東北大教授で脳の機能を調べる「ブレインイメージング研究」の第一人者として知られる
川島隆太氏の講演(日本公文教育研究会主催)が3月中旬、広島市中区の広島厚生年金会館で開かれた。テーマは「脳を育て夢をかなえる」。http://www.pressnet.co.jp/2005_04/0416_26.htm から 抜粋
「読み書き計算とコミュニケーション、手指を使い何かをつくりだす、という前頭前野を鍛える3つの原則
前頭前野は、考える力、記憶力、コミュニケーション力、自制力、自発力などの源泉で、さまざまな働きをしています。・・・実は前頭前野が子どもを健やかに育てたり、私たち
大人が脳の健康を保ったりする上でも重要な働きをしているのです。
では、前頭前野を鍛えるにはどのようにすればよいのか。
簡単な計算、書くという行為、読書(特に音読)、誰かと会話をするだけでも前頭前野は働きます。
一番悪いのは、家に一人で閉じこもることです。
できるだけ外で誰かと何かをすることが大切です。
親子で共同作業をしたり、集団で遊んだりするときも前頭前野を活性化させることが分かってきました。
共同作業だと料理なんかいいですね。
遊ぶときは3人以上がベスト。麻雀もOKです。
3人以上だと複雑なコミュニケーションのやりとりが必要なので、前頭前野が働きます。
さて、私たちは、読み書き計算を使った学習療法で、アルツハイマー型認知症の方を含めた多くの痴呆症高齢者の人たちの脳機能改善に成功してきました。
着替えやトイレなどの身辺自立が可能となったり、
笑顔が増えて家族や介護スタッフとコミュニケーションができたりするなど、さまざまな変化が生じてきました。
アルツハイマーの人が前頭前野を鍛えることで、自分自身の力で立ち直ることが可能なことが科学的に分かってきました。
私たちは今、認知症予防プロジェクトとして、高齢者に学校に来てもらい、学校で読み書き計算に取り組んでもらう試みを行っています。高齢者が子どもと触れ合うことで高齢者の脳の働きがよくなることが分かりましたが、実は私は、
脳を鍛えることを地域づくりに役立てられないか考えています。視点は高齢者です。昔は地域に教育力があったから、高齢者が地域で子どもが悪いことをすれば注意する社会ができていました。私はこんな環境を学校に用意することができないか考えています。高齢者が子どもに分かるように導けば、子どもは言うことをきくしルールも身につけます。誰がやるのか。私たちがボランティアで立ち上がることです。」
以上 川島教授のお話です。
高齢者の脳トレーニングと子どもの教育 これは別々に考えないといけないものでは無いですね。川島教授の思いが分かります。
研究を社会に役立てたいという思いが大切ですね。
私も経営の視点から「麻雀⇒脳の活性化と地域のコミュニティ作り⇔減っていく麻雀荘を地域のコミュニティセンターにする可能性&麻雀講師育成と派遣、世代間コミュニケーション」という事業案に至ったわけですが、川島教授は「学校を脳トレーニングセンター&地域の教育力養成センター」にしようという案をお持ちのようです。
そうですね、小学校も少子化の影響で使わない教室ができたり、廃校になるところが増えてきているのでしょう。
いまのご時勢で一般の方の出入りがしにくくなってくることは考えられるでしょうから、いいプランも壁はあるものですね。
私のプランは「麻雀荘=怖いところ・麻雀=ギャンブル」というマイナスイメージを払拭するという大きな壁があります。頑張らなきゃ。
調べていくとなんと我が立命でも学習療法の研究を進めていらっしゃたようで、驚きました。衣笠とBKC(びわこ草津・・・)では離れているとはいえ、私の研究の進度が遅すぎということですね。
立命は来年小学校を開講します。その関係もあるのかもしれません。
川島教授が小学校の研究顧問でいらっしゃって、最先端脳科学の知識をカリキュラムに活かされるようです。今後も注目していきたい分野です。
参考HP
http://www.gakushu-ryoho.jp/index.html
「学習療法研究会」
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/hs/kikaku_2004/ondokukeisan/ondokukeisan.htm
「音読・計算による学習療法の効果を科学する~京都プロジェクトによる学習療法シンポジウム」
http://members.jcom.home.ne.jp/mikedo/SE044_Study_treatment_drill.htm
「G-NET 最新厳選★健康特集:学習療法ドリルー認知症高齢者の脳を鍛える読み書き・計算」