
三上於菟吉原作の「雪之丞変化」を宝塚でミュージカル化。
演出に歌舞伎界の尾上菊五郎、振付に尾上菊乃丞を起用したそうです。
ハナちゃんのトップ娘役お披露目公演。
日本物が苦手な私でも(



さてハナちゃんは・・・


江戸城の重臣、土部三斎の娘。
将軍側室です。
主人公・雪之丞にとっては父の怨みをはらそうと狙っている仇の娘というわけ。
松浦屋だの長崎屋だのちょっとややこしいのでその辺りはビデオでどうぞ。(適当だなぁ。)
雪之丞は三斎への復讐のために浪路を利用しようと近づくのですが、だんだんその復讐すらも虚しいと思えるほどに浪路の清い心に惹かれていくんです。
そんな浪路は淡雪のような人。


美しい白い雪のようにやわらかで消え入りそうなほど儚いのです。
艶やかな女らしさと共にあるいたいけな少女らしさ。
豪華なお着物を身にまとい、誰よりもきらびやかで雅やか

憂いある風情が美しく、物悲しくもあります。
そして!おっとりとした姫口調が可愛いっ!!

(↑個人的にものすごくツボだった台詞回し。)
日本のお姫様ならではの上品さがあります。
側室といえど、大奥といえど(←某TVドラマのおかげでかなり怖いイメージをもっている・笑)けがれのない純粋な心をもっています。
浪路を通しての将軍の思し召しにより、お家は安泰。
三斎は娘のおかげで成り上がったと言われています。
だから浪路は将軍のおそばに仕えていなければなりません。
敵討ちに利用されているとも知らない浪路は雪之丞に恋焦がれます。
それはもう家も恥も外聞も捨てるほどの恋心。
真っ直ぐな思いがいじらしくって可愛くって。
でも情熱すらもどこか儚げで、どんなに強い思いもあっという間に砕かれてしまいそうなくらい脆く感じます。
やがて真実を知り、はらはらと花びらが散るように衰弱してしまった浪路。
最後の言葉は、雪之丞への詫び言でした・・・。
野心、憎悪、復讐の犠牲になったかわいそうな浪路。
純粋ゆえにか弱くて。雪のように儚い人生でした。

浪路ちゃん、「雪組トップ娘役」としてピッタリの役だったのかも。
関係ないですが、ラスト、幕が下りる直前に「兄貴~~~待ってくれよ~~~!」と泣きながら超スピードで舟をこぐ影にいつも爆笑してしまう私。
・・・わ、和央さん・・・?(笑)