goo blog サービス終了のお知らせ 

**PRINCESS * MARIE**

宝塚歌劇団の誇る名花、花總まり
想い出は永遠に・・・。

☆:*:・+* エヴァ・マリー :*:・+*☆

2005-06-08 23:44:28 | **姫のアルバム**
いつ誰を紹介するのかわからない。
いつも突然更新のアルバムです☆
今回は2001年宙組公演『カステルミラージュ』より。
砂漠の寒村に、蜃気楼の宮殿(カステル・ミラージュ)ならぬ夢の街を創り出した男の愛と野望の物語。
ハナちゃんは美貌の女優・・・↓

エヴァ・マリー
昔のアメリカ映画に出てきそうな雰囲気の美女です。
ハナちゃんには珍しく、酒も煙草も嗜むという大人の女性。
エヴァってば、いいかんじに巻き髪なブロンドも、バスローブ姿も、大人びた声も、"女"を感じさせて、色っぽ~い!
モンテカルロのオペラハウスで歌っているところを新聞王のテイラー氏に見初められ、そのまま愛人になっちゃったそうで。
アリアーヌなんてロマンティックな名前をつけられます。
祖国の敵である男に守られて。イタリア人である自分も過去も全て抹消されて。
彼によって"エヴァ・マリー"から"アリアーヌ"に作り変えられたようなもの。
遠く離れた家族のことを案じ続けて、アリアーヌとして暮らす日々。
どことなく悲しげな風貌がまた美しさをひきたてています。
エヴァは心の美しい人なんです。
純粋さゆえに、自分のやっていることにも自分自身の生き方にも違和感や苦しみを感じずにはいられない。
2人の男の人生を狂わせたようなものですが(汗)、決して悪い女ではありません!
でも罪な女ではある。

幼い頃はヘルズキッチンと呼ばれる貧民街に住んでいました。
ピッツァ職人の娘です。ちなみにこの頃は髪の色もブルネット。
その界隈でもひときわ美しいエヴァ・マリーは、少年たちの憧れの的。
そしてあだ名は「ミス・ピッツァ」
弟のニコラはお姉さん大好きっ子みたいでかわいいです。
ケンカ、悪ふざけ、淡い初恋、子供らしい騒がしい日々。
ある時エヴァはイタリアに帰ることになり、主人公レオ少年の前から去っていきます。
大好きな歌もダンスもイタリアで勉強するからと微笑んで。
レオにも「いつまでも今のまま、真っ直ぐなままでいて」と言い残して。
そうそう、忘れちゃいけません。勝利の女神、ミネルヴァを
エヴァのお守りペンダントのようなものなのですが、レオが初めて賭け事をした時にこのミネルヴァを渡したのです。
以来ミネルヴァはずっと彼を守ってきました。
エヴァ=女神(ミネルヴァ)に通じるように思ったのですが、勝利の女神は勝利の女神で別みたい。
『ガイズ&ドールズ』の、女神よ今夜だけ♪みたいなものでしょうか。

大人になったエヴァは冒頭に述べたとおり。
戦争で国に帰れなくなり、アリアーヌとしてテイラー氏にかくまわれ暮らしています。
でもレオと再会してから、どんどん本来の自分に帰っていけたエヴァ・マリー。
命をかけてもいいほどの恋。
偽りのない、生まれたままの自分を愛してくれる人。
エヴァ・マリーは宝石もドレスも、女優として成功できる保障も、みーんな捨ててテイラーの元を離れます。
アリアーヌとして暮らしたキャッスルを出て、レオの元へ飛び込んでからの明るい笑顔の眩しいこと!
エヴァの憂いを帯びた瞳の奥には、昔と変わらない輝くばかりに真っ直ぐな少女がいました。
生き生きとして、心から幸せそうなんです。
(でも先を知っているから、2人が幸せそうであればあるほど泣きたくなる・・・。

ここからはレオ語りになってしまうので後はビデオを見てくださいっ。(え)
このページを読んでくださっている方なら、カスミラも見たことありますよね。(逃げ
最後にエヴァは「あの人に相応しい場所だから。」とレオの灰を砂漠へ撒きにいくのでした・・・。
~Fin~

『カステル・ミラージュ』大好きなんです
ストーリーが好き、アメリカな雰囲気が好き、レオとエヴァの恋が好き、
レオ・エヴァ・ジョー・パティの仲良し四人組が好き、テイラーのエヴァへの想いが好き、何かも好き!
そして何よりレオナードが大好きなんです。
宝塚の男役の中でも一、ニを争うほどに好き!
私はいつもコンビ主体で観劇するのですが、カスミラに限ってはレオナードから通して見るエヴァ、という感じがしましたね。
あ~いい役だった、レオナード・ルビー!
もちろん、そんなレオが愛した女性エヴァ・マリーが大好きでした!
あのレオに愛されるだけあります。納得!

