落語を見に出かけた。友人の旦那様がお好きで、今回人気の2人が地元でやるからとお誘い頂いたのだった。売出し1時間でチケット完売、落語ファンと思われる人で満席の小ホール。彼女も旦那様に誘われて落語を聞きに行くようになったという。
今回は立川談春、立川志らくの二人会。
立川談春は、昭和41年東京生まれ、59年に立川談志に入門し、平成9年に真打に。
立川志らくは昭和38年東京生まれ、60年に入門、平成11年に真打に。
プログラムは、
立川らく次 千早ふる
立川志らく 愛宕山
立川談春 棒だら
お仲入り 15分
立川志らく 浜野矩隨(はまののりゆき)
立川談春 よかちょろ
それぞれに味わいが違う話し振り。立川志らくの愛宕山・浜野矩隨が面白かった。前座の若手も頑張っていました。千早ふるはベーシックな演目らしいですが、なかなかよくできたお話。
落語は、衣装や道具、音曲を使わず、身振りと語りだけで物語を進める高度な伝統芸能。大きくわけて上方落語と江戸(東京)落語がある。発祥は古く戦国末期とも言われ、江戸中期にブームが起こり、芸として高まっていった。戦前までに確立した物語を古典落語、それ以後新作(創作)落語と呼んでいるらしい。
落語の話は簡単に言うと、枕と落ちで構成されていて、枕で状況や物語の軸を説明し、落として笑わせる。古典落語では現在では廃れた風習や言葉を使うものもあり、その予備知識もあった方が楽しめるようだ。江戸時代の文化も勉強しなくては!もっとも、落語家が枕で上手に説明してくれるようではありますが。
落語というと“笑点”のイメージが強いが、全然違った。笑点ではその名の通り落語家が持っている様々な知識を駆使して面白いポイントだけを答えて笑わせるもので、落語の面白さは全く別にあった。身振り、視線、表情、テンポ、言葉の抑揚や間合いだけで腹の底から笑わせ、楽しませるのだから本当に立派な芸、技だ。
志らくの方が枕がはっきりしていて、落ちをしっかり認識できたように思う。だから初心者の私にはわかりやすかったし、楽しめたのだろう。彼の表情や動きの豊かなところも印象に残った。談春も上手だが、気を抜くと誰が話しているか切替がわからなくなってしまい、私は余裕を持って楽しむことができなかった。玄人好みかもしれない。
友人曰く、若手の方がパワフルで面白いとのこと。年をいった方の落語は芸があって面白いけど、短めなんだよねとちょっと物足りなそうでした。確かに、今回のお二人はとてもパワフル、汗だくになって座を勤めており、すごい体力だと感じました。
志らく、談春の2人を見ていて気づいたのは、席について話をしながら羽織を脱ぐこと。また、扇子や手ぬぐいを小道具として使っていて、そばを食べたり、胡椒をふったり、財布にしたりと小道具が様々な場面を表すのが面白い。以前、扇子の由来についてブログに書いた時、albireoさんが落語でも扇子を使いますよと教えて下さったが、今回まさにそれを実感した。羽織の脱ぎ方にも実は決まりがある。使用される小道具も決まっていて、江戸落語では扇子と手ぬぐいのみ、上方ではこれ以外に見台、拍子木、膝隠の3種類が加わるとか。落ちにも種類があり、考え落、逆さ落、仕種落、地口落、仕込落、途端落、ぶっつけ落、間抜落、見立落など。落語の世界もなかなか深いようだ。
落語もまた、師匠から弟子に口伝で伝えられるという。茶道や三味線と同じですね。日本の伝統芸能は口で伝えられるというところに深みというか、心を感じます。
(参考)都一中先生 http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/874359da22030a43e68e4e931170784a
今回のことで思い出したのだが、わが大学茶道部の部室は落語研究会(おちけん)と同室で曜日で使い分けていた。時々忘れ物を取りに行くと着物姿の人が座っていたことを覚えている。そんなご縁がありながら互いの間に交流はなかった。今となってはちょっと残念。
折角落語に触れる機会を得たので、また近いうちに行きたいと思っている。次は志らくの高座に行こうかなぁ。それぞれの味があって色々な人の落語を聴くといいんだろうけど、初心者には誰のものを聞くといいのか、検討がつかない。そういった意味で新しいきっかけを作ってくれた友人の旦那様には感謝である。旦那様は、お母様が昔から落語好きで、深夜落語を聞いていたのを時々耳にして馴染んでいたそうだ。やはり環境も大切だなぁ。
