本棚。

読んだ本。見たこと。思ったこと。感じたこと。

夢枕獏の著作。

2004年12月17日 | 本。
皆様ご存知、野村萬斎主演の「陰陽師」の原作者。
歴史物から現代物までいろいろ書いていらっしゃいます。

最初に読むなら、やはり「陰陽師」ですかね。
基本的に短編集で、読みやすいですし、
絵本チックな物も御座います。

はじめにどうぞ

陰陽師シリーズ
・・・・平安の天才陰陽師・安倍晴明と鬼との物語。
基本的に短編集。絵本漫画も御座います。
  鬼退治じゃないのか、と思われるやもしれませんが、さに非ず。
  日本の季節感がよくよく出ていてよろしゅう御座る。
  晴明氏と源博雅さまとの掛け合いが面白いのだよ。
  あ、映画よりも断然面白い(funnyというよりinteresting)ことは保障いたしますよ。

ものいふ髑髏
・・・・短編集。時代物から現代物まで。
  喋る髑髏を金儲けに使おうとするも…。(ものいふ髑髏)
  普通に読んでもわけがわからないが、
  あることがわかると「おおっ」と思うこと請け合い。(びくいしとい)
  読んだ後の独特の後味が私は好きです。

七つの怖い扉
・・・・7人の作家がおくる、7つの怖い話。
  そのうち1つが夢枕氏の作品「安義橋の鬼、人を喰らふ話」です。
  阿刀田高や宮部みゆき等の作品もあり、
  そちらも是非読んでみて下さいな。

お次はこちら

腐りゆく天使
・・・・舞台は大正時代。
  題名にあるように、教会の一室に出現した天使がだんだん腐ってゆく話。
  詩人・萩原朔太郎。
  記憶喪失の屍体の魂。
  美貌の神父。
  朔太郎の恋人・エレナ。
  それぞれの視点で語られる物語。
  一見ばらばらのような物語が1つになるとき、
  天使の出現と腐敗の意味が明らかになります。

長編に挑戦

涅槃の王
・・・・若きシッダールタ、後の仏陀の話。
  不老不死の鍵を握る"涅槃の果実"が実る雪冠樹を目指し、
  異形の幻獣たちが蠢く魔界・ナ=オムを行く、巻ノ序。
  盗まれた蛇魔像を追ううちに、
  やがて像に秘められた秘密が明らかになってゆく巻ノ1~結。
  最後のシーンが格好良いです。

沙門空海唐の国にて鬼と宴す全四巻
・・・・まだ読破していませんが、面白いです。
  空海が唐に留学していたときの話。
  空海と橘逸勢との掛け合いが、
  『陰陽師』の晴明氏と源博雅さまとのそれに何となく似ています。



私が読んだもの、読んでいないもの含めて、
他にも色々御座いますが、今回はこの辺で。
印の3冊は、さらっと読めますから、
日頃、あまり本を読まない方も、是非どうぞ

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