☆:*:・+* 蘭子・ナターシャ :*:・+*☆

2005-05-11 00:05:02 | **姫のアルバム**
1996年、雪組『虹のナターシャ』より。
高嶺ふぶき&花總まりトップコンビお披露目作品でした。
同名の少女漫画(大和和紀/漫画、林真理子/原作)の舞台化らしい。
舞台設定は昭和初期の日本(と上海)です。
こういうレトロモダン♪な昔の日本って好きなので、宝塚で見れるのは新鮮で嬉しかったな。
ハナちゃんはタイトルロールの・・・

蘭子・ナターシャ・サモイロワ
ロシアと日本の混血娘なのでこんな名前です。
歌姫な役どころなのですが、それよりも男言葉を話す美少女という方が印象強いです!
金髪が眩しくて、その華やかな容姿が日本では目立つ、目立つ。
主人公:三条薫さんのマネージャー:長岡さんが「西洋の血が入ると、東洋人でもあんな伸びやかな体になるのかねえ!」とナターシャを見て驚くのですが、それがリアルにその通りで
ハナちゃんじゃなくちゃこうはいかなかったでしょ~。

ナターシャは呉竹男爵とロシアの歌姫アナスタシア・サモイロワとの間に生まれた娘です。
(呉竹男爵、私的にはキャリエール並みにムカつく親父。
赤ん坊の蘭子ナターシャは革命時に男爵の手に委ねられたのですが、男爵ってば日本には妻子もあるし身分もあるしで結局娘をロシアに置き去りにして日本へ帰国しました。
ナターシャはロシア人の家庭を転々とした後に、大らかで暖かい栗崎家にひきとられ、息子の武志とは兄妹同然に、自由に元気いっぱいに育ってゆくのでした。
ここまでですでに波乱万丈ですが、ここからはもっと波乱万丈の人生を歩んでいきます。
三条さんが、男爵に「死ぬ前に娘に会いたい」なんて頼まれて上海までナタちゃんを探しに来ることからストーリーは始まります。

ナタちゃんは天真爛漫な魅力に溢れていて可愛い!
もう「可愛い」を何回繰り返しても足りないくらい可愛いっ!!
見た目はまるで西洋人形のようなのに、「オレのどこが下品だってんだよ」な~んて凄まじい日本語(笑)でお話するんです。
これは幼い頃から一緒だった栗崎家の武志くんの影響。
「~だぜ」とか超似合わない言葉使いを聞くたびに、ナターシャの天真爛漫さが伝わってきて気持ちいいんです。

そんなナタちゃんは歌うことがだあい好き。
クリスティーヌ・ダーエじゃないけどここでも「天使の歌声」なハナちゃん。
曲のせいですが、天使という感じはあまりしなかった?
あくまでもクリスティーヌと比べたら、ね。
ハナちゃんは声にまで品があって、かつ可憐なお声をしています。
リリカルな歌声は本当に綺麗でしたが、やんちゃなナターシャのイメージが強いせいか彼女の「プリマ・ドンナになりたい!」という夢には三条さん同様「」だったかも。
黙っていればピッタリなんですけどね。
劇中で歌う歌で一番印象的なのは「オレの中に二つの祖国」と歌うナタちゃん。
三条さんに日本に帰るよう言われてから、心の底ではずっと日本の父が恋しかったことに気付いてしまうんです。自分を捨てた父なのに。
「川が海に流れるように連れて行って、父のもとへ・・・♪」という歌に感動したのに再会場面は省略だったりする。

いざ日本へやってきた蘭子(日本ではこう呼ばれる。)ですが、妬まれるわ、蔑まれるわ、いじめられるわでもう大変。
使用人姿のナタちゃんが上手から下手まで一気に雑巾がけをしてべた~っと倒れちゃうのはめちゃめちゃ可愛いですが。そんなのんきなことは言っていられません。
それから呉竹家を出て、三条さんにも武志にも黙って一人どこかへ行ってしまいます・・・。
完。

