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風 姿 鴎 伝

野球好きになって十年目。遠いのとワケありで主に中継で観戦。鴎たちに関しては緩く長い目で見てます。だって元気の素ですから。

誰にでも行きやすい野球施設を!〈MAZDAZoom-Zoomスタジアム 広島編〉

2015-07-20 | 誰でもいける野球施設を
今年のオールスター第2戦の舞台となりました広島はZoomZoomマツダ スタジアム。
言わずと知れた 広島東洋カープのホームグラウンドであります。




写真や感想は5/28 の交流戦の時のものです。
観戦記はこちら

さて今回も「見かけはわからないけれども体に不自由さを抱えている自分」
のそうした目線から書いてみたいと思います。
これを読まれた方がバリアフリーについて考えて頂ければ幸いです。

実は生涯初の広島、しかも思い立っての一人旅。
やっとそういうことが出来るようになったんだなぁ。
何もかもが嬉しさと感謝で一杯でした。

球場の立地条件も素晴らしいです。
新幹線の駅を降り、そのまま15~20分歩けば球場に着くわけですからね!

できれば新緑の広島の街を堪能しながら歩いて行きたい気持ちは勿論ありましたが、
「自分的には物理的に無理」なので最初からホテルにチェックイン後、
タクシーを呼んで貰って行くことにしていました。
15~20分の徒歩距離だと大体2~3メータくらいです。

【球場内に乗り入れるタクシーの乗降場がない】
運転手さんに軽く事情を話し、最短で行けるところに停めて頂きました。
もう目の前に見えていたし、舗装された平板な道で助かりました。

特急が遅れ、新幹線の乗り継ぎが間に合わずギリギリ30分前。
なんとか間に合いそう…(汗ダク)ん?

【荷物チェックの場所は球場前にひとつだけ】
一応3列ではありましたが、普通ゲート毎にやりません?
暑い中を立たせて待たせて…これ、普通の体の人でも…

【スタンドへの入り口が階段ひとつしかない】
え??? この球場っていつ建てられたんでしたっけ?昭和じゃないでしょ。

こんな、急勾配な沢山の段…私登れないどうしよう?
(落ち着いて自分。エレベーターが近くにあると公式サイトに…)

でも、案内板が出ていません。
あと20分しかない。えっとインフォメーション…

【試合前20分、インフォメーションが常駐していない】
え?え?なんでここの人いないのっ?
置いてある案内チラシを見ても、どうやら一度出て再入場?
チケットチェックのところに戻って尋ねるとやはりそうでした。

見た目普通のオバちゃんの自分。
好奇の目にさらされながら柵を開けてもらいます。
方角はわかるものの、行けども行けどもそれらしきものが無い。

VIP専用入口のお姉さんにジロと睨まれ。
足は棒のようになり、心細く…時間だけが迫ってくる。
これ、誰かが一緒だとしても要領を知らないと絶対わからない…

ここで、出くわした整備員さんに聞いてようやくさっき睨まれたすぐ横に、
隠れるようにエレベーター、ありました!
そこにも荷物チェックの人は居て、
エレベーターを上った先に入場チェックはあるのですから、
これ裏口入学じゃないですよね?~_~;

しかしそこからはこの眺め!一気に報われました。



この開放的で、縁日のようなコンコース。
まるで夢にまで見た光景です。


【スタンドの段差は小さかった、助かった】
心配していた段差も狭く作ってあって、なんとかびっこを引きながら降りて行けます。


まあ、元より出来るだけ昇降しないで済む席をリザーブしてはいたんですが。

平日で、人も少ないし周囲に迷惑をかけずに着席!!

(ああ…なんとか清田の二球目ファールに間に合った)

【トイレ施設が素晴らしい】
トイレの数も多いし、コンコース内にあるのでギリギリ試合の行方を追いながら…
モニターなんて必要ないつくりですからね。




そしてバリアフリーのトイレが男女別なのに感動しました。

【運営と当事者の意識のズレ…甘かった情報の“読み”】
これは球場に限ったことではなく、どの施設でもそうなのです。
基本設計では見かけの壮麗さや壮観さのみが強調され、
女性や子供、社会的弱者の意見や感覚など反映されていない。
特にバブル期などのものは皆そうで、HIは後回しですからね。

時が移り消費が激減し、そこで層を拡大しようとしても歪さが出るのです。

冷静に考えると運営側としては、
一機しかない小さいエレベーターに人が殺到することは避けたい。
本当に必要な人に利用させればいい。
だから積極的に公開しないのだと思います。

公式では「車椅子、ベビーカーの方はご相談ください」となっていました。
だから自立歩行できる自分は大丈夫だと勘違いしてたのも良くなかったのでしょう。

だけれども本当に必要な人=車椅子、ベビーカーなどの台車 ではないのです。
“台車だから、歩かないから距離があってもいいだろう”
その意識を変えて頂きたい。

介護する方も歳を取る。お母さんにも事情がある。

“そこまでして野球観に来る物好きは”
どこかにそんな意識はありませんか?

