プラマイゼロ±

 某美少女戦士の内部戦士を中心に、原作、アニメ、実写、ミュージカル等問わず好き勝手にやってる創作、日記ブログです。

団地のやり取り

2016-08-25 23:59:56 | 小ネタ





 団地妻美奈子とリーマン水野。





「・・・・・・美奈」
「あっあみちゃん!?だめよ、そんな朝から!亜美ちゃんこれからお仕事でしょ!?それにあたしだって今お料理中だしここ台所だしでもでも亜美ちゃんが望むならあたし・・・!ついに目覚めてくれたのうれしいしそんなやる気満々で裸で迫ってくる亜美ちゃんを拒むなんてできないからせめてベッドでええ」
「・・・あの、私、美奈って呼んだだけなのだけど」
「えっ、亜美ちゃん、あたしと唐突にいちゃいちゃしたくなったんじゃないの?だって裸でいきなり台所まで来るから」
「・・・いちおうバスタオルは巻いているけど。でも、確かに、はしたない格好で出てしまってごめんなさい」
「そんなはしたないだなんて、結婚したんだからいくらでも見せてくれていいっていうかむしろバスタオルもなくていいっていうか・・・いや、でも、確かに日頃恥ずかしがり屋で慎ましすぎる亜美ちゃんがそんなかっこで出てきたのはびっくりしたわ。どうしたの?」
「朝のお風呂に入っていたのだけど・・・替えの下着を脱衣所に置いていたのだけど、出たら見当たらなくて。美奈、知らないかしらと思って」
「えっ、あれ、これから着るやつだったの?てっきり脱いだやつだと思って」
「やっぱり美奈だったのね。じゃあ、もしかして、洗濯機に入れてくれたの?」
「いや、下着は手洗いしなきゃと思って手元にあるわ」
「・・・じゃあ、返してほしいのだけど」
「まだ履いてなかったのならしかたないわね、返すわ」
「なぜ『しかたない』なのかわからないし料理中なのに今ポケットから出てきたのとか解せない部分はあるけど、気を利かせてくれたのだと信じるわ・・・ありがとう」
「あー、うー、い、いざ洗おうと思ったところでお鍋に火をかけてるのを思い出して、慌ててこっち来て離れられなかったのよ」
「その割にコンロの周りにお鍋が見当たらないのだけど・・・」
「・・・あー、その、、えーと・・・・・・お鍋は、ちょ、ちょっと失敗して・・・えーと、あの、あの、ば、爆発しちゃって。跡形もなくなって」
「爆発!?け、怪我はないの!?」
「・・・あ、う、うん。だいじょうぶ。破片全部かわしたから。お片付けもしたし」
「あなたが無事ならそれでいいけど・・・ただ、私が爆発音に気付かなかっただなんて・・・シャワーの音のせいかしら・・・こんなに近くにいるのに、すぐ駆けつけられなかったなんて、せっかくあなたと結婚できたのに、ふがいないわ・・・‥って、どうしたの美奈、頭抱えて。やっぱり痛い思いをしたの?」
「ううん・・・亜美ちゃんがあたしをすっごい心配してくれて愛してくれてるんだなって実感してうれしい頭と、そういうシチュエーションじゃないってわかってるのに全裸の亜美ちゃんに迫られてるって感じる下半身のギャップがすごくて苦しいの」
「ごめんなさい、なにを言っているかよくわからないのだけど・・・」
「今日のところは愛は感じたし亜美ちゃんのバスタオル姿が見られただけでよしとするわ。うん、まだ朝だし」
「言っていることがやっぱり理解できないけど、それも考えないことにするわ。ところで美奈、さっき下着は手洗いするって言っていたけど、あの、気持ちはうれしいのだけど、下着くらい自分で洗うわよ?」
「えー、そんな、亜美ちゃんお仕事忙しいんだから、家のことくらいあたしがやるわよ?下着くらい洗わせてよ、水くさい」
「水くさいと言われても・・・そもそも、私、自分の下着は毎日お風呂で洗っていたのだと思うけど・・・」
「えっ、そうなの?」