そう、この作品最大の謎はしり切れトンボなこの終わり方
この作品てナターシャの可愛さだけが売りなんじゃないでしょうか!?と思っちゃうくらい、ストーリーは・・・です。(また失礼なことを。
私は三条&ナタ派というより断然、武志&ナタ派! (そんな派があるの?)
子供のようにじゃれ合って、微笑ましくて可愛いです。

で、それからナタちゃんたちはどうなったのでしょうね・・・?
原作のマンガは完結しているのだとか。おもしろいらしいですね!
かなり最初の方で飽きちゃって以来読んでいないんですけどね~。
機会があればぜひ読みたいです。
マンガのナターシャはハナちゃんのナターシャより少し大人に見えたのは覚えています。

ナターシャはハナちゃんの新たな魅力を知れた役でした。
お人形さんのような容貌とは裏腹な元気な少年ぶりが可愛くて仕方なかったです!
数奇な運命を辿りながらも、あの屈託のないカラッとした笑顔で乗り切っていったナタちゃん。
ラストはあまりにもかわいそうですが。ほんとにあれからナターシャはどうなったの??

☆:*:・+* リディア :*:・+*☆

2005-05-04 02:25:31 | **姫のアルバム**
先日のTCAでリディアのドレス姿を見たことに触発され、姫のアルバムも更新です。

02年ドラマシティ&03年東京特別公演『聖なる星の奇跡』より。
『聖なる~』は私の中で一番好きなお芝居です。
というのは半分ウソだけど半分本当!
どういうことかというと、(私の好みでですが)美しい音楽、舞台美術、華麗なダンスシーン、和央&花總コンビの真髄を感じるという点ではこの『聖なる~』の舞台はナンバー1なんです。
あのワルツの曲や「会いたい~♪」の主題歌(なのかな?)は、宝塚の中で一番好きかもしれません。
とにかく全てにおいて美しさが堪能できる作品。
ですが!問題なのは脚本のみ。 ストーリー的には「ハイ??」と突っ込まない人はいないくらいおかしなことになっていますが、ロマンチックといえばロマンチックだし、クリスマステイストも楽しくて、わかりやすいお話ではあります。
それは置いておいて、ハナちゃん演じるヒロインは・・・

リディア
北欧に住む美少女。
“少女”の前に“美”をつけなくては気がすまないくらい綺麗なんですよ!
ちょっとお姫様気質な可愛いお嬢さん。
クラウス博士の一人娘。お父様やお世話係のグレタ、幼なじみのエドワルドなどみんなから大事に思われている、箱入り娘タイプといったところでしょうか。
気まぐれで少し周りを振り回しているふしもありますが、そんなやんちゃなところもまた可愛いんです。 だって姫だから。
全てがチャーミングな魅力と化してしまいます。

和央さん演じるフレデリックが普段ちょっと騒がしくない分、リディアは常にきゃんきゃんしていて
可愛いんです!
この二人のやりとり、大好き。
なんだかリアルなんですけど。って感じるのは私だけでしょうかね。
でも恋に落ちてからはなんだか女性らしくなったというか・・・少女の成長が垣間見れるんです。
そんな変化までつけることのできるハナちゃんはさすが!
私はとことん観客として感動するタイプで、自分もヒロインとなって舞台を共有するという見方をしたことがなかったのですが、リディアの恋にはすごく共感できましたもん。
王族や貴族のように非現実的で特別なものではない、普通の恋する女の子なら誰でもが共有できる気持ちをリディアは表してくれたように思います。
リディアという役そのものが、いわば夢見る乙女の化身といったところでしょうか?

