The Viewpoint of LS-KIPPS

気になる新聞記事や本について、私の視点で書いています。

LS KIPPS 板倉克典

ニッポンの財産

2015-04-15 | ブログ

15日付けの朝日新聞

改正商標法が4月1日に施行され、これまで商標登録できなかった

「色彩のみ」「音のみ」も 新たに商標登録 できるようになったとのこと  

 

4月10日まででおよそ515件の出願があったようです

 

通常、正式に商標登録されるまでのプロセスは

出願  公開  審査 を経て

正式登録 or 拒絶 となります

 

つまり、今回新たに出願されている 「あらたな商標」 に関して

特許庁のHPから見ることが出来るのです

 

分かりやすいモノを見てみると

 

【色彩のみからなる商標】

久光製薬

 

イオン

 

トンボ鉛筆

 

レッドブル

 

タカラトミープラレールの色

 

【位置商標】

キューピー

 

【音商標】

久光製薬の「ヒサミツ~」

正露丸の「ラッパ音

 

などなど

 

特許庁が所轄している 「知的(産業)財産権」 は主に4つあり

 個性的なデザインなどを保護する 『意匠権』

 名前・マークなどを保護する 『商標権』

 発明・アイデアなどを保護する 『特許権』

 形のあるアイデア・形状などを保護する 『実用新案権』

 

今回の新商標は  のジャンルを広げるといった感じでしょう

 

トンボ鉛筆のケシゴムなんかは、3色みれば「これって消しゴムだよね」って分かります

それだけ普段から目にしていて、頭にそのイメージが残っているということでしょう

 

こういった財産はシッカリと守って行くべきだと私も思います

「知らない間に中国で商標が取られていた」なんて事態に陥らないためにも


親の悩みの種

2015-04-12 | ブログ

子供をもつ親が一昔前では悩む必要の無かった悩み

それは・・・『スマートホン』

 

今年、2月だったと思いますが、新聞に学生のスマホ平均利用時間の調査結果が出ていました

 

この調査は情報セキュリティー会社が行ったもので2月9日に公表されています

 

それによると・・・

【平均利用時間に関して】

小中学生は2時間未満、男子高校生は4.1時間

女子高校生は平均時間が7時間と長く、その内約1割が15時間以上利用

 

DegitalArts資料より

 

【利用しているアプリについて】

「LINE」61.8%、「ゲーム」41.4%、「動画」39.2%(子供全体の内)

女子高校生の94.2%は「LINE」を利用、35%は画像投稿SNS「Instagram」を使用

 

【所有後のトラブル経験とその内容】

子供全体では8.6%がトラブルを経験し、女子高校生はその20.4%が経験

そのトラブルとは

〔誹謗中傷を受けた〕、〔無断で画像・動画をネットへ投稿された〕、〔嘘の噂を流された〕 など

 

 なんというか、スマートホン=厄介物 と考えている親は少なくないでしょう

 

このような調査にしてもスマホの負の部分がどうしても強調されがちなので

スマホを持たせることのイメージを悪くしているという見方は出来るかも・・・

 

まあ、話題の「スマホやめますか?それとも信大生やめますか?」ではありませんが

こうしたデバイスとは無縁のまま生きていくのは、これからの時代は無理ですので

親としては、「スマートホンにどういった上手な(賢い)利用方法があって、

どういう危険性を孕んでいるのか」 を子供より把握しておく必要があります

 

たぶん、大半の親は、「私なんか全然利用の仕方が分からないから、

子供にあまり口出し出来ないんです~」 なんて言って、現実から目を背けているのでは

 

しかし、子供が一人前になるまでは、どんなことに対しても監督する義務がある以上

自分の子供を取り囲む状況を理解し、子供が心に大きな傷を負うようなトラブルに

巻き込まれないためにも、親としても新しい事を学習する努力を怠ってはいけません

 

朝日新聞より

 

基本的に、親は子供より圧倒的に知識・経験値が豊富でないといけないと私は考えています

 

人生40年ほど生きている人間が、たかが10年ちょっとの子供に負ける訳がありません

 

