英製薬大手アストラゼネカは日本で新型コロナワクチンの量産準備に入る。国内メーカーが近く受託生産を始める。国内生産量はアストラゼネカの日本向けワクチン1億2千万回分の75%に相当する9000万回分を見込む。海外での供給遅れが広がるなか、日本政府は国内のワクチン生産で一定量を確保して安定調達につなげる。国内でワクチン製造が完結する。
アストラゼネカは2020年12月に日本政府と1億2000万回分のコロナワクチン供給契約を結んだ。近く厚生労働省に製造販売承認を申請する。コロナワクチンは完成まで3カ月程度かかるため、承認申請の手続きと並行して量産を進める。国内生産品の出荷準備が整うのは早くても5月ごろで、厚労省の承認を得たうえで出荷する。
日本では20年8月から人に投与して安全性や有効性を確認する臨床試験(治験)を実施。
できあがった原液は第一三共や明治ホールディングスが容器に充塡して製品化する。アストラゼネカのコロナワクチンはセ氏2~8度の冷蔵輸送で流通できるため、コロナワクチンの中でも温度管理しやすい。
日本政府は3000万回分は3月までに輸入する考えだ。
日本政府はアストラゼネカのほかに、米ファイザーから21年内に1億4400万回、米モデルナからは6月までに4000万回と9月までに1000万回を調達する契約を結ぶ。ファイザーとモデルナのワクチンはいずれも全量が輸入で、こちらも予定通り確保できるかが焦点となる。
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