11月9日(月)
丸山ワクチンを入手するため、午前9時20分までに受付を済ませるように大学へ行く次女のF子と一緒に家を出る。
向かう先は日本医科大病院、地下鉄南北線東大前駅から徒歩5分。
丸山ワクチン治療を始めるためにはまずここへ足を運んで治験登録をし、2時間弱のレクチャーを受けなければならない。
受付日は毎週月、火、木曜日。先週、金曜日の往診で在宅ケア医院のI先生に丸山ワクチンを試したいと話すと
迅速な対応で翌日に承諾書、紹介状などの書類を用意してくれた。
善は急げ。早速月曜日の今日、日本医科大病院のワクチン療法研究施設へ向かう。
次女と一緒に山手線に乗り、次女が下車する池袋の手前で
「停車信号が点灯したので急停車します」とアナウンスがありいきなり電車が止まる。
線路内に人が侵入したとのことで50分ほども動かず、9時20分の受付には間に合わなくなる。
受付は1日2回で、次は11時20分だ。せっかく午前中に終わってさっさと帰るために朝早く家を出たのに、ツイてない。
東大前の駅に着いたのは10時ごろだ。山手線内の都会とはいえ、ビルも商店も昭和の面影が色濃く残る街並。
タイムスリップしたような懐かしい気分に浸りながら5分ほど歩いて目的地に着く。
日本医科大病院も古くて大きな建物だ。正面玄関から入ると丸山ワクチン専用の小さな受付があり番号札をもらって待つ。
10時半に私を含め番号を呼ばれた6人が男性に案内され別棟の小さな部屋に通される。
そこでカルテなどの書類に名前などを書き込む作業をして料金9450円を払い込むと、待合室に出て11時20分からのレクチャーを待つ。
レクチャーの部屋に呼ばれるとすでにすでに10人前後の人が席についており、最終的に全部で20人くらいの老若男女で席が埋まる。
ほとんどは患者の家族のようだが、中には患者本人のように見える人もいる。
白衣を着た中年の医師らしき男性が前に立ちレクチャーを始める。
まず丸山ワクチンの成分や歴史、臨床結果などについてのおおまかな説明をするビデをを20分ほど見せられる。
肺がん患者で最初肺のレントゲン写真に白い大きな影があったのが、
丸山ワクチン使用後きれいに影がなくなっている臨床例などを見るといやがおうにも期待が膨らんでくる。
ビデオが終わると司会者がさらに詳しい説明を4~50分し、説明を終えると一人ずつ名前を呼ばれ
20本、40日分のワクチンアンプルが入った箱を渡され終了する。
乗換駅で外に出てファーストフードの店で軽く昼食を済ませ、家に帰り着くと3時を過ぎていた。
電車の遅延で予定より遅れ帰りは3時ごろになるとメールで連絡してあったが、不安神経症気味な母はやきもきして待っていた。
丸山ワクチンの入った箱を出して見せるとほっとしたような表情でへえ、これがそうなのとしげしげと見つめる。
在宅ケア医院の訪問診療は金曜日が医師、月曜日が看護士ということになっていて
今日の看護士さんの訪問は持って帰った丸山ワクチンを打ってもらえるように、なるべく遅い時間でと弟から連絡済だ。
丸山ワクチンは週3日打つことになるので今後月曜日は看護士さん、水曜日は弟が来て打ち金曜日はI先生というローテーションになる。
5時前に看護士さんが2人みえる。一人は最初に私が医院へ出向いた相談日にI先生のあとで細かな説明をしてくれた50代の女性。
もう一人は初めて見る40歳前後の女性だ。
二人は白衣は着ておらず、シャツにチェックのベスト、スラックスというユニフォームで、見て看護士さんとはわからない。
50代の方の看護士さんがまず丸山ワクチンの注射をし問診、触診をしもう一人がカルテに記録する。
相手が女性なせいかI先生のときよりも母はさらにリラックスしていろいろなことを話せるようだ。
緩和ケアのプロとあって、看護士さんも上手に母の話の相手をしてくれる。
看護士さんがむくみがないかと母の足首を診たとき「あら、しっかりした筋肉がついてますね」と驚いたように言い
母は少しうれしそうな顔をして、私も気持ちが和む。