最後に、この調査結果をうけての 玉川大学 准教授の近藤昭一氏のコメント を載せておきます

インターネットは、楽しい趣向やきれいな演出もあって嵌ってしまう気持ちはわかるのですが、そこが子ども達の居場所になってしまわないようにする必要があります。保護者の皆さんには、お子さまの周囲に多くの“大切な人”と出会いの場を作っていただき、しっかりと人と向き合える交流をさせてほしいと思います。その体験が子ども達にとって生きていく自信になります。幼少期から、ネット中心の生活を送らせないで、親子での会話や遊び、地域活動や自然との触れ合いをさせて、バランス良く、多くの体験をさせてあげてください。そして、インターネットを使う時は、端末の制限機能や家庭内でのルールづくり、フィルタリングソフトの活用など、環境整備をお願いしたいと思います。お子さんがインターネットを道具として使いこなす逞しい大人へと成長されることを期待しております。

正しい事を述べられております  (当然か)


信州大学 学長のお言葉

2015-04-08 | ブログ

新聞やスマホのニュース等で目にする機会の多い

信州大学 山沢清人学長の入学式で述べられた言葉

話題に上っているのは

「スマホをやめるか、信大をやめるか」 ですね

しかし、このブログで取り上げるのは、この言葉ではありません。

 

朝日新聞HPより

 

山沢学長の入学式で述べられたあいさつ文を見て見ると

途中に 『時間の流れを遅くする』 という言葉が出てきます。

この部分が面白いと感じました。

その文を引用しますと・・・

=========================================

子供の頃をちょっと思い出して下さい。子供の頃は、例えば、夏休みがゆっくり過ぎていたと感じませんか。

大人になると、忙しさで、時間は走馬灯のように速く過ぎていきます。

脳科学者のDavid Eaglemanさんは「記憶が詳細なほど、その瞬間は長く感じられる。

しかし、周りの世界が見慣れたものになってくると、脳が取り込む情報量は少なくて済み、

時間が速く過ぎ去っていくように感じられる」と言っています。

自分の時間を有効に使うために、自力で時の流れを遅くする必要があります。

そのために五つの方策が提案されていることは良く知られています。

   学び続けること。新しい経験が得られて、時間感覚がゆっくりとなる。

  新しい場所を訪ねる。定期的に新しい環境に脳をさらす。

  新しい人に会う。他人とのコミュニケーションは脳を刺激する。

  新しいことを始める。新しい活動への挑戦。

  感動を多くする。

=========================================

 

そう言われると、私も結婚して子供が出来てから

子供との時間は充実していて楽しい一方、

時間の経過は学生の時より、『早いなー』という感覚があるように思います

 

仕事をしている以上、時間の制約はあるでしょうが、

今までにない経験をしたり、新たな知識を得るための努力をしたり、新しい人と出合ったり

このような刺激が脳には必要なんでしょう

 

 

脳を一日フル回転させることで、

「今日も1日、いろんな事があって忙しかった~ (でも充実してた  )」

この感覚が、『時間の流れを遅くする』 に繋がっているのではないでしょうか

 

周りの人から見て 「Aさんは活動的で毎日楽しそうな顔してはるわ~」 と言ってもらえれば

それも良し 

 

毎日が充実している人はきっと笑顔の時間が多いはず

そうならないと

限られた時間の人生 無駄にしてはいけませんな


金で東大を釣れるのか?

2015-04-06 | ブログ

4月4日付けの朝日新聞の記事より

『 東大合格なら100万円 !? 』

 

鹿児島県立大口高校は、今春から所在地である

伊佐市の 「大口高校緊急支援策」 を受けて

一定レベル以上のの大学合格に応じて奨励金を出しているとのこと

 

 新聞記事より拝借

 

旧帝大や同レベルの私立大学合格者には・・・100万円

旧帝大以外の国立や同レベルの私立大学合格者には・・・30万円

 

今春は100万円支給の学生はいなかったようですが、国公立大合格者18名に

30万円が支給されたようです

 

これを受けての、大口高校への今春の高校入学者は定員120名に対し66名

「思ったより振るわず・・・」伊佐市の市長さんは、述べられております  

 

傍からみれば、「そんなナメたことを!」となるでしょうが・・・

 

実際のところはどうでしょう

この鹿児島県伊佐市に市立中学校は4校あり

県立高校は大口高校と伊佐農林高校の2校のみ

 

 

この10年で高校の統廃合が進んだようですが

伊佐市自体が小さな自治体なんです

 

市内4校の中学生はその7割ほどが卒業後、市外の高校へ進学するとのこと

 