ストーリーがしっかりしていない分(←ひどい)その他の舞台構成要素が素晴らしい作品でした。
ハナちゃん演じるリディア嬢のファッションも見どころのひとつです。
この時代のバッスルスタイルのドレスはハナちゃんによく似合い、何を着ても目を見張るばかりの美しさ。
ハナちゃんのファッションショーとしても楽しめるかも。
お嬢様の普段着ドレスからよそ行きドレスまでたっぷりとご賞味あれ。
髪型も凝っていて素敵ですよ~。
どのドレス姿も綺麗で可愛いから、本当にどれがオススメとか選べませんっ。
とにかく何もかもが可愛いリディアちゃん、大好きでしたっ☆

☆:*:・+* クリスティーヌ・ダーエ 2 :*:・+*☆

2005-04-15 13:30:33 | **姫のアルバム**
さて全編を振り返ってみると、清らかなクリスティーヌは「ファントム」という悲しい物語に射している一筋の明るい光のようです。
白い衣裳が多いのも、クリスティーヌの清楚さの表れのように思います。
思えばファントムが用意した衣裳は全て純白です~。
ああ、本当に天使なんだなあと思いました。

劇中ではあまりクリスティーヌの過去は語られていないけど、農場育ちで音楽好きのパパがいた、ということだけはわかります。
原作同様ヴァイオリン弾きのダーエ氏と共に、歌いながら村々を巡回していたのでしょうか。
ファントムはクリスティーヌを優しかった母と重ねて見ているところもあるけれど、クリスティーヌはファントムを亡き父と重ねることはなかったようですね??
ただ純粋に「先生」と慕っています。
パパは「私が天に召されたら、おまえのもとに音楽の天使を送ってあげるよ。」という約束も特にはしていなかったようです。でも「いつか舞台で歌う」という夢を与えたのはダーエ・パパ☆でしょうね。
クリスティーヌの無垢な笑顔を見ていると、なんだかこの子は父親の死というものをあまりよくわかっていないのかも・・・とすら思えてきます。
そこまで幼くないでしょ!とも思うのですが、“最愛の人の死を乗り越えて、気丈にも微笑みを絶やさない健気な娘”というよりは“笑顔しか知らない無邪気な娘”という印象があるんです。
パパはいつも見守ってくれている、側にいるから悲しくないの♪・・・みたいな?

そんな純粋無垢なクリスティーヌは、エリックとの出会いによって一番変わった人物だと思います。
エリックがクリスティーヌを守ってあげる。
それが最後には、クリスティーヌがエリックを包んであげるという形になっています。
最後のひと時、清らかな天使は優しい聖母へと姿を変えました。。

クリスティーヌについてはそのビジュアルも語りたいところ☆
そりゃハナちゃんはいつも綺麗ですが、クリスティーヌはいつも以上に綺麗 だった気がする!
お茶会でも「本番までには(ポスター撮影より)カツラをもう少し工夫しようかなと思ってるんです」というお話をされていましたが、大成功ですよハナちゃんっ
金髪のお姫さま風な巻き毛、最高!
そして夢見る澄んだ瞳がキラキラと輝いてとても美しいです。
もうハナちゃん自身から清らかな光が放たれていて、純白のドレスがよくお似合いでした。
白い鳥のように繊細な美しさです。
冒頭のみつ編みちゃんも可愛い。
町娘風の可愛い少女は、綺麗なドレスを身にまとってプリンセスの如く美しくなりました。

そんなこんなで。
大作「ファントム」におけるクリスティーヌ・ダーエ役。
ひたすら清らかな魅力に心洗われる役でした。
ハナちゃん自身が清楚な魅力をもっている方なので、ぴったり☆の役だと思いました。

☆:*:・+* クリスティーヌ・ダーエ :*:・+*☆

2005-04-15 00:22:56 | **姫のアルバム**
ガストン・ルルー作の小説「オペラ座の怪人」は数多く舞台化、映画化がされています。
宝塚の宙組で上演された演目はコピット&イエストン版の「ファントム」
原作の設定を借りているだけでストーリーはかなり違う!というくらいアレンジされている「ファントム」です。04年に日本初演。
ハナちゃん演じるクリスティーヌも、かの有名なロイド・ウェバー版とはまた違った人物となっています。

クリスティーヌ・ダーエ
声も容姿も天使のような少女、クリスティーヌ。
そう、劇中でのハナちゃんの役割はまさに“天使”です。
闇の中で生きるファントム=エリックの人生に射した一筋の光。
それがクリスティーヌです。

音楽の大好きな彼女は、いつか憧れの舞台に立って歌うことが夢でした。
「夢はきっと叶うはず♪」と、いつもにこにこ楽しそうに希望をもって暮らしています。
ファントムと対照的に、明るい世界の住人なのです。
エリックを明るい世界へと導いた(不幸のどん底に突き落としたこともあるけど)ただ一人の少女。
とにかく純真で素直。
人を疑うことなんて知らない、まっさらな心の持ち主です。
あんなにピュアピュアで、オペラ座の女の子たちにいじめられてないかちょっと心配。
農場育ちだし。みんなのアイドル・シャンドン伯爵の本命ちゃんだし。
それにしても、清らかなクリスティーヌは人の悪意というものを知らないのでしょうね。
敵意剥き出しのカルロッタにも、ちょっとツンとしたご挨拶をしたソレリに対しても、ちょっと困ったような不安げなお顔をしただけで、すぐにいつものエンジェル・スマイル
クリスティーヌ~ 可愛いです、もう~!

さてクリスティーヌの歌声は、エリックの優しかった母の声を思わせるそうです。
ハナちゃんの声ってもともとリリカルな響きをもった可愛い声なので歌姫の役もぴったり♪
ただただ可愛らしい歌声も、ファントム先生のレッスン後には「ヒバリのように響き渡る天使の声」に上達しました。ビストロは聞かせどころ。

そしてクリスティーヌの歌の聞かせどころといったらここが1番
“My true love” 私の真の愛です。
ファントムに仮面を外し、真の姿を見せて、愛を受け止めて、と歌います。
この歌声が優しくて優しくて。
クリスティーヌの心からの純愛がそうさせているのでしょう。
「仮面の奥に秘められた真の姿を見せて」と、ひたむきなまでに真っ直ぐな愛を伝えます。
余談:プライベートな話ですが、この「ファントム」が上演されていた頃、私は周りの人に対して本当の自分を出せずにどこか偽っているような部分もあって、少し息苦しさを感じて生活していたんです。 クリスティーヌの歌はそんな私の心の扉をそっと叩いてくれました。
本当のあなたになっていいのよ、怖がらないで、さあ仮面を外して・・・と。
ファントムに対して歌っているのに、私自身の心にも入り込んできたクリスティーヌの真心はとても暖かかったです。
エリックはためらいながらも、彼女を信じて仮面を外します。
その顔を見たクリスティーヌは恐怖に顔を歪め、絶叫して走り去る・・・。
あ、あの・・・責めないであげてー!
だってクリスティーヌはまだ若いのよ!わからなかったのよー!
想像を絶するほど恐ろしいものに驚いてしまうのは当然なんですよー!
(エリック綺麗だから説得力ないけど。
みんなこの場面を「ひどい」と言うけれど、私はあまりにハナちゃんのクリスティーヌが大好きだからか「ひどい」とは思えませんでした。
クリスティーヌは純粋すぎたんですよ・・・勝手な解釈だけど。

純粋さゆえに招かれた悲劇。
地上に姿を現したエリックは、撃たれるわ捕獲されるわで、もー大変。
それでもって彼は死を選びました。(←なんて身もフタもないまとめ方。
ここからのクライマックスが私は「ファントム」劇中で何よりも好きです。
横たわるエリックを優しく抱いてあげるクリスティーヌ。
このクリスティーヌにもう幼さはありません。
小さくて華奢な少女からは聖母のような慈愛があふれています。
優しい優しい歌声でエリックのために歌い、導いてあげます。
そして仮面を外し、醜い傷に口づける・・・愛に満ちた光の溢れる瞬間です。
世界中のどんな母子像より、どんな恋人たちの絵画よりも美しい、二人の奇跡のような瞬間 でした。

うわあ~ファントムについて語りだすとダメなんです。
今だって泣きながら書いてますから!(何やってんだか。)
ちなみに私は“You are music”が流れると涙を流すしくみになっているようです。

いつものごとく長くなってしまいました。
でもクリスティーヌに関してはまだ語り足りないのでパート2に続けます。(えーっ。)

☆:*:・+* デイジー/メリンダ :*:・+*☆

2005-04-04 12:53:42 | **姫のアルバム**
雪組「晴れた日に永遠が見える」より。
先日、久々にビデオを見たのを機にアルバムも更新してみました。
ハナちゃんは2役でございます。

