NEST OF BLUESMANIA

ミュージシャンMACが書く音楽ブログ「NEST OF BLUESMANIA」です。

音盤日誌「一日一枚」#361 tRICK bAG「LAST EXIT」(ZAIN ZACL-1054)

2022-11-10 05:00:00 | Weblog
2000年11月某日


#361 tRICK bAG「LAST EXIT」(ZAIN ZACL-1054)

フラカンが30代バンドの代表格なら、こちらは40代バンドというべきか。もちろん30代以下のメンバーもいるが、なにしろ中心メンバーが1970年代前半から第一線で活躍している、永井"ホトケ"隆と森園"カオス・モリ"勝敏の二人である。立派なオッサン・バンドである。

基本的にはBLUESとR&Bを演奏するバンドなのだが、勿論、彼らのイディオムはそれだけにとどまらない。ジャズ的なアプローチあり、ハード・ロック的なアプローチあり、さらにはカントリーやヒップホップまで取込んで、オール・アメリカン・ミュージックをカバーしている。

「一芸」勝負の若手バンドには絶対真似の出来ない、引出しの多さがこのバンドの強み。なんたって、コテコテのブルースもやりゃ、ドアーズ、アニマルズもこなし、ディープなソウル・バラードもおまかせ。聞き物はやっぱり、森園の超絶技巧ギター。本場アメリカへ持っていったって即通用する、数少ないジャパニーズ・ギタリストだと思う。「四人囃子」のイメージだけ抱いて聴くと、ビックリするくらいオーソドックスなプレイもできるひとなのだ。

こんなアルバムがB'ZやZARDを擁するレコード会社からリリースされているというのも不思議な気がするが、セールスは社内ではビリなんだろうな、やっぱり(タメ息)。

でもいいものはいい、ということでお薦めします。一度騙されたと思って聴いてみてください。

<独断評価>★★★★

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