DANGER！

「うぅーん・・・」
「ヴィーナス？どうしたの？」
「うう・・・うぇ？マーズ？」
「何唸ってるの。お腹痛いの？」
「聞いてよマーズ！さっきのマーキュリーったら酷いのよ！」
「ああ・・・聞きたくないわ。さよなら」
「マーズ！声をかけたなら話を聞く義務があるわよっ！」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・手短に頼むわよ」
「さっき中庭の渡り廊下のとこ歩いてたら、上の回廊のところをマーキュリーが歩いてるの見っけて、で、下から声かけたのよ」
「で、無視された？」
「ううん、気付いたら微笑んで手を振ってくれたわまるで皇室関係者のように」
「いいじゃない。何か問題あるの？」
「で、マーキュリーも機嫌よさそうだったし、そのまま抱きしめてちゅーしたいところだったけど距離があったから」
「から？」
「投げキッスを送ったのよ」
「で？」
「そしたらマーキュリーったら、急に氷のような表情になってメトロノームみたいに体を翻してこの愛の女神の投げキッスをかわしたのよ！酷くない！？」
「ああ・・・分かるわ、分かるわマーキュリー」
「何でよぉっ！？まあ、マーズはジュピターに首ったけだからまだそー言うのも分かんなくもないけどー！」
「べ、別にジュピターのことがどうとかっ・・・って私のことは関係ないでしょう！しかも首ったけとか言う表現が古いのよ！」
「100人が100人心を奪われる愛の女神の投げキッスだって、あなたが興味ないのはまだ許容範囲よ！でもマーキュリーはあたしを愛してるのよ！？愛してるくせに何で避けるの！？」
「私もそこはどうも理解できないのよね・・・」
「でしょぉ！？」
「いえ、マーキュリーがあなたを愛してるのくだりが。否定は出来ないけど、あんなに冷静な頭を持ってるのにどうして・・・どうしてヴィーナスを・・・趣味悪いわ」
「ちょっとどーゆー意味よ！？」
「言ったまんまの意味よ。だいたい、今更そんなことで唸ってるんじゃないわよ、リーダーのくせに。他にすることあるでしょう」
「まだ続きがあるのよ！メトロノーム避けされたのが悔しくて投げキッス連発したらとうとうエビ反ってまで避けるのよ！？スカートの中見えそうなくらい反ってたわよマトリックスどころかまるでエクソシストのブリッジだし！普通そこまでする！？」
「・・・・・・・・マーキュリーも、避けるんじゃなくて逃げればいいのに・・・・・・・・・あ」
「あ？」
「ヴィーナス、もしかしてそれって・・・あ」
「あ？ワンモアあ？」
「マーキュリーが・・・」
「ヴィーナス！ヴィーナス！！」
「うえ？マーキュリー！？」
「ヴィーナス！あなたどういうつもりっ！？」
「え！？何で急にマーキュリーがキレてんのよ？」
「あなたさっき私に向かって技を放ってきたでしょう！」
「技？技なんて・・・・・・」
「いや、さっき聞いたとき私もちらっと思ったけど、ヴィーナスの投げキッスって・・・ラブアンドビューティーショックじゃないの？」
「え？あ・・・・・・・・・え？もしやマーキュリー、エクソシストブリッジばりに避けてたのって」
「避けないと痛いじゃない！あんなにいきなり問答無用で技を放つなんて、私に何の恨みがあってっ・・・いや、私を恨むのはあなたの勝手だけど、回廊の外装がぼこぼこになってるわよ！」
「いや、恨んでなんか・・・恨むのが勝手なんてそんな冷たいこと言わないでよ愛してるわよ」
「それはありがとう(にこ)でも何を言われても外装の修理費はあなたのポケットマネーから払ってもらうわよ」
「・・・え、エクソシストブリッジより怖い台詞ね・・・そのー・・・か、カラダで払っちゃ駄目かしら？一晩いくらとか」
「あら、あなたそのカラダで直々に修理に当たるの？でもあなたの不器用さと、そもそも修理にあなたの普段のリーダーとしての業務に支障が出るであろう時間が必要なことを考えると、首を縦に振れないわね。現金出しなさい」
「ひぃっ！笑顔でカツアゲ！ホラー映画より遥かに怖い！」
「・・・自業自得ね」
「マーズ、ほらっ目の前に危険なマーキュリーが！祓って！それか修理費払って！」
「私がどうにか出来るわけないでしょう！いちいち人を巻き込むのやめなさいよ！！」









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　エクソシスト反りするマキュ(笑)前世話で皇室とかマトリックスとかエクソシストとか言う言葉を出すのはどうかと思いましたが・・・あ、あくまでギャグですから！
　ちなみに管理人マトリックスもエクソシストも見てませんが、話の内容知らなくてもワンシーンが一人歩きして有名になってるのってすごいよなぁと何となく思います。