デイジー・ギャンブル
予知能力や植物と心を通わすことのできる不思議な能力をもつ女子大生。
タバコへの依存を克服するため、精神科医マーク先生の治療を受けます。
デイジーは普通に学校にいそうな等身大の女の子でとっても可愛らしいです。
素直で今時のお喋りな女の子。
自己主張の苦手なタイプで、人にあわせがちなところは本人もイヤみたいです。
マークは「言いなりデイジー」なんてことを言いますが、とても良い子なんですよ。
明るくて、楽しくて、お茶目でキュート。 ずっとお話を聞いていたくなります。
こんな可愛いお友達、ぜひほしいですね~。
結果的にマークのおかげ(?)で自分の意思をハッキリ通すことのできる娘に成長できました。
デイジーはブロンドのショートカットとミニスカートが“元気”な感じがして、すごく可愛いです。
オレンジのワンピがバービーちゃんのようでお似合いでした☆

メリンダ・ウェルス
さて治療中の催眠状態の中で発見されたのがデイジーの前世?の人格・メリンダ。
18世紀の貴族の娘。美貌の令嬢です。
メリンダは意志が強く、自己を押し通す強さをもっています。
この時代の価値観がどうだったのか知りませんが自分の心に正直な自由な生き方をしています。
おとなしく籠の中に入っていない小鳥ちゃんです。(笑)
自由に思うまま、羽ばたいてゆくのです。
メリンダの高貴さの奥には、恋する女の情熱が秘められています。
に生きた純粋な乙女。
メリンダは気品ある外見だけでなく、誇り高い話し方、優美な立居振舞い、愛に真っ直ぐな生き方、
何もかもが美しくて、気高い人です。
上品な白いドレスはいかにもメリンダらしくて美しかったです。

この作品を見てますます、もうますます!ハナちゃんが大好きになりました。
(↑“ますます”を二度押しすることからもわかって頂きたいところ。)
デイジーの可愛さは初めて見る等身大な役で、すごく新鮮でした。
素直に感情を爆発させるデイジーはちょっぴり不器用でとても可愛い!
「お友達になりたい!」と親しみをもてる役は初めてでした~。
いつもは遠い世界のお姫様という感覚でしたから。
そしてメリンダは「これぞハナちゃん☆」といった感じの美しき貴婦人。
デイジーがすごく新鮮だったとはいえ、メリンダもとても魅力的なんです。
私的に勝手に思うのですが、それぞれのパーソナリティが衣裳に反映されているかな~と。
デイジーは、明るく爽やかなオレンジ色。
メリンダは、汚れのないまっさらな純白。
全く違う役を、全く違う魅力で演じてしまうハナちゃんは本当にすごいっ

☆:*:・+* マリー・アントワネット :*:・+*☆

2005-03-12 11:24:12 | **姫のアルバム**
『ベルサイユのばら2001~フェルゼンとマリー・アントワネット編』より。
原作は池田理代子著「ベルサイユのばら」
宝塚を代表する作品ですね。
フランス革命の起こった18世紀ヨーロッパを舞台に、王妃マリー・アントワネットやスウェーデンの
青年貴族フェルゼンという実在の人物と、架空の人物であるオスカルやアンドレを盛り込んだ歴史的
大ロマン?なお話。(説明下手だな~。だってあまりにもスケールが大きすぎて。
ハナちゃんはもちろん・・・

マリー・アントワネット
言わずと知れた悲劇のフランス王妃。
特筆すべきは、溢れる気品とどこまでも華やかな美しさに満ちたその姿。
憂いをたたえた瞳は何ものをも恐れずに毅然として前を見据え、誇り高く尖った鼻も、上品な形の
良い唇も、限りなく優美な物腰も、気高い女王の風格です。
ハナちゃんのアントワネット様はベルサイユに咲く紅ばらそのものでした。

フランスに君臨するべくただ一人選ばれたかのような高貴な美貌。
気高いフランス王妃として、母として、一人の女としてのマリー・アントワネットをハナちゃんは
見事に魅せてくれました。

プロローグはこの上なく豪華なオルゴールみたいです。
きらきらの巨大なデコレーションケーキが回転してくるみたいな。
静止したままポーズをとっているフェルゼンとアントワネットは素晴らしく美しいオルゴール人形
のようです。
絵になるコンビとはまさにこのこと。もうひとつの完璧な絵です。
フェルゼンとの幸せなシーンはひとつしかないけれど、二人の愛にどっぷりと酔えます。
まるで一つの歌のようにその場面だけ全ての悲劇や戦いから切り離したかのように美しく
心に残ります。
ラストの断頭台へと向かう後ろ姿にひどく胸を打たれて涙と震えが止まりませんでした。
表情は見えないけれど感じるのです。
全てを悟った覚悟を。生まれながらの女王と言われたその尊さを。
背筋がゾクッとするほどの壮絶な気高さを感じました。

