政府、国後水道通航で2社に自粛要請

日刊海事プレスに、このような記事が掲載された。

では、閣議決定とはなんじゃらほい。

平成元年９月１９日の閣議了解の事だろう。内容は、ここでまとめられています（ＰＤＦです。）

そもそも、ロシアの入国審査を受けて北方領土に立ち入る日本人が出てきて、こういう閣議了解がされた。

つっこみどころは、たくさんある。


まず、「閣議決定」と「閣議了解」は、根本的に意味が異なる。
「閣議決定」は、内閣全体の意思として決定する必要がある重要施策
「閣議了解」は、主務大臣の管轄事項で国政全体に影響してくる施策

どっちが日本国政府の意思を主張しているかは一目瞭然である。


基本に戻ろう。国後島も択捉島も日本領土である。日本の領土の中にある海を船が通航する。国後水道も瀬戸内海も全く同じである。日の丸をかかげ、どうどうと通航したら良い話。国内の問題に外務省が関わることが、そもそもおかしい。

サンプリンセスが、ロシア政府の入国審査を受け、国後島に寄港した。　これなら、日本政府が立腹するのも当然だ。もちろん、へきも。
しかし、今回は違う。サンプリンセスもコスタビクトリアも、いわゆる北方四島には寄港しない。逆に寄港して、どうどうと日本国の出入国審査を受けてほしい程だ。

出入国審査は、必ずしも陸地で行う必要は無い。今回で言えば、サンプリはロシアのコルサコフはテンダーボートで上陸であり、船は港に接岸していない。へきは、下船しなかったのでコルサコフの土地は踏んでいない。しかし、パスポート上には出入国のスタンプが押されている。

元に戻るが、国後島も択捉島も日本領土である。それを内外にＰＲするなら、釧路港からイミグレスタッフを乗船させ、国後水道で、出国　KUNASHIRI というスタンプを押す方が、よっぽど国として正しいだろう。

ロシアがコルサコフ入港を認めないかもしれないが、それは日本政府には知ったこっちゃない話である。（妥協点は、北朝鮮・イスラエル方式だろう）

書きたいことはいくらでもあるが、長くなるのであえて止める。
一つ言えるのは、こういう国土をアピールする面では良くも悪くも中国政府の方がよっぽどしっかりしている。

丁度、ふじ丸があいているのだから、国会議員みんなで、北方領土・竹島・尖閣に上陸して、ＢＢＱ大会でもしてほしいものである。

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