スタンドにいると、杖をついた何十年来のカープ男子が老いたカープ女子に手を引かれてという光景も見られましたよ。

エスカレーターや手摺の設置、手帳や証明書を見せれば利用できる専用のタクシー降り場…
多様化の時代に向け課題はこれからですね。

【旅は道連れ、世は情け】



実はその日は、この回の後にフォロワーさんと会う約束をしていました。
貴重な存在?鴎女子同士で盛り上がり実に楽しかったのです。

この日はナイトゲームでロッテが勝ったこともあり、
大勢のカープファンが引いた後でスタンドを出ました。

実はこの時もう既にエレベーターへの入り口が薄暗くなっており、
探すのに少し手間取りました。
薄暗い光の中、一人より二人は本当に心強かったです。

【消えたタクシー停泊場】
そのフォロワーさんが事前に帰りの乗り場の情報も調べてくれていて、
(球場外の、とある場所)最後まで見送って頂きました。

しかし試合が引けてしばらく経つと、
ショップなどに人が残っていても早々に解除されるようです。
そうなるとその場所には、それ目的で乗り入れるタクシーがいなくなり、
閑散としたその場所で流しのタクシーを拾うのに苦労しました。

それでも最後まで辛抱強くお付き合いくださったOさん。
本当にありがとうございました✨

【最後に】
こんなある意味マイノリティの自分では有りますが、
この広島行きが実は自分に自信と勇気を与えてくれました。

もともと病気をして以来、いろんな壁にぶつかるうちに…
冒険体質になってしまったようなのですが(笑)
これで手を付けられなくなるかもしれません(え?)

ということで、この後も月一の観戦の旅は続いて行きます。はい…^^;


〔ご一読ありがとうございます〕
※様々なご意見があると思います。そういう人は来なければいいというお声も拾えるかと思いますがよろしくお願いいたします。

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誰にでも行きやすい野球施設を!〈ヤフオクドーム編〉

2015-06-22 | 誰でもいける野球施設を


在住地から一番近いところにあるプロ野球のホームグランド。
それがヤフオクドームです。

実は福岡市には仕事の関係で2年間住んでいたので土地勘があります。

当時は病気知らずで、坂で鍛えた健脚が自慢でしたので…
プライベートで市内の彼方此方を歩き回り、
仕事で百地や知行にも通いました。
そして当時は野球ファンでもなかったですが、福岡ドームと呼ばれていた球場にも何度か足を運びました。

その時、どういう方法で何処を通って行ったものやら…
とにかく歩き回っていたようなのですがよく覚えていません^_^;
つまり身体の機能に問題がなく、何のしがらみも無いと、人間は如何に何も考えないで行動しているということでしょうね。

野球ファンになり、徐々に身体の機能が不全になり始め…
それでもどうしても、鴎達を観たい!!と思い。
そこで初めて「如何にすれば球場に一人でいけるか?」
という試行錯誤が始まったわけです。

特急列車で2時間弱。地方からはちょっとした旅。
博多駅も今はホーム・改札口間も地下鉄もエスカレーターで行けます。
一番歩かずに人ごみも避け、列にも並ばず確実に座って楽に移動するにはとある地下鉄の入り口に行きます。
(これは昔からあるルートで便利なので、博多で仕事をしている時にも使っていました)

地下鉄だと座って最短時間で行けます。
普段はコンビニ用の交通系カード発動。


博多→唐人の駅で降りますが、ここも改札を出て一番近いところにエレベーターがあるので助かります。
(東京の地下鉄だと逆に歩く羽目になることが多いような?)

地上へ出ると、歩かずして適当なところでタクシーが拾えます。
混雑にもよりますが試合前1時間でも大抵2~3メーターで着きます。

実はヤフオクドームには専用のタクシー乗降場がありません。
総合病院の前で降ろして貰い、短い信号を渡ればもうそこが…


この方法でJR駅からの移動時間は35~40分です。
まあ、さすがはコンパクトシティ福岡…。
特にこの辺はバブル期の再開発で商業施設なども比較的新しいのです。

両脇にエスカレーターを上ると、そこがちょうど三塁側の7~5番ゲート当たりの入口前広場。
ビジターには嬉しい配慮ですし、グッズやお土産などのテントが沢山並んでいます。
…本当にコンパクトで楽に来れるなあと毎度思っています。

チケットは予めネットで座席指定した“階段を使わずにすむ席”の列番号前後三塁側内野バックネット寄りを狙って予約し、コンビニで発券して持って行きます。

ヤフオクドームは4万人近い席が速攻で満員になりますが、ハンドマイクでの案内の人も多く、入り口もわかりやすくほとんど迷いません。
配布物があっても、各番入口毎に荷物とチケットチェックもやるので総てがスムーズです。