とにかく豪華なドレスがどれも似合い、目を見張るほどの美しさ。
王妃です。優雅です。気品が溢れています・・・。
やっぱりポスターなどでも定番の紅いドレスがお似合いですが、劇中にちょっとだけ着用の濃紺のドレス姿も美しいですよ~!登場した瞬間にはっとさせられました。
ハナちゃんてこの時代の貴族の髪型が似合います~。それはもう豪勢なもんです。
まさに原作の描写そのもののマリー・アントワネット!
この役をハナちゃんが演じないことが不思議に思えるくらいです。
ハナちゃんという娘役さんは「可愛い」も「綺麗」も持ち合わせていますが、一番の強みはこの
現実離れした高貴な美しさなのではないかと個人的に思っています。
エリザベート役にも似た運命的なものを感じる。巡り合わせに感謝します。

とはいっても名作といわれるこのベルばら、脚本・演出は「アイタ」な面も。
漫画の絵をどーんと出しちゃったり。
ステファン人形とか。
ストーリー変わってたりとか・・・。
いろいろ省略されているのが何より残念。
無邪気に贅沢三昧しているアントワネットや、逃亡を助けたフェルゼンの働きなど見たい場面はまだまだたくさんあるのに。
突っ込み出したら切りがないくらいですが、音楽がとても美しくて良いですね。
フェルゼンやアントワネット、オスカル、アンドレなど主役陣の持ち歌がどれも美しい♪

☆:*:・+* ロザライン :*:・+*☆

2005-02-20 22:08:41 | **姫のアルバム**
アルバムではこれまでにハナちゃんが演じた役を記録として残していきます。
本来なら年代順にご紹介するのが正しいと思うのですが、気まぐれ・ランダムでいかせて頂きます。
「今更何。」というかんじですが、美しき思い出に浸るのもまたよいものです。

第一回は記念すべき宙組の誕生お披露目作品「エクスカリバー~美しき騎士たち」より。
伝説のアーサー王の聖剣“エクスカリバー”が再び現れ、新たなる真の王が誕生するまでを描いた
夢とロマン一杯のミュージカル。(←NHKの解説。)
まるでディズニーのようにファンタジーな作品です。
さてハナちゃんの役は・・・?

ロザライン姫
サクソンの美しい姫君。
メルヘンの世界からそのまま抜け出してきたようなプリンセスです。
当たり前のようにハナちゃんに似合う役でした。さすが姫役者。
ハナちゃんのロザラインてば童話の挿絵に出てくるどんなお姫さまたちよりも美しいと思います。
ところで「♪美しく気が強いロザライン♪」と歌われているようにこの姫様、本当に気が強い。
わがままというわけではないですが、いやなものはいや!と真正直に訴えます。
でもすっごく可愛いのです!
ツンとすました様子がかえって愛らしくて。
ペイジに扮装して逃げ出すおばかちゃんぶり()も可愛くて。
ジェームズ大好きな満面の笑顔が可愛い。
度胸据わっているとはいえ、お転婆でまだまだ甘えたちゃんな頼りない面もあります。 
ですがものすごく正義感なんです。
ロザラインはおとぎ話の基本中の基本:捕らわれのお姫さま的役などころですが、その勇敢さ
と愛の強さから立派に“美しき騎士たち”の仲間入りをしているのでした。

おまけ*この時代のドレスは豪華絢爛!というより、どちらかというとシンプルめ?
豪華なことは豪華なのですが、華美になりすぎず、というかんじでしょうか。
ロザラインは神話を思わせるような綺麗なラインのドレスをたくさん着てくれています。
私のお気に入りはロザライン歓迎の祭りで着ていた黄色いドレス。
ドレス全体がお花みたい、黄色いチューリップみたいで可愛いんです~
でもハナちゃんは組本で別の衣裳をお気に入りに選んでいました。
ちょっと冬っぽい?かんじの白いドレスで、それもすっごく可愛いんですよ~!