There were/ホモセクシュアル/days

或るホモセクシュアル経験者発信のzakki等。

Sはまたしても、入院

2010年12月09日 23時30分44秒 | エッセイ
12月8日 5時22分発信携帯メール


      おとうちゃん、おはようございます。本日は月一回の、*****の予約日です。
      師走で、職場は超多忙の中、気が引けるけれども、病と闘っている意味では
      譲れません(笑)、10時からMRI撮ります。閉所恐怖症、持ち合わせていますの
      で、パニックになりますね。(>_<。)頑張るよ。では、またね。  S


その次の本日のメイル。
12月9日 3時52分発信

   
      おとうちゃん、おはようございます。******病酷く、昨日、診察中倒れ、
      緊急入院しましたよ。      S



3時52分の発信というのは、ちょっと普通ではないな。眠っている時間なのにと思ったけれども、また入院になっていたとは、という思い。ずうっと入院していて仕事に復帰をしたばかりであったのに、またこうしたことになると、本当に彼の気持を思うと、それは大変な落ち込みようなんだろうと想像する。
なんとも言いようがない。入院している頃も、「お大事にね」というようなことをメールで最後に、言っていたものだけれども、そういうことばかりを言わなければならない、彼の健康状態というのも、どうにもならない現実とは言え、可哀そうになる。家族が心配してくれるといっても、耐えるのは本人。常にある不安との戦い。その思いは、人には分からないものと思う。私には、いつも頑張るよ、というようなことは言ってくるのだけれども。どこがどのように悪いのか、具体的なことをSは言ってこない。
手術が必要だけれども、実際にするのは危険が伴うので、やらないことになったということなど、入院時などにも伝えてはきたのだが、どういう病気で、何故にそうなのか云々、こちらには分からない。聞いても言わないだろう彼のことを知っているから、こちらも聞かない。今回倒れた、その持病のことは常のことで、分かるのだけれども。

Sのことを、7月6日以来

2010年12月04日 23時20分12秒 | エッセイ
昨日のSの携帯からのメイル。
17時53分発信。


    お父ちゃん=お疲れ様でしたぁ=寒くなりましたね=上がりましたよ。
    これから、帰ります==明日から、寒気団入ります=A県、雪=積もるかなあ?
    嫌だなあぁ==お父ちゃん=大好きです^^=愛してます=====。   S


「愛してます」、などという言い方は滅多にしたことはないんだけれども、珍しく。それで、なんだかおかしくもある。本当にそうなのかな? という感じかな。「大好きです」という言い方をするのが常のほうなんだけれども、それもホントかな? と思ったりなどする。というのも、会った時のSは、妙によそよそしいふうというのか、打ち解けない感じというのか、距離を置いたような態度を見せる傾向があって、どうも本当の気持がこちらに伝わってこないところがある。
だがどうも、それも彼の本心の処とちがっていて、じつのところはメイルにあるような気持ちが本当の処で、というような。なんにしても、私のことがSの中では、不可欠の存在となっているのは、分かるのである。身長180センチに体重120キロなどという大柄なのに、婿として嫁の両親と同居、というような状況。そして私は同性愛の相手。家族に秘密を持つ彼の身としては、なかなかこちらにストレートに本心を出せない、という面。会った時の彼に出ているのが、その面ともいえなくもない? 短かなメイル文の最後に、「愛しているよ」などと私は入れるんだけれども、その気持ちは本当だし、いつでも、メイルをすればすぐに返信をしてくるSとのつながりは、言うまでもない処のものであるわけなんですね。それは。



脅迫されているメル友M

2010年12月03日 22時52分51秒 | weblog
メル友Mのことは、このブログを始めた2月。最初に記事に書いているのだけれども、もう2年半位になるのだろうか、メイル付き合いを始めて。彼は、自分のことで何にも隠さずに言えているのは、私だけだと書いている。会ったことはないのだけれども、ともかく色々とお互いのことを伝え合ってきている間柄。一人娘は結婚して、妻と二人だけの生活。妻は彼がホモセクシュアルだということを知らない。

そうして、彼には現在、住んでいる街、東北のS市につき合っている同性の相手がいるし、ネットのサイトで知り合った遠方に住む何人かとも、以前からの付き合いがある。彼らのそれぞれには、彼はその相手としか付き合っていないように思い込ませるような、交流をしているということ。熟年の男としての魅力を彼に感じるからか、相手も年配の男たちではあるのだが、Mを求めつづけているということ。Mの住む街に会いにやってきたりするのである。そうした際には、外泊。その相手のいるホテルに泊まり、一緒に過ごすということになる。

妻には、うまい理由を伝え、彼一筋らしい、同じ街に住むそのつき合っている相手には、なにかおかしいと疑われかけたりなどしながら、自分が好きなのはお前だけだよと、相手の気持ちはうまく操って誤解をされないように演じている。その相手というのも、既婚の単身赴任者。S市にやってきている年配者。つまりは、いずれも年配者、熟年者たち。そういう男たちの、同性愛関係。趣味対象が、そうした年代ということですけれどもね。
なんで、そう何人とも? というのが私の思うことなんだけれども、前にはそのことを彼に言っていたものの、今はもう言わない。彼は彼、ということで在るがままに見るしかないというところで。