看護師さんたちが帰ると私は一役終えた気持ちでどっと疲れが出る。
2階へ戻ると在宅ケア医院からもらった丸山ワクチンの資料を見直す。
その中に2001年、週刊新潮で連載された“丸山ワクチンはなぜ「認可」されなかったのか。”という記事のコピーを束ねたものがある。
私は今、山崎豊子ブームに乗って「白い巨塔」という言わずと知れた長編小説を読み始めているが
この小説さながらの医学会の汚れた裏の世界を暴いた記事で、読み物としては面白かったが事実なら怖い話だ。
こういう記事のコピーを丸山ワクチン希望者にくれるというのも、ちょっと俗っぽくてなかなかユニークなお医者さんだと思う。
↓
丸山ワクチンはなぜ「認可」されなかったのか。 祝 康成
11月10日(火)
午前中、母はまたお腹が痛いといいオキノームを飲む。
あまりにも毎日オキノームを追加し、今日は特になかなか効かなかったので
医院に電話しオキシコンチンの一回の量を増やしてよいか訊く。
I先生は処方済みの5種類の座薬のうちアンペックという座薬を使ってみて様子をみるようにと言う。
アンペックを使う前にオキノームが効いて痛みが引いたので、午後母と二人で犬の散歩がてら近所をひとまわり歩いてくる。
母は昨日看護士さんに足の筋肉をほめられたことで少しでも運動する気になったのだろう。
ここ2,3日は11月とも思えない暖かく穏かな日が続いているので散歩するにはうってつけだ。
今後もたびたびこうして散歩に出られるといいが、これから冬に向かい散歩の機会も減るだろうと思うと
とても貴重な時間に思えて、母がまだしっかり1km弱の道のりを歩けることに幸せを感じる。
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丸山ワクチンを入手するため、午前9時20分までに受付を済ませるように大学へ行く次女のF子と一緒に家を出る。
向かう先は日本医科大病院、地下鉄南北線東大前駅から徒歩5分。
丸山ワクチン治療を始めるためにはまずここへ足を運んで治験登録をし、2時間弱のレクチャーを受けなければならない。
受付日は毎週月、火、木曜日。先週、金曜日の往診で在宅ケア医院のI先生に丸山ワクチンを試したいと話すと
迅速な対応で翌日に承諾書、紹介状などの書類を用意してくれた。
善は急げ。早速月曜日の今日、日本医科大病院のワクチン療法研究施設へ向かう。
次女と一緒に山手線に乗り、次女が下車する池袋の手前で
「停車信号が点灯したので急停車します」とアナウンスがありいきなり電車が止まる。
線路内に人が侵入したとのことで50分ほども動かず、9時20分の受付には間に合わなくなる。
受付は1日2回で、次は11時20分だ。せっかく午前中に終わってさっさと帰るために朝早く家を出たのに、ツイてない。
東大前の駅に着いたのは10時ごろだ。山手線内の都会とはいえ、ビルも商店も昭和の面影が色濃く残る街並。
タイムスリップしたような懐かしい気分に浸りながら5分ほど歩いて目的地に着く。
日本医科大病院も古くて大きな建物だ。正面玄関から入ると丸山ワクチン専用の小さな受付があり番号札をもらって待つ。
10時半に私を含め番号を呼ばれた6人が男性に案内され別棟の小さな部屋に通される。
そこでカルテなどの書類に名前などを書き込む作業をして料金9450円を払い込むと、待合室に出て11時20分からのレクチャーを待つ。
レクチャーの部屋に呼ばれるとすでにすでに10人前後の人が席についており、最終的に全部で20人くらいの老若男女で席が埋まる。
ほとんどは患者の家族のようだが、中には患者本人のように見える人もいる。
白衣を着た中年の医師らしき男性が前に立ちレクチャーを始める。
まず丸山ワクチンの成分や歴史、臨床結果などについてのおおまかな説明をするビデをを20分ほど見せられる。
肺がん患者で最初肺のレントゲン写真に白い大きな影があったのが、
丸山ワクチン使用後きれいに影がなくなっている臨床例などを見るといやがおうにