一方ロニーは、2009年にギリシャのRock Overdoseとのインタビューで、もしもリッチーと共にレインボウの再結成アルバムを作る機会があったら参加するかと尋ねられてこう応えている。「いや、俺はもうレインボウのアルバムには参加しない。もう二度とやらない。そんなことには関わりたくない。俺はリッチーと何かやりたいとは全く思っていない。彼のことは尊敬しているよ。彼は天才だ。そして俺の人生の偉大な一部でもある。でもあの地獄はもう経験したくない。この歳になってまでこれ以上苦しむ必要があるかい?年を重ねるにつれて、人生は辛くなるんじゃなくて優しくあるべきだと思っている。リッチーとうまくやっていくのは俺には無理だし、俺は自分の人生を好きなように生きたいんだ。
俺はHEAVEN & HELLをやってない時はDIOをやっている。俺たちが考えていることは同じだ。だから互いに好ましく思っていなくても問題ないし、やりたくないことを"やらなきゃいけない"と主張しなくても何の問題もない。そこは俺の行きたい場所じゃないからね。
俺はリッチーが今やっていることに満足していればそれでいいんだ。願わくば彼にはロックンロールをまだやっていて欲しいけど。彼も年を取ったんだろうな・・・。俺ととても年が近いんだ。
俺はリッチーを嫌な奴に仕立てようとしてるわけじゃない。彼は嫌な奴じゃない、善い人間だし、さっき言った通り天才だ。だけど彼は人の人生をおかしくしてしまう。そうじゃない時もたまにあるけど、俺は残酷な人間のそばにはいたくないんだ。彼には懲り懲りだからね・・・。
リッチーとは何の問題もないよ。言い争ったこともないし何の問題もなかった。俺はいつも彼が望む通りに曲を書くことができたと思う。彼がポップスターになりたいと決心するまではね。彼はポップ系の音楽を作る方向に舵を切り始めた。それが俺にとっての終焉だったんだ。ポップな音楽なんて俺はやりたくなかったからね。
俺はサバスに入ることができただけで幸運だった・・俺にピッタリの曲を作ることが出来た。俺はリッチーが俺やバンドに求めているよりももっとヘヴィな音を望んでいたんだ。
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久々に気まぐれな更新でございます。
これはとても興味深いインタビューだなと思いますね。リッチーはロニーとの関係は過去のことで、ロニーはヘヴィメタル界のKINGという風に思っていたんでしょうね。これはロニーが亡くなった時のリッチーのコメントからも理解できるんですけど、ロニーのこのインタビューは初めて読みましたが、ちょっと驚きました。ロニーをして、リッチーは他人の人生を狂わすくらい残酷な支配的な人間だったと言わしめているわけですな。いやはや・・・。表にしていない細かい出来事が当時あったんでしょうねえ。。。ロニーがリッチーの意向に沿うように曲を書いていたとはかなり意外です。なんでならレインボウの楽曲は相当にロニー色でもあったからです。ロニーはそう受け止めていたけれど、もしかして結果としてリッチーはロニーの引き出しを広げて十二分に才能を引き出してみせたとも言えるのかもしれない。そうでなければあの見事なバンドは成立しなかっただろうし、ロニーがリッチーと並び立たなければああもスリリングなライブも出来上がらなかった。でもリッチーが路線を変更しなかったら、あと何年もロニーはレインボウにいたんでしょうかね。もうあと数年でも1アルバムでもいいから見ていたかった、というのは私の個人的な想いですが、こればっかりはどうにもならないいつまでも夢見てしまうばかりの幻なのですが。
それにしてもロニーは、リッチーのことを嫌な奴じゃないといいながらちっともフォローになっていませんね。そしてリッチーが満足ならそれでいいと言いながら、本当はロックをやって欲しいと言っている。これはまさしくヴィヴィアンがデフレパードに入った後のインタビューで「デフ・・・デフなんどかとかいうバンドで・・あんなのはロックじゃない」といって貶してる映像がありましたけど、似てるなあと思いました。自分でクビにしておきながら、DIOでやってたヴィヴィアンらしいプレイじゃないことをしてる彼が許せないかの如く。人間て矛盾に満ちてるなあ。。
そしてこれを読みながら私は、ロニーがリッチーに対して言っていることはそっくりそのまま、ヴィヴィアンがロニーに言いたいことなんじゃないのか?と思いました。ロニーがリッチーほど気まぐれで残酷だとは思いませんけど、父親ほど年の離れた支配的なバンドリーダーは、ヴィヴィアンからしたら充分に魔王のようだったかもしれない。。って。ヴィヴィアンに聞いてみたいね。「今もしロニーと一緒にやれるとしたらやりたい?」って。きっと答えはNOなんでしょう。そして「俺はあんな思いは懲り懲りだ」と言うでしょうね。
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