実は私、“寄席”という場所にも興味を持っている。有名処で、上野の鈴本演芸場、浅草演芸ホール。昔ながらの雰囲気を味わえそうじゃありませんか?今では少なくなってしまいましたが、娯楽の少なかった幕末には町内に一軒は寄席があったとか。
この年になって初めて落語に触れ、新しい楽しみを得た。最近、ドラマでTOKIOの長瀬君が落語家を演じて話題になったし、聞いたことがない方、是非落語体験して下さい。ナマで聞くお話はやっぱり最高です。初心者の私が言うのもなんですが、オススメですよ。
今回は立川談春、立川志らくの二人会。
立川談春は、昭和41年東京生まれ、59年に立川談志に入門し、平成9年に真打に。
立川志らくは昭和38年東京生まれ、60年に入門、平成11年に真打に。
プログラムは、
立川らく次 千早ふる
立川志らく 愛宕山
立川談春 棒だら
お仲入り 15分
立川志らく 浜野矩隨(はまののりゆき)
立川談春 よかちょろ
それぞれに味わいが違う話し振り。立川志らくの愛宕山・浜野矩隨が面白かった。前座の若手も頑張っていました。千早ふるはベーシックな演目らしいですが、なかなかよくできたお話。
落語は、衣装や道具、音曲を使わず、身振りと語りだけで物語を進める高度な伝統芸能。大きくわけて上方落語と江戸(東京)落語がある。発祥は古く戦国末期とも言われ、江戸中期にブームが起こり、芸として高まっていった。戦前までに確立した物語を古典落語、それ以後新作(創作)落語と呼んでいるらしい。
落語の話は簡単に言うと、枕と落ちで構成されていて、枕で状況や物語の軸を説明し、落として笑わせる。古典落語では現在では廃れた風習や言葉を使うものもあり、その予備知識もあった方が楽しめるようだ。江戸時代の文化も勉強しなくては!もっとも、落語家が枕で上手に説明してくれるようではありますが。
落語というと“笑点”のイメージが強いが、全然違った。笑点ではその名の通り落語家が持っている様々な知識を駆使して面白いポイントだけを答えて笑わせるもので、落語の面白さは全く別にあった。身振り、視線、表情、テンポ、言葉の抑揚や間合いだけで腹の底から笑わせ、楽しませるのだから本当に立派な芸、技だ。
志らくの方が枕がはっきりしていて、落ちをしっかり認識できたように思う。だから初心者の私にはわかりやすかったし、楽しめたのだろう。彼の表情や動きの豊かなところも印象に残った。談春も上手だが、気を抜くと誰が話しているか切替がわからなくなってしまい、私は余裕を持って楽しむことができなかった。玄人好みかもしれない。
友人曰く、若手の方がパワフルで面白いとのこと。年をいった方の落語は芸があって面白いけど、短めなんだよねとちょっと物足りなそうでした。確かに、今回のお二人はとてもパワフル、汗だくになって座を勤めており、すごい体力だと感じました。
志らく、談春の2人を見ていて気づいたのは、席について話をしながら羽織を脱ぐこと。また、扇子や手ぬぐいを小道具として使っていて、そばを食べたり、胡椒をふったり、財布にしたりと小道具が様々な場面を表すのが面白い。以前、扇子の由来についてブログに書いた時、albireoさんが落語でも扇子を使いますよと教えて下さったが、今回まさにそれを実感した。羽織の脱ぎ方にも実は決まりがある。使用される小道具も決まっていて、江戸落語では扇子と手ぬぐいのみ、上方ではこれ以外に見台、拍子木、膝隠の3種類が加わるとか。落ちにも種類があり、考え落、逆さ落、仕種落、地口落、仕込落、途端落、ぶっつけ落、間抜落、見立落など。落語の世界もなかなか深いようだ。
落語もまた、師匠から弟子に口伝で伝えられるという。茶道や三味線と同じですね。日本の伝統芸能は口で伝えられるというところに深みというか、心を感じます。
(参考)都一中先生 http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/874359da22030a43e68e4e931170784a
今回のことで思い出したのだが、わが大学茶道部の部室は落語研究会(おちけん)と同室で曜日で使い分けていた。時々忘れ物を取りに行くと着物姿の人が座っていたことを覚えている。そんなご縁がありながら互いの間に交流はなかった。今となってはちょっと残念。
