梅さんのかわら版.umelog

鎌倉・紫陽花寺

プレバト俳句~らしい俳句

2021-12-12 15:11:14 | プレバト俳句


題:冬の信号待ち
1位才能アリ  こがけん 朝ロケの信号待ちに脱ぐコート
2位才能アリ  YOU 口ずさむ歌もかじかむ赤信号
添削 口ずさむ歌のかじかむ赤信号
3位凡人  ウルフアロン 信号待ち見えぬ相手に息白し
添削 試合近し信号待ちの息白し
4位才能ナシ  島崎遥香 交差点視線ぶつかり頬カイロ
添削 交差点君の視線とぶつかる冬
1ランク昇格 ◆皆藤愛子
   オリオンと重機の湯気と土煙

1つ前進   ◆藤本敏史(FUJIWARA)
   陸橋を渡れば熱を持つマスク  

永世名人掲載決定 ◆梅沢富美男
   冬ざれや交差点蹴る明け烏
~~~~~~~~~~
梅沢永世名人、漸く掲載決定となった
やはり、この句の決め手は「明け烏」だろう
明け烏とは「明け方に鳴くカラス。夜明け烏。
男女の交情の夢を破る、つれないものの例として用いられる。」とある
それと交差点を組み合わせ、うまく冬ざれを表現している

これは、10月の名人戦で志らく名人が使った、
芥川龍之介の晩年の作品「歯車」とはちょっと違う
要するに借り物ではない、この言葉自体に物語があるのだ
今回、この「明け烏」と言う題材をみつけたきたことが手柄だろう
梅沢永世名人にもっとも似合っている句だ

因みに、カラスはその印象があまり良くないためか、
カラスを詠んだ俳句は多くない
以下の二つの句は明け烏をうまく詠んでいるのではないか…

初秋や銀座へ通ふ明け烏   堀 古蝶
河童忌の声の切なき明烏   林徹




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