茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

茶道具 ‐茶碗‐

2005-09-15 20:43:55 | 茶道具
 茶の湯に使用される茶碗には、唐物(中国製・朝鮮製)、島物(東南アジア製)、紅毛茶碗(欧米製)、国焼(日本製)などがある。おおまかに言うと、濃茶用には厚めで大ぶりかつ模様の少ない地味目なもの、薄茶用には小ぶりな茶碗を用いる。
 形は様々で天目形、碗形、四方形、杉形、沓形(くつがた)、馬盥形(うまだらいがた)、桃形、馬上杯、筒形、平形、井戸形などがある。また、高台の部分にも様々な種類があり、一重輪高台、三日月高台、二重高台、四方高台、いびつ、割高台、切高台、割高台、桜高台、竹節高台、面取高台などがある。
 筒形のような深いものはお茶が冷めにくい為、極寒用として2月、馬盥、平茶碗など浅いものはお茶が冷めやすく涼しげに見える為、極暑用として7~8月に使用される。
 茶会では、夏なら見立てでガラスの茶碗を使うこともある。

 いわゆる唐物と呼ばれる茶碗は、左右対称で美しい形をしている。一方、日本人はいびつなゆがんだ形に美を見出した。その為、国焼の茶碗は左右対称でないものも多い。また、日本人は本来茶碗ではない、塩を入れる入れ物や、ご飯茶碗などを抹茶を頂く茶碗に見立てて使用したりした。日本人の美の意識や幅は広く、今あるものを色々にアレンジする能力にも長けていたのだと思う。

 茶碗には様々な形や由来があり、抹茶茶碗の分類については一概には言えないところがある。個々の焼物についてはまた改めてご紹介したい。
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