The Viewpoint of LS-KIPPS

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LS KIPPS 板倉克典

マクロ経済スライド?

2015-04-02 | ブログ

2015年度4月1日より新たなスタート

私達のくらしに色々な変化が・・・

 

年金支給額や保険料の変動、介護報酬の減額

軽自動車税が7,200円から10,800円へ増税

乳製品や油・小麦などの食品卸価格の上昇  などなど

 

5月からは再エネ賦課金の影響で電気料金

 

あんまり良い事ないな~

 

今回のブログでは、年金支給額に影響する 『マクロ経済スライド』 の仕組みについて

書いてみようと思います。

 

財務省のHPで確認してみますと

20~64歳の〔現役世代〕が65歳以上の〔高齢者〕1人を支える割合

1960年11.2人

1965年9.1人

2005年3.3人

2012年2.4人

2050年1.2人

 

財務省HPより

 

平均寿命が延びていいるいることもあり、本当に日本は高齢化が進んでいます

 

こうなってくると、当然の事ながら

年金を受給する高齢者が増える一方で、

年金保険料を支払う現役世代が少なくなっていくので、年金の財源は当然枯渇します

 

財務省HPより

 

こうした事態を踏まえ、2004年度の制度改革で導入された仕組みが

『マクロ経済スライド』 というものです。

 

簡単にその仕組みを見て見ると

現在の高齢者の年金受給額を抑制し、その分を将来の現役世代の需給分にスライドさせる

という感じです。

東洋経済HPより

 

2004年に導入されたものの、日本はずっとデフレ状況下にあり、物価や賃金が

上昇してこなかったために、この仕組みは発動されていませんでした

 

本来、物価が2%上がれば、年金受給額も2%上がらないと、以前と同じ水準で

生活は出来ません

 

物価上昇率に現役世代の賃金上昇率が追いついていない中、

年金支給額を2%上げ、現役世代が納める年金保険料が2%上がっても困るのです

 

よって、「高齢者には年金受給額を少し我慢してもらわないといけない」 と言うわけです

 

2014年度の物価上昇率は2.7% 現役世代の賃金上昇率は2.3%

この2.3%を基準にして 『マクロ経済スライド』 の調整率0.9%を差し引き、

さらに、2000年から2002年までデフレ下にありながら年金受給額を下げなかったことによる

特例解消の0.5%を引いた残りの 0.9% が2015年に支給される年金受給額の上昇率をなる

と言うわけです。

計算式ですと 2.3-0.9-0.5=0.9 となります。

 

国民年金の老齢基礎年金で見ますと

2014年の支給額が64,400円 これに約0.9%分の608円を上乗せした

65,008円(月額)が2015年度の支給額となります

 

しかし現役世代の年金保険料も当然、上昇しています

2014年度の負担額が月額15,250

2015年度は340円増えて、15,590円となるようです。

この340円は・・・約2% の上昇

やはり、私達の負担額は増えて行くのだ

 

 

 



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