NEST OF BLUESMANIA

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音曲日誌「一日一曲」#141 GRANRODEO「We wanna R&R SHOW」(GloryHeaven)

2023-08-20 05:22:00 | Weblog
2010年10月3日(日)

#141 GRANRODEO「We wanna R&R SHOW」(GloryHeaven)





今年4月にリリースされた、GRANRODEO(グランロデオ)の13枚目のシングル。メンバーである谷山紀章、飯塚昌明の合作。

GRANRODEOといってもピンと来る人はまだあまり多くないだろうが、2005年デビュー、すでに14枚のシングル、3枚のアルバムを出している。もはや中堅といってもいい。

本職は声優である谷山紀章がボーカル、アニメの音楽担当であった飯塚昌明がギター。このふたりのユニットに、サポートメンバーを加えたプロジェクト、それがGRANRODEOというわけだ。

本来はお遊びチックな試みだったろうが、それが5年も継続し、なんと今年の5月には、男性声優としては初めて、日本武道館のステージに立った。これも、ふたりの豊かな才能、そして音楽への情熱あってこそのことだろう。

とにかく、谷山の歌は声優の中では群を抜いてうまい。いや、プロのシンガー全体から見てもなかなかのものだ。

まずは、きょうの一曲を聴いていただこう。これには、ある程度の年齢のリスナーなら思わずニヤリとしてしまうような、遊び心が満載である。

彼らのヒーロー的存在である、ハードロック・バンドへのオマージュ。たとえば、クイーン、キッス、Tレックスあたりのサワリがそこかしこにちりばめられている。

もちろん、そういうギミックだけでなく、曲が実にロックンロールの本質をとらえているのだ。言葉とリズム、このふたつが完全に融合した「神」のような曲。日本の多くのロックバンドの水準を軽く越え、本場英米のロックに迫るレベル。

サザン、B'Zといった人気バンド、ユニットにだって負けない、確かなロックへのセンス。

それがこの曲で見事に開花したと思う。

ノンタイアップというハンデをものともせず、オリコンで18位をとったという。まさに二人のロック魂の証(あかし)といえる。

セールス枚数だけが名曲の証明ではない。本物の音楽だけを感じとれる「耳」をもつリスナーに評価されること。これもまた名曲の証明だ。

飯塚のメロディメイカー&サウンドクリエイターとしてのセンス、谷山の類い稀なる表現力。この2枚のカードが揃ったGRANRODEOは無敵のユニットだと筆者は思っている。今後も、ハイレベルな仕事を見せてくれるに違いない。要チェック、ですぞ。


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