不肖鴨、諸般の事情により、今月中旬から1ヶ月の在宅勤務となりました。
結果、SF読みが全く進まない。
・・・通勤時間って、ぱっと見「無駄な時間」っぽく見えるけど、貴重な一人時間だったんだなぁ、と痛感。
在宅勤務に入る前に読了したSFをレビューします。予想外の収穫でした。
Amazon.co.jp: 罪人の選択 /貴志祐介(文春文庫)
ミステリー、サスペンス、ホラー、SFと、幅広いジャンルで作品を発表している貴志祐介の短編集。SF者の間では、「新世界より」の作者として有名ですね。今作に収録されている4篇のうち3篇はSF、1篇(表題作)はミステリーと言って差し支えない内容と思いますが、ミステリーの方の貴志祐介を期待して手に取った方は、冒頭収録の「夜の記憶」がかーなりハードコアなSFなので、相当戸惑うかもしれませんね・・・(^_^;
SF寄りの作品集、ではありますが、一読しての印象は、世間的にイメージされるいわゆるSFとは一線を画します。鴨が最も強く感じたのは、土着的な恨み・辛み・妬みの奔流。一言でまとめると「ドロドロ感」、です。
どの作品にも共通しているのは、登場人物のそうしたネガティヴな感情が、当人の意思にかかわらず世界を変容させるパワーを発動させ、絶望的な中にも不思議な希望の光を感じさせる結末へと繋がっていることです。描かれる情景は、どれも暗く湿度が高く、読んでいてとてもダウナーな気分になります。
が、読み続けるとそのダウナー加減がなんだかクセになってしまう、面白い作風ですね。ただ、好き嫌いはかなりはっきりと割れると思います。
鴨的には、「嫌いじゃない」ぐらいかなー。機会があれば、他の作品も読んでみたいです。
結果、SF読みが全く進まない。
・・・通勤時間って、ぱっと見「無駄な時間」っぽく見えるけど、貴重な一人時間だったんだなぁ、と痛感。
在宅勤務に入る前に読了したSFをレビューします。予想外の収穫でした。
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ミステリー、サスペンス、ホラー、SFと、幅広いジャンルで作品を発表している貴志祐介の短編集。SF者の間では、「新世界より」の作者として有名ですね。今作に収録されている4篇のうち3篇はSF、1篇(表題作)はミステリーと言って差し支えない内容と思いますが、ミステリーの方の貴志祐介を期待して手に取った方は、冒頭収録の「夜の記憶」がかーなりハードコアなSFなので、相当戸惑うかもしれませんね・・・(^_^;
SF寄りの作品集、ではありますが、一読しての印象は、世間的にイメージされるいわゆるSFとは一線を画します。鴨が最も強く感じたのは、土着的な恨み・辛み・妬みの奔流。一言でまとめると「ドロドロ感」、です。
どの作品にも共通しているのは、登場人物のそうしたネガティヴな感情が、当人の意思にかかわらず世界を変容させるパワーを発動させ、絶望的な中にも不思議な希望の光を感じさせる結末へと繋がっていることです。描かれる情景は、どれも暗く湿度が高く、読んでいてとてもダウナーな気分になります。
が、読み続けるとそのダウナー加減がなんだかクセになってしまう、面白い作風ですね。ただ、好き嫌いはかなりはっきりと割れると思います。
鴨的には、「嫌いじゃない」ぐらいかなー。機会があれば、他の作品も読んでみたいです。