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なかなか勝てない馬がいる。今日もその馬が走る。
がんばれ、と声が出る。
まなざしは、ゴールの先を見つめている。

切腹考

2022年08月18日 17時36分59秒 | 読書・文学


伊藤比呂美/著
出版社名 文藝春秋
出版年月 2017年2月

税込価格 1,870円
頁数・縦 280P 20cm

鴎外を読むことが、生きる死ぬるにつながるのである。かつて切腹のエロスに魅せられた詩人は鴎外に辿り着く。侍たちの死生観をさぐりつつ語りなおす「阿部一族」。日本語を解さぬ夫を看取りながらの「ぢいさんばあさん」。誕生、離別、天災…無常の世を生きるための文学。

切腹考
鴎外先生とわたし
どの坂もお城に向かう
先生たちが声を放る
弥五右衛門
マーマイトの小瓶
普請中
ばあさんとぢいさん
ヰタ・リテラーリス
山は遠うございます
隣のスモトさん
阿部茶事談(抄)
ダフォディル
地震
(森林太郎トシテ死)

「世の中に切腹愛好家多しといえども、実際に生の切腹を見たことがある人は なかなかいないだろう。わたしはそのひとりなのだった。」(本文より) かつて切腹のエロスに魅せられた詩人は?外に辿り着く。侍たちの死生観をさぐりつつ語りなおす「阿部一族」。日本語を解さぬ夫を看取りながらの「ぢいさんばあさん」。離別、誕生、天災……無常の世を生きるための文学。熊本から異国の空へ、新たな代表作の誕生!

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