指定席ですと立って待つ時間は本当に短いですよ。
満員に慣れていて「捌くスキル」が積み上がっているのでしょうね…

人混みの中を一人で行くのは自己責任。
こういう楽しい場所ですから子どもさんは弾丸のように走ってきますしね。安全に気を配る能力をここで発揮します。

しかし、この圧倒的な女性トイレの多さ…
ほぼ各ゲートの入り口に配置されています。そしてほとんどが洋式。

ヤフオクの中継などでもおわかりでしょうが、福岡の女性ファン数は並ではありません。声援も黄色いですよね。
でも滅多に並びません。
どのトイレも化粧コーナも広くとってあり、一度に10人は使えます。
(ドームですし天候や紫外線も気になりませんがそれでも)

人口比率の問題もあり簡単に比較的できませんが、女性を中心に置いた見事な集客システムだと言えます。



さて?じゃあ、そんなヤフオクドームの欠点は何か?
…はい。やはりあるのです。
それはスタンドの階段の最初の上下一段目の段差が大きいこと。
それに上一段目の前にガードが無い
事です。

実はこれが自分にとってはヤフオクで観戦する一番の難関。
自分だけでなく、良く観察するとやはり高齢の方、杖を使っている人などは難儀していますね。
子どもは上手に転びます。

ここにだけでいいから手摺やガードをつけてくれないかな」
毎度毎度、後ろ向きになって失礼ながら人様の席に捉まって…
そろりそろり足を出して、転びそうになって…
屈辱感を覚えながら念じているのです。

それでもゲームが始まれば、
これに勝る楽しみは私の人生にはありません(笑)
選手たちが投げて打って走って最高のパフォーマンスを魅せて頂き、
球場グルメに舌鼓をうちながら、ビールを飲む。



この楽しみは手放せないし、生きる糧でもあります。

…ゲームが終わると、ホームとビジターのファンの移動は勝負けにより流れが逆になります。
勝てばヒーインを観て外野席の歓喜を見ているうちに大勢が引きますし、負ければその瞬間球場を後にします。

この方法で人の流れを摑んで帰りも楽に移動するというのも、また一つの工夫。
タクシー乗り場がないので案内に多少逆らってタクシー拾いたいといえば、
多少「え?」という顔をされるのは覚悟で。

負けた時のヤケ酒は駅ビルに行ってから(笑)
まあ福岡はグルメの宝庫ですからね(^ ^)

ヤフオクの座席問題。
前述のほかに、車椅子の席が三階にポツネンとあるのもお伝えしておかなければなりません。
こんなところで試合の臨場感を味わえというのか?
甚だ疑問です。

そしてこの観戦の旅自体の難関は実は…
JR九州N駅(県庁所在地)のホームと特急車両の段差…

おのれー!しくじったら、命ないなぁ…((((;゜Д゜)))))))


〔ご一読ありがとうございます〕
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誰にでも行きやすい野球施設を!〈序章〉

2015-06-19 | 誰でもいける野球施設を
本日は野球ファンとして、尚且つハンディ(とは思いたくないが)を持つ者として、
そういう視点で書かせて頂きたいと思います。

拙ブログを永らくご愛読頂いている方大体ご推察だと思いますが、
自分は膝や股関節、その他に人工関節を入れています。
それでも杖や車椅子を使う程度ではないのです。
短時間平坦なところを歩く分にはほとんど見た目ではわからないと思います。

ですが、大好きな野球観戦も旅も諦めたくありません。
但し、野球場のスタンドは階段があって当たり前の場所。

そしてそこにたどり着くまでにも行動する時は色々工夫が必要です。

出来るだけ歩く距離は短く。
行程を慎重に計画し、行き先にエレベーターやエスカレーターがあるか?
電車は段差がないか?時にはタクシーを使うことも。
行き当たりバッタリなんて以ての外ですね^_^;

さて、球場サイドも近年は公式サイトなどで「バリアフリー」を誇らしげに譜っていますが…それはあくまで「車椅子」想定でのこと。
また、「立たせて待たせること」への配慮は片手落ちですし、
階段の段差や手すりへの意識はまだまだこれからの課題だと思います。
また車椅子の席だけがポツンと孤立していたり、介助者がいる前提だったり。

そこでこれから自分が実際に行ってみた球場の「実情」をシリーズ化して書いて行って見ようと思っています。

同じような境涯にいる方やご家族の方、お知り合いの方が、これを読まれて多少なりとも有益な情報をご提供出来れば幸いです。

野球場に限らず、この国は障がい者が自立して積極的に楽しむ事にまだまだ理解がありません。
「福祉より目先の生活が優先だろう」というご意見もあるでしょう。
ですが確実に人口が減ってゆくこの先の時代において、税収も消費も増やすには枠を拡げて行く必要があるというのが個人的な意見です。
それにこれからの高齢化社会の需要と市場は途方もないです。

誰しも年を取ることは決まっているのですから。
マリンで跳ねてる若者もその運命からは逃れられません。
カープ女子もいずれは子どもを産む方が出てきて、ベビーカーを押すのです。

球団経営において、当事者のみなさんはこの流れを読んでいるのでしょうか?

最近は公共や商業施設のバリアフリーも進み、何処に行くにもネットで先行で情報が取れます。
接客の意識も変わりました。

この時代に間に合うように生まれてきた事をまずは感謝しています。


〔ご一読ありがとうございます〕
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