プラマイゼロ±

 某美少女戦士の内部戦士を中心に、原作、アニメ、実写、ミュージカル等問わず好き勝手にやってる創作、日記ブログです。

夜のお相手

2018-02-10 23:59:49 | 小ネタ





「まこちゃん、まこちゃん、ねえねえ、ちょっと」
「・・・美奈?どうした?」
「今度うちに泊まりに来ない?」
「えーっと、いつ?ちょっと、今、手帳持ってないからすぐ返事できないかも」
「えっ、まこちゃん、夜にそんな予定入れてるの?そんなにしょっちゅう神社行ってレイちゃんとイッチャイチャしてるの・・・?」
「そ、そんなしょっちゅう行ってるわけじゃないよ!む、向こうが来ることもあるし!」
「・・・・・・・・・・・・けっ」
「おい、今、けって言っただろ!?」
「言ってないわよ。あーやだやだまだ高校生なのに。ふーんだ」
「れ、レイだけじゃないよ!予定っていうか、夜に宅配の受け取りがあったりとか、深夜に割引してるスーパーに行ったり、部活の当番で明け方に花壇チェックしに行ったりとか、ほかにもいろいろあるんだよ・・・!」
「ふーん、じゃあ、なおさらレイちゃんだけにまこちゃんを独占させるわけにはいかないわね。さあまこちゃん、ふたりで大人で背徳的な夜を過ごしましょう」
「だから、レイだけじゃないって・・・というか、なんだよ。大人で背徳的な夜って。なにするんだよ」
「レンタルDVDを用意するわ。ふふふ、旧作七泊八日よりも高い新作一泊二日のやつよ」
「うわ、大人だ、大人のお金の使い方だ・・・!ちょっと待てばもっと安く借りられるのにわざわざ新作なんて・・・」
「あと、映画のおともに、お菓子と敢えてゼロカロリーじゃないコーラを用意するわ」
「夜にお菓子とカロリーのあるコーラ・・・な、なんて背徳的なんだ・・・」
「でも、魅力的でしょ?」
「ど、どうしたんだ、美奈、やたら気前いいじゃないか」
「昨日親戚のおじさんがうちに来たんだけど、お菓子メーカーに勤めてる人だからお菓子いっぱいくれたのよ。あとお小遣いも。だから」
「(あ、そこはお子ちゃまなんだな)」
「ふふふ、どう?まこちゃん、大人で背徳的な夜」
「・・・うう、行きたい」
「まこちゃんならそう言ってくれると思ったわ。さあ、屋外でイチャイチャしてるバカなカップルが血祭りにあげられる映画を見ましょう」
「ええー、やだよ、映画って、そんなこわいやつなのか」
「なんでよ?大人で背徳的な夜にふさわしいのはそれでしょ。見たらきっと爽快よ」
「愛の女神の言うことかよ・・・」
「愛の女神だからこそ、無駄なイチャイチャには厳しいのよ」
「だめだよ。あたし、そんなのこわくて見られないよ。びっくりしたら大きい声出しちゃうかもだし、しかも夜だろ?美奈のお父さんとお母さんに迷惑かけちゃうよ」
「あ、そこはだいじょうぶよ。うまいことパパもママもいない日に決行するつもりだから。ふたりでって言ったじゃない」
「え、そうなの?珍しいね」
「そう、親戚のおじさんが来たのもその用事のことでね、ともかく、今度パパもママも夜いないのよ。だから是非、と思って」
「えっ、じゃあその夜は美奈だけってこと?それって、来るのあたしでいいの?せっかくなのに亜美ちゃんは誘わないのか?」
「パパもママもいない夜って言って、亜美ちゃんが来るわけないでしょ。ぺっぺっ」
「なんだよ、誘ってないのか。誘う前から諦めるなんて、そんなの美奈らしくないじゃないか」
「いつも助けてもらってるから、まこちゃんを呼びたかったのもほんとだもん」
「そう言ってもらえたらうれしいけど、せっかくのチャンスだろ?当たって砕けたっていいじゃないか。だめだったらあたしが付き合うからさ、まず亜美ちゃんを誘ってみたら?」
「うぅ・・・まこちゃん、やさしい。すき」
「そういうことは亜美ちゃんに言ってやんな」
「わかった・・・とりあえず亜美ちゃんに声かけてみる」
「それがいいよ。ところで、それはいつなんだ?」










「なあ、レイ、頼むからレイからその日美奈を誘ってやってよ。血の出る映画とか、そこまで苦手じゃないだろ」
「またまことはそんな面倒なことを・・・映画なんて、苦手じゃないけど興味もないわよ。なんで私がそんなことしなきゃいけないの」
「だって、まさかその日があたしが亜美ちゃんとお泊りする約束してる日なんて思わないじゃん。あれだけ発破かけたのに、いまさら美奈にそんなこと言えないよ・・・」
「三人で見れば?バカなカップルが血祭りにあげられる映画だかなんだか知らないけど、ふたりで見ても三人で見ても変わらないでしょ」
「そういうのとは違うんだよー。美奈はそんな映画を見たいがために亜美ちゃんを呼ぶんじゃないだろうし、あたしはあたしで亜美ちゃんとはふたりで話があるんだよ」
「・・・なにを?」
「そこはいろいろ・・・ほら、真夜中シークレットトークというか・・・」
「・・・ふーん」
「なんだよその顔。妬いてるのかよ」
「べつに。亜美ちゃん相手にそんなこと思うほど野暮じゃないわ」
「だったらなんでそんな膨れてるんだよ。言いたいことがあるなら言ってくれないと困る」
「なら言うけど、深夜の割引とか明け方の花壇チェックとかの話、私、知らない」
「・・・・・・やっぱりいい」
「暗い時間に出歩くんじゃないって何回言わせるのよ。この不良」
「ああもう、それは今いいから、とにかく頼むよ!お礼はするから」
「いや、もっと言わせてもらうけど、そもそもあなたと会わない日ってだけで私が予定ない前提で話すのやめてもらえるかしら」
「え・・・?レイが夜に用事・・・?なに、あたし知らないんだけど」
「夜の相手が私にもいるということよ」
「ちょっと待て、誰!?なにしてるんだよ」
「あなたが夜に外に出ないって約束するなら教えてあげてもいいけど」
「それはできないけど・・・!誰だよ・・・!」
「(外でイチャイチャしてるバカなカップルは殺さないけど夜にふらふらしてるバカには憑りつく可能性がある悪霊は祓いに行ってるのよ)」
「ええー・・・レイ・・・」
「・・・私の行動が嫌なら、自分の行動を改めなさい。無駄にお節介してる美奈のことも、私のことも・・・全部、あなたのせいよ」
「ちょっと、レイ・・・!」









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