プラマイゼロ±

 某美少女戦士の内部戦士を中心に、原作、アニメ、実写、ミュージカル等問わず好き勝手にやってる創作、日記ブログです。

ミルク

2014-09-27 23:59:59 | 小ネタ






「ほたる?」
「・・・・・・・・・」
「ほたる」
「・・・・・・・・・」
「ほたる、沈黙はよしなさい」
「うう、せつなさん・・・」
「あまりに固まっているから、私うっかり時間を止めてしまったのかと思いましたよ」
「せつなさん、うっかりで止めるものじゃないよ、それ・・・」
「あなたが牛乳パックを持っているのは見慣れないもので、つい。握っていたらぬるくなりますよ。飲むのなら早く飲んでしまいなさい」
「飲みたいんだけど・・・牛乳、苦手なの」
「それは困りましたね。学校の給食でも牛乳、出るでしょう」
「そう、だから克服しなくちゃって思うんだけど・・・うーん・・・」
「好き嫌いがあるのは好ましくないことですが、その気持ちは素晴らしいことだと思いますよ」
「普段の生活であんまり食べたり飲んだりせずに済むものなら放っておくけど・・・牛乳って毎日出るじゃない?やっぱり毎日残したらクラスの子たちの目も痛いし・・・」
「なら、飲めるようになることですね」
「だから飲めるようになったらって思ってるんだけど・・・」
「そんなにいやですか?」
「正直、においをかぐのもいやなの。息を止めててもつらいわ」
「ふふっ」
「え・・・せつなさん、なんで笑うの・・・?」
「いえ、赤ちゃんだった頃のあなたがミルクをよく飲んでいたことを思い出しまして。よく飲んですぐに大きくなる子でしたから、まさか牛乳が苦手だなんて思いませんでした」
「もう、せつなさん・・・牛乳とミルクじゃ違うよ」
「そうなんですけどね」
「あの頃はせつなさんの母乳だって信じてたから大喜びだったんだよ」
「・・・・・・はい?」
「あーあ、でもやっぱり牛乳そのものに対する苦手意識は抜けないなあ。生まれ変わる前から苦手だったもん」
「・・・今、不穏なことを言われたような気がしましたが、まあ幼少の頃のあなたが喜んでいたのならそれでよしとしましょう。それより目先の牛乳をどうするつもりですか?」
「そうなのよね。どうしよう」
「でもほたる、正直なところ、無理をしていきなり1パックも飲めるようになる必要はないと思いますよ。それでますます嫌いになったら元も子もありませんし、気長にやる方が」
「せつなさんの言う気長が私が卒業するまでにきたらいいんだけどね・・・」
「だったら、こうしてみてはどうでしょう?」
「なに?」
「まず、コーヒーに牛乳を入れて飲んでみます。これが飲めるようなら少しずつ割合を変えていって、徐々に牛乳にコーヒーの風味をつけるくらいにしてみるのです。牛乳の風味に体が慣れてきたら、最終的に牛乳だけで飲めるようになるかもしれません」
「ああ、なるほど、コーヒー牛乳にしてみるのか」
「ええ。どうです?」
「いいね、それ。やってみようっと。コーヒーは好きだから」
「それはよかった。がんばってくださいね、ほたる」
「コーヒーのカラーリングってせつなさんを思い出すもんね」
「・・・・・・はい?」
「私色白いから、コーヒーと牛乳の割合で、牛乳が増えていくにつれせつなさんが私に割合的に飲まれていく感じが視覚的に楽しめるもんね!ありがとうせつなさん、私、頑張る!」
「(この子いったい誰に似たというの・・・育てたはずなのに私に少しも似てない上に狙われている・・・)」








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 コーヒー牛乳がせつほたカラーと思ってしまう・・・
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