その彼からのメールが、11月の中頃にかけてだったか、ちょっと途絶えた。その前にメールで、なんでも以前サイトで知り合って会ったことのある、東京の近県に住んでいたある者が、妻にホモセクシュアルのことがバレて離婚に至り、ツテを頼ってMの住む街に移ってきたということを言ってきたのである。どこかしらで、ばったりと会うようなことにはなりたくない、と。その男はMが好きだったのだけれども、遠距離の一人の彼とのつき合いは、Mが止めることにしたという過去の経緯があったものらしい。まさか、離婚して同じ街に来るとは、Mも思わなかったのだろう。

その前に、ネットのあるゲイサイトに、「今度S市に移るんですが、良くは知りません。色々と教えていただけると有難いです」というようなメッセージ文があって、それを見たMが、それに返信メールをしたものらしい。やりとりをするうちに相手の方から、「私が誰だか、分かりませんか?」と言ってきた。それでMは、それが以前知り合い、相手はMのことが好きなままに別れる形になった、その遠距離の当人であることに気づかされることになった。結局のところは、そもそもが、Mがサイトを見て、かつて知った相手であることなどとは夢にも思わずに、趣味の相手探しに相手にメールをしたことが問題の始まり、ということで身から出た何とか、ということにもならないか? つき合っている相手がいるのに、相変わらずそんなサイトを見て、相手を物色する気を起こしていたこと自体。

ともかく、そういう人間が同じ街にやってきたということをメイルに書いてきたわけだけれども、私もそれはそれだけのことで、もうつき合いをしなくなった者同士。なにがあるというものでもないだろうと思っていた。出会いそうなゲイスナックなどには、Mも注意して行かないようにするのだろうな、などと思いつつ。そうしたあとで、彼からのメイルがちょっとの間途絶えたというわけである。
そして、途絶えた後に受け取ったメイルの内容にあったのが、全くも思いもしなかった事実。彼が、かつて遠距離つき合いをしたその相手に、脅迫されたということ。自分が犯罪者になるのではないかというほどに、Mが心理的に追い詰められたということ。その事情の一部はここに書けないのだけれども、ともかくMの家庭、責任ある立場にある職場に彼がホモセクシュアルであることを暴露されかねない状況になったということなのである。それを止めさせるために、彼はついには警察にまで相談に行ったということを知る。

Mが精神的にタフな人間であったとしても、その脅迫には苦しんだことと思う。警察に行くことを決心することも大変なことであっただろうし。警察の方でも動いてくれて、Mもその相手と、多分メイルでなのだろう。その相手に対しての自分の気持などを伝えたものと思われる。私へのメイルによれば、相手もMの誠意が分かったということで、もう脅迫めいたことはしないと伝えてきたというようなことで、なにか一段落したようなのだった。PCでメイルを見るのが怖くて、開けなかった、というようなこともMは言っていたけれども、脅迫メイルを恐れていた日々のあったことは、容易に想像ができる。
相手は、何故に脅迫などしてきたのか?

自分を振ったMへの恨みのようなものもあってか? その辺りのいきさつのこともMはメイルに書いてきたのだが、感じからするとMは遠距離の相手でも、つき合っているのはその相手だけ、と何人かに対して同じように思わせてつき合ってきているところがある。だから、その脅迫してきた相手にもかつて遠距離つき合いをしていた頃は、そのように言っていたのではないか。たとえそうであったとしても、もう現在では過去のことであるし、今になってそれを持ち出して、恨みがましい行動にでたりすることは、普通の人間には考えられない。ある意味、成熟した者たちの間のあそびの感覚で受け止めても良いところのことであるし、ゲイのサイトを通して知り合う関係の者たちのつきあいなど、それが普通と見ても良い。

つまりは、ホモのことが妻にバレて離婚に至り、仕事を辞め、一人別の地に移ったその男の孤独。それが彼の精神を、相当に歪めてしまう状況にあったのではないか。破れかぶれと言っていいのかどうか分からないけれども、なにかに捌け口を向けないことには、自身をどうにもできないほどになっていたのではないか。そうした精神的に普通ではなくなっている人間にの、鬱屈した思いの吐け口にされてしまったMも不運としか言いようがない・・・・・。私の抱いた印象は、そのようなところ。
ともかく、一段落ついたという感じのMのメイルは、良かったと思わせたし、彼が警察に行くなどして行動を起こしていることから、その相手の男も、もうおかしな行動を見せることもなくなるだろうと、私は思っていた。

Mには、今後の行動については慎重にしないといけないこと。彼には同じ市内につきあっている相手のいることだし、その相手と会うことにしても、脅迫した人間には気づかれない方が良さそうであったし、そのことをメイルで言い、彼も自分の車に探知のための機器をとりつけることなど、考えていることを言ってきたのであったが・・・。
そうしたメイルの後、もう3週位になるだろうか。彼からのメイルがない。何もなければ、これは考えられない。なにかあったとしか、思われない。