漫画家を目指す人へ

漫画家を目指す人へ参考になれば。

最初に:考えすぎない

2012-04-04 20:10:22 | ■漫画を描いてみる③ストーリー
さて、本当は絵のところで構図などについて記載したかったのですが、諸事情より先にこちらに入ります。
このブログは順番に読んでゆくというより、カテゴリごとに読んでいくことを想定していますので、順番に読む方には読みづらいと思います。すみません・・・。

さて、ストーリーの考え方ですが・・・・。
ここについては、本当に千差万別・何が正しいとか良いということはありません。
どんなやり方をしても、最後に面白いものができればそれでいいんです。
それができないからいろいろ考えたりするわけですが。

私が投稿していた雑誌の移動教室(その雑誌で活躍している先生が講師をしてくれる漫画スクール)にて、志望者の一人がに「どうやったら面白い話を作れるんでしょうか」と質問したときには、講師三人の先生方が口をそろえて「そんな方法があるなら私が聞きたいです」と答えていました。
まあ、質問した方も想定していた回答らしくて、苦笑いしていました。
そういうことです。

ただ、それでは味気ないので、一応私が今までに自分なりに考えたやり方などを書いてみます。
もちろんこれが正しいわけじゃありません。また自分で書いておいてなんですが、私も実践できていません(泣)。
なので、本当に良いやり方なのかもわかりません。
また、もし私にとって良い良いやり方だったとしても、他の人にとってはそうでないこともありますので、「こんなこと考える人もいるんだな」くらいに読んでおいてください。

さて、最初に。

ここには、かなりいろいろなことをごちゃごちゃと書いています。
しかし、ミもフタもないですが、正直ごちゃごちゃ考えなくても、面白い話を作れる人は作れます。
ごちゃごちゃ考えなければならない、ということは、それだけ話作りの才能がないということなのかもしれません。
実際、経験から言っても、長く悩んだり考えたりして練り上げた作品より、ぱっと思いついてすぐできた作品のほうが結果は良かったです。


長く悩んだり考えたりしなければならない、ということは、自分の中で曖昧でちゃんと見えていなかったり、設定や展開に矛盾や無理があったり、無駄に複雑である場合が多く、なんとか形にしても、良い作品にならなかったりします。


漫画家の中には、一晩でネームが仕上がらない作品は即ボツにする、という人もいるくらいです。

なので、あまりここに書いていることを真に受けて、ごちゃごちゃ考えすぎないようにしてください。
考えることは大事ですが、ある程度考えてもどうにもならないなら、早めに気持ちを切り替えて次の作品にいく方が絶対いいです。

ネームにかける時間は、制作スタイルにもよりますが、だいたい一週間くらい。どんなに長くても一ヵ月にしましょう。

※まだ担当さんがついていない場合のことです。担当付になると担当さんと打ち合わせながら製作するのでもう少し長くなると思います。

その期間で「これ!」というネームができあがらなければきっぱり諦めるといいと思います。
それ以上時間をかけると、時間の無駄になるだけでなく、自分の中でも作品に執着ができてしまって、次にいくにいけなくなってしまいます。(私がそのタイプです・・・)

また、それだけ時間と労力をかけて、結局ダメだったときの精神的ダメージといったら。
ヘタすれば立ち直れません。
私はこれを繰り返した挙句、かなりのダメージを負って、一年くらい何も描けなくなりました。今思えば(漫画に関してのみの)プチうつ状態だったと思います。

もちろん、それだけのリスクを負う価値がある作品だと、自分で信じきれるならやりきるのもいいと思いますが、投稿者とか新人のうちは、ネタ自体が素晴らしかったとしても表現するだけの実力が伴ってないことも多いので、あまりやらない方がいいと思います。

作成途中の作品は愛着が湧くので、なかなか切り捨てられなくなりますが、いつか描ける日が来るまで熟成させると思えばいいでしょう。
実際、プロの作家でも、同じモチーフを何度か描きなおすというのはよくやっていますし、学生時代やデビュー前に思いついたネタを、自分の実力が伴うまで、大事に練り続けてヒット作にしたという話も割りと聞きます。
その間に他の作家に同じネタで先を越されたりすることもあるでしょうが、それならそれで、そこまでのネタだったということです・・・。

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