プラマイゼロ±

 某美少女戦士の内部戦士を中心に、原作、アニメ、実写、ミュージカル等問わず好き勝手にやってる創作、日記ブログです。

心の準備

2013-04-14 23:59:34 | 小ネタ





「・・・なあ、レイ。あたしは怒ってないからさ、いいかげん機嫌なおしなって」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・‥‥」
「レイって」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・‥‥」
「あんたがそんなぶすっとする理由がわからないんだけど、あたしとしては」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・‥‥」
「・・・別に、あたしと買い物行く約束キャンセルしたことに関しては怒らない。でも今ここでいつまでもそんなぶすっとしてちゃ、その態度には怒るぞ、あたしは」
「・・・・・・行きたくない」
「いいじゃないかーお父さんと食事くらい。最近会ってないんだろ?無理に時間空けて誘ってくれたんだから、たまには親孝行しておいでよ」
「いや」
「そういうわがままが可愛いと思えるのは幼稚園までだぞ。美人でも小学生までだ」
「なによその格差・・・いやなものはいや」
「いやいやいやで世の中通ると思ってんのか?」
「世の中は通らなくても最低限の主張はするわよ・・・なんで勝手に予定決めて・・・ったく」
「でも今回はおじいちゃんも一緒なんだろ?一家団欒しといでよ」
「おじいちゃん巻き込んだら私が断れないってわかってて・・・!あなたもなんなのよ・・・私約束ドタキャンするって言ってるんだからもっと怒りなさいよ」
「そんなことじゃ怒らないよあたしは。だいたい、そうまでしてでも、お父さんはレイに会いたいんだろ」
「私は会いたくない」
「あのなあ・・・レイが会いたくないっていうのはレイの気持ちだから仕方ないけど、大人になったら、もっとつらいこととかいやなことに耐えなきゃいけないことがいっぱいあるんだぞ。心の中で般若みたいな顔して笑顔でいなきゃいけないことだって・・・」
「あなたが心の中で般若みたいな顔してるとこ想像したくないからやめて」
「今実際にその状態だ。そのうち本当に怒るぞあたしは。いやな気持ちはあたしにはどうしてやることも出来ないけど、行くしかないなら覚悟決めな。決まったことに対してそういう態度はよくないぞ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「いいじゃないか。高級なとこでおいしいもの食べるんだろ?それだけでも楽しいじゃないか」
「いつも食べてるからべつにいらない」
「ああそうかよ。じゃああたしの手料理なんて今後いらないな」
「・・・まことの料理が、一番おいしいのよ。だからいらないのに」
「・・・な、なんだよこんな時にデレたって・・・こんな状況でそんなこと言われたってだな・・・!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・わかったよ。そんな顔するな。あと、買い物は今度絶対一緒に行こう」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・じゃあ、食事終わったらうちにおいで。遅くなってもその日は怒らないから・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「なにかご飯作って待ってるからさ・・・って、ご飯は食べてくるのか。でもなにか用意するよ。デザートとか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・いい、の?」
「いいんだって、行ってきな。あたしはちゃんと待ってるから・・・気が乗らないかもしれないけど。だから今のうち心の準備しときなよ」
「・・・・・・・・・・・・・わかったわよ」
「よし、いい子だ」
「・・・でも、先にある予定をキャンセルさせるぶんは、あなたにはほんとうに申し訳ないと思ってるわ。買い物とは別でちゃんと埋め合わせさせて」
「そんなのいいよ!あたしはレイといっしょにいられたら・・・じゅうぶんうれしいし」
「・・・それだけなんて、慎ましすぎでしょ。いつもあなたは・・・」
「いやーでも本当、別にこれと言ってして欲しいことは・・・・・・・・・あ、ひとついい?」
「なに?」
「あとで、その日お父さんに連れて行ってもらった店でなに食べてきたか教えてくれる?」
「・・・なんで?」
「いやー、あたしじゃそんな、高級な店なんて行けないしね。どんな料理とかどんな材料とかどんな味付けとか、そういうの聞いてみたくて・・・」
「・・・いいの?そんなので・・・」
「そんなのって・・・聞いたら勉強になるし、あたしの料理の枠が広がるかもだし」
「あなたってほんとうに・・・そんなので・・・・・・‥あ、いや、わかった」
「そうわかってくれたか。楽しみにしてるよ・・・いやいや行っても料理なんておいしく感じないから、レイもそれで食べるときに味を意識したらいいかと」
「味の勉強したいんでしょう?なら食事会にあなたを連れて行く」
「・・・・・・・・・・はぁ?」
「私がぐちゃぐちゃ言うよりあなたが直接食べたほうが勉強になるでしょ」
「・・・いや、それはおかしいだろ」
「さっき私といっしょにいたいって言ったのは嘘なの?」
「いや嘘じゃないけど・・・!なんであたしが」
「向こうだって強引にこっち誘ってんだからこっちだってちょっとは強引なことするわよ」
「あたしに強引なことしてどうするんだ・・・!だいたいそんな家族水入らずの場所に、あたしが入っちゃだめだろ・・・!」
「・・・だからこれから水入らずになればいいでしょ・・・心の準備しときなさいよ」
「ちょっとその準備はっ・・・!そういうわがままがかわいいと思えるのはもうちょっと先だから、とにかく落ち着けぇぇ!!」














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 嫁入りおめでとうございます!!(白目)
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