森 絵都(著)
病的なまでに潔癖で、傍迷惑なほど厳格だった父。
四十九日の法要が近づいた頃、
私は父の生前の秘密を知ってしまう。
こうした筋書きを一読すると、
「ハートウォーミング・ストーリー

なんと重い小説なのだろうと、ため息が出る。
しかし読み始めると、
随所に「くすっ」と笑ってしまえる表現に出会えるし、
作者の語彙の豊富さから、
そして表現の豊かさから、
とても軽やかに、リズミカルに読み進められる

登場人物が生き生きと感じられるのは、
きっとそれを生み出したのは作者の明るさによるのだろう。
佐渡島に住む人々がとても良いキャラ

こういう家族を謳った小説も時にはいいなぁ~

親として、子として、そして一人の女性として、
とても興味深く感じ入る作品です。