のアンサンブル、ビッグバンドのメンバーとしても多くのコンサートやツアーを経験した。 また毎年のジャズキャンプやデトロイトでのジャズ教育プログラムの講師としても活動した。
卒業後短期間ニューヨークに移り住み、2010年2月に帰国。 帰国後は東京を拠点とし、都内近郊、日本全国、また台湾のTaichung Jazz Festivalに出演(Ashton Moore Quintet、 Nick Javier Quintet, 2010)するなど、国際的にも活躍している。