「えっ、気づいてなかったの?夜風呂の日は夜に下着を干すのが抵抗あるし、朝風呂でも雨の日や急いでる日は洗濯かごに入れたりしてしまうから、干すのはほとんど美奈に任せてしまっているけど・・・洗うことは毎日洗ってるわよ」
「そ、そうだったの・・・知らなかった」
「あの・・・お任せしておいてなにも言わない私も不親切だったかもしれないけど、洗って干してないのだから、濡れてるでしょう?それでも洗ってないって思ってたの?」
「思ってた!濡れてるのはお仕事がんばって汗かいてるのねとか、仕事中でもあたしのことをこっそり思ってくれてこんなに濡れてるのねとか、亜美ちゃんて水の戦士だけあって使用済み下着でも水みたいな匂いなのねとか!!思ってた!!」
「確かにあなたのために働いてるから汗は多少なりともかくけれど・・・後半はどうにもこうにも言ってることがよくわからないわ・・・」
「うぅ、なんか騙された気分・・・確かに、今日は濡れてないから珍しいなーとは思ってたけど・・・」
「今日の下着は今お風呂で洗っていたのよ。それで、いつもは替えの下着は脱衣所のタンスからそのとき出すけど、今日は新しい下着を下ろしたから脱衣かごに置いていたのを、美奈が見つけて気を利かせてくれたのね」
「えっ、新品?はっ、あたしとしたことが、いつも亜美ちゃんがおぱんつ自分で洗ってるせいで新品に気づかなかった!!」
「なぜ私が自分の下着を洗うこととあなたが気づかないことと繋がるのかよくわからないのだけど・・・」
「そりゃ痕跡というかなんというか・・・あ、でも、亜美ちゃん」
「なに?」
「いつもはタンスからその日に履く下着出すんでしょ?今日はどうしてあたしの前にそんな格好で出てまで出しといた新品の下着にこだわるの」
「えっ」
「普通に仕事に行くだけなのに、わざわざ新しい下着を出さなきゃいけない理由はなに?まさか誰かに見られるから?」
「見られるけど・・・」
「ちょ、半分冗談だったのに!見られるってどういうこと!?さっきあたしへの愛を熱く語ってたのに浮気!?亜美ちゃん結婚と恋愛は別ってタイプだったの!?」
「え、あ、その・・・言ってなかった?今日職場で健康診断があるって・・・」
「え、け、健康診断?」
「一度に全部脱ぐわけじゃないけど、見えるだろうし・・・母もこういうときは新しい下着がいいって昔から言ってたら」
「はぁー・・・そういやそうだったっけ。わかったわ。納得した。亜美ちゃんに元気でいてもらいたいし、隅から隅までチェックしてもらって」
「人間ドッグではないからそこまで本格的ではないけど、ええ。せっかくの機会だし」
「まだ若いからだいじょうぶとは思うけど、亜美ちゃん頑張るタイプだし、実際にずっと忙しそうだから、ちゃんとしっかり診てもらうのよ?で、結果出たら、ちゃんとあたしにも教えてね」
「ええ。そうね、結果は、美奈にも知ってもらっていたほうがいいわね」
「・・・・・・なんか、亜美ちゃんうれしそうね。診てもらったらいいって言いはしたけど、あたしだったら、健康診断とか憂鬱になるのに・・・」
「えっと・・・美奈のために働いてる、とか、美奈のために元気でいなきゃって思えるのが・・・その、うれしくて、つい」
「うっ・・・」
「・・・え、美奈?どうしたの頭とお腹抱えて。もしかして具合が悪いの?やっぱりあなたも診てもらったほうが」
「ちがうの・・・あたしのためにとか言ってくれてる亜美ちゃんをどうにかしたい気持ちと健康診断前に痕跡残しちゃいけないって理性が全力で戦ってるの・・・亜美ちゃんなんでよりによって全裸のときにそんなデレるの・・・」






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 水野、家庭人の自覚が芽生える。
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