折角落語に触れる機会を得たので、また近いうちに行きたいと思っている。次は志らくの高座に行こうかなぁ。それぞれの味があって色々な人の落語を聴くといいんだろうけど、初心者には誰のものを聞くといいのか、検討がつかない。そういった意味で新しいきっかけを作ってくれた友人の旦那様には感謝である。旦那様は、お母様が昔から落語好きで、深夜落語を聞いていたのを時々耳にして馴染んでいたそうだ。やはり環境も大切だなぁ。
実は私、“寄席”という場所にも興味を持っている。有名処で、上野の鈴本演芸場、浅草演芸ホール。昔ながらの雰囲気を味わえそうじゃありませんか?今では少なくなってしまいましたが、娯楽の少なかった幕末には町内に一軒は寄席があったとか。
この年になって初めて落語に触れ、新しい楽しみを得た。最近、ドラマでTOKIOの長瀬君が落語家を演じて話題になったし、聞いたことがない方、是非落語体験して下さい。ナマで聞くお話はやっぱり最高です。初心者の私が言うのもなんですが、オススメですよ。
「千早振る」は、僕の大好きな噺の一つです。
でも今は、業平の和歌を知らない人が多く、噺家としては、「崇徳院」という噺と並んで、やり難い演目の一つだと言うことです。
僕が三月に聞いた、古今亭菊輔さんという噺家さんは、先ず枕で、和歌の解説をするという掟破りの(でも僕の意見としては素晴らしい)演出をされていました。(「崇徳院」は、近い内に記事にするかも知れません…)
上野の鈴本演芸場は、昔の座布団の席から、椅子席に変ってしまいましたが、時間に余裕がある時に行けば、比較的安い料金で半日楽しめます。
途中で出て来るのも自由ですし、是非沢山聞いてみて下さい。色物(落語以外の演芸は、漫才も手品も、すべて色物と言います)も、TVで見るのとは、また違った味わいがありますよ。
落語といえば、わたしと妹が小学生のころ、枕元で落語のカセットを聴かされながら毎晩寝ていました。(父の趣味です)
落語家さんの名前は忘れてしまいましたが、孝行糖を(その名の通り親孝行の飴)売り歩く口上を二人で覚えて、両親の前で披露してましたよ。いや、自然に口ずさんでいたというべきか。。(おそるべし!睡眠学習。笑)
父が好きなので落語のCDはたくさんありますけど、実際に寄席にも行きたいですね。
雰囲気がちがうでしょうからね。
落語を聞くことは趣味と実益になるかも。
男の人なのに、とってもおしゃれで、とくに手を大切にしていたようです。
今の時代だったら、興味深く色々聞けたのにな~~~と、とっても残念です。
芳町も、祖父も、人形町の家も、今は無くなってしまった遠い昔の話ですが。
「千早振る」、面白かったです。確かに業平の和歌を知らないとなんのこと?って思ってしまうかもしれませんね。
「崇徳院」というのも聞いてみたいですね。
記事楽しみにお待ちしていますね。
Albireoさんお勧めの噺家はいますか?またどのような基準でどこから落語情報仕入れていますか?初心者の私には検討がつかないんですね。
寄席は上野の鈴本演芸場と浅草演芸ホールにまず足を運んでみたいと思います。やっぱり古典芸能はナマで見るのが一番ですよね。
色々な演目があるみたいなので、面白いだろうなぁと思いました。
”日本語であそぼ”で子供達の間で寿げ無もブレイクしましたし、日本の面白い言葉がたくさんあるんでしょうね。
ナマ落語よかったですよ、私はテレビだとちょっと厭きてしまうかも。。。。
落語好きの人は話上手、そうかもしれませんね。
でも私は相当たくさん聞かないとおしゃべり上手にはなれないかも~。
日本の楽しい逸話や言葉が出てくるのが興味深いです。
(今はもうないのかな)ちょっと調べてみます。
手を大切にしていたのは手の動きで色々なことを表せるからかな。
おじいさま、今はいらっしゃらないのですね、残念。
私も今となっては祖父母に色々聞きたい話があるのにと思うことが多いです。
ぜひ次は寄席に。
(私も初めて寄席に行ったのが2年前で、
以来まだ数えるくらいなんで
ぜんぜん偉そうなこと言えないんですが)
なんちゅうか、ゆるいです(客席が)。
ホールよりもかなーりダラダラしてます。
ビール飲んだりいろんなもの食べたりもして。
そこが味ですね。
みんなよく&遠慮なく笑うしね。
それに便乗するというか参加するのが寄席の楽しさのひとつだと思っています。
寄席体験しているのねー。ゆるい、なるほど。
でもだからこちらも気負わずゆるい気持ちで行けそうね。
是非ゆるい友達と行きたいと思います。