映画:王妃の紋章

2008年05月19日 | 映画・本
王妃の紋章 2007年 香港=中国

監督:張藝謀(チャン・イーモウ) 出演:周潤發(チョウ・ユンファ),鞏俐(ゴン・リー),劉(リウ・イエ),周杰倫(ジェイ・チョウ)

 観終わって―
張藝謀がしたいこと全部やってみた作品と、こやぶんは思う。
あまりにも… 足し算ばかり、観ていて… こやぶん 疲れます。

赤をモチーフに、悲しみも喜びも全てを表現した映像は…
貧しくても、地に這う植物の様に逞しく生きる人間を丁寧に描いた演出は…
中国で流行の拝金主義に成り果てた張藝謀の今の姿… ならば、非常に残念。


話の内容は悲惨なハズなのに― 哀しさが伝わらず、
壮大な夫婦喧嘩の一日を― だらだらと144分見続ける。
こやぶん、鞏俐の演技の素晴らしさには脱帽しますが…
中華的ド派手な絢爛豪華も
蟻の大群のように出現するエキストラも
莫大な金額を投じて製作したセットに衣装も
こやぶんにとって 何の見どころもないではなかった。
正直 あらすじもかろうじて覚えている状態…

印象的だったのは(ただし ツッコミ)

①菊花の紋章をつけた軍隊が殲滅されて終わり― って、
 日本のパスポートなど日本の国章として十六菊の紋章を使用を踏まえて、
 重陽の節句というオブラートに包んだ、反日映画と感じました。
 (こやぶんは自称尾翼派? 右翼的でも左翼的思考の持ち主ではありません)
 中国で大ヒットしたのも、納得できる

②国王を中国に置き換えれば、現在のチベット騒動そのまんま… 辟易した。
 国王に刃向かう者にはすべて死を!が粗筋なので、
余計― 中華思想のプロパガンダ映画か? と思う。
 同じプロパガンダ映画でも日成のパレード/東欧の見た“赤い王朝”(1989)
大笑い・苦笑いしながら観られるけれど…
王妃の紋章は、別次元の… アホらしい内容のプロパガンダ映画、と思う。

 国会議員さん、「靖国」同様に「王妃の紋章」も試写された方が良いのでは?

作品を見ているうちに… 
「国策じみた展開の作品の上映は自国だけでお願いします」
って気分になりました。

最後に
紅いコーリャン」や「菊豆
こやぶん自身、たくさん映画を観る余裕があった頃の張藝謀監督は、素晴らしかった。

こやぶん評価( 張藝謀の駄作)
  



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