注文の多い料理店 (雑記帳by山猫)

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1000日のアン

2005年10月02日 | 映画の話

ヘンリー8世は生涯で8回妻を取り替えたという。

主人公のアンはそのうちの何番目だったかはおぼえていない。
彼女は先妻を追い出す形で王妃の座を手に入れるのだ。
彼女が望んだというよりも、国王であるヘンリー8世がそう望んだのだろう。

いつの時代、どこの国でも、権力者の気まぐれから不幸の波紋が広がっていく。
彼は世継ぎを欲したが、生まれたのは女の子。
結局、アンとの間には男子は誕生しなかった。

彼らの仲は次第に険悪なものになっていき、国王は新しい愛人に溺れる。
愛人を次なる王妃に迎えるためにとった手段は卑劣だ。

不義密通の罪をでっち上げて幽閉してしまうというものだった。
裁判は彼女にとって不利に進んでいく。
もともと彼女を王妃にしたくない重臣が多かったのだろう。
極刑が下される、斬首である。

剣による斬首は当時、名誉ある貴族の特権だったそうだけど、
結局は死ぬんだから、どっちでも同じようなものじゃないのかな。

処刑の朝、最期のミサを終えて処刑場に向かう時、彼女は言う

「私の娘、エリザベスがこの国の王となるのです」

処刑台に上がる時、アンは片隅に置かれている美しい赤い箱に目をとめる。
自分のために用意された赤く装飾された美しい棺。

処刑の終了を告げる大砲の音に振り向く少女は、
スコットランド女王メアリーを実母と同じように葬り去った
のちのエリザベス1世だった。

歴史は同じように繰り返される、権力を手に入れたものは
それを保ちつづけるために、あらゆる手段を嵩じるんだなあ・・・

たしか・・・ヘンリー8世はどの王妃にも男子は生まれなかったと思う。
8人?以上もいたという王妃の中で、首を刎ねられたのは2~3人いたらしい。

日本の戦国時代でもそうだけど、権力を手に入れ損ねたら命はないのよ。
それに比べて今の時代の(日本の)権力闘争は生活はかかっていても
別に死ぬわけじゃないから、裏切り放題じゃありませんか?

都合が悪くなると「記憶にございません」
捕まったら「秘書がやりました」

まあ、自殺はしても、殺されはしないわね。

私は歴史上の人物の中では、アンの方がマリー・アントワネットよりも
悲劇性を感じてしまいます。

アントワネットは自業自得、死ぬ前にさんざん贅沢してますよね。
アンの場合はあまりにも運がなさすぎる(特に男運が)

この時代は男運は命にかかわることだったのか・・・と変に納得してますが・・・
こういう人生っていったいなんなんだろう?

もし、自分がこの時代に生きていたら、修道生活が賢明か?

いやあ~今の時代の平民に生まれて本当に良かったです。

私は歴史ドラマが好きですわ。 

それではこの辺で、おやすみなさいませ。
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