市長からすれば 「どのように若者の市外流出を食い止めるか」 に頭を悩ませている

中での 「東大受かれば100万」 という窮余の策というわけです

 

教育評論家からすれば、この回避策には『反対~』でしょうね

 

私は、東大に入ることはものすごく価値のあることだと思いますが、

これからの時代は【東大卒業しました】のラベルで

やっていける仕事とそうでない仕事があるように思います

 

有名な陰山英男さんの言うとおり、基礎学力受験スキルを有していて

それに 「絶対、東大に入ってやる~」 という本人の堅い意思がある

 

このあたりがぼやけている学生には到底無理な話です

 

一般の家庭からすれば、この大口高校に入学させて

自分の子供が100万欲しさに、とてつもなく頑張ってくれて

東大に受かれば、万々歳でしょう (しかし、そんな簡単にはいかない)

 

しかし、コレは話題にしてもらうスローガンであり、

結果的に旧帝大クラスは無理でも、広島大学・愛媛大・岡山大などでも受かれば

まあ、悪くは無いでしょう

それは、予備校や塾でも「東大・京大合格コース」と謳っていても、

全員が東大・京大に受かるわけではないのと同じで す

 

まあ、奈良県には公立高校・私立高校ともにハイレベルな学校が

多数存在していますので、この伊佐市のような政策には「??」となりますが

実情を知れば、「100歩譲って・・・それも有り」かもしれませんね

 

 


マクロ経済スライド?

2015-04-02 | ブログ

2015年度4月1日より新たなスタート

私達のくらしに色々な変化が・・・

 

年金支給額や保険料の変動、介護報酬の減額

軽自動車税が7,200円から10,800円へ増税

乳製品や油・小麦などの食品卸価格の上昇  などなど

 

5月からは再エネ賦課金の影響で電気料金

 

あんまり良い事ないな~

 

今回のブログでは、年金支給額に影響する 『マクロ経済スライド』 の仕組みについて

書いてみようと思います。

 

財務省のHPで確認してみますと

20~64歳の〔現役世代〕が65歳以上の〔高齢者〕1人を支える割合

1960年11.2人

1965年9.1人

2005年3.3人

2012年2.4人

2050年1.2人

 

財務省HPより

 

平均寿命が延びていいるいることもあり、本当に日本は高齢化が進んでいます

 

こうなってくると、当然の事ながら

年金を受給する高齢者が増える一方で、

年金保険料を支払う現役世代が少なくなっていくので、年金の財源は当然枯渇します

 

財務省HPより

 

こうした事態を踏まえ、2004年度の制度改革で導入された仕組みが

『マクロ経済スライド』 というものです。

 

簡単にその仕組みを見て見ると

現在の高齢者の年金受給額を抑制し、その分を将来の現役世代の需給分にスライドさせる

という感じです。

東洋経済HPより

 

2004年に導入されたものの、日本はずっとデフレ状況下にあり、物価や賃金が

上昇してこなかったために、この仕組みは発動されていませんでした

 

本来、物価が2%上がれば、年金受給額も2%上がらないと、以前と同じ水準で

生活は出来ません

 

物価上昇率に現役世代の賃金上昇率が追いついていない中、

年金支給額を2%上げ、現役世代が納める年金保険料が2%上がっても困るのです

 

よって、「高齢者には年金受給額を少し我慢してもらわないといけない」 と言うわけです

 

2014年度の物価上昇率は2.7% 現役世代の賃金上昇率は2.3%

この2.3%を基準にして 『マクロ経済スライド』 の調整率0.9%を差し引き、

さらに、2000年から2002年までデフレ下にありながら年金受給額を下げなかったことによる

特例解消の0.5%を引いた残りの 0.9% が2015年に支給される年金受給額の上昇率をなる

と言うわけです。

計算式ですと 2.3-0.9-0.5=0.9 となります。

 

国民年金の老齢基礎年金で見ますと

2014年の支給額が64,400円 これに約0.9%分の608円を上乗せした

65,008円(月額)が2015年度の支給額となります

 

しかし現役世代の年金保険料も当然、上昇しています

2014年度の負担額が月額15,250

2015年度は340円増えて、15,590円となるようです。

この340円は・・・約2% の上昇

やはり、私達の負担額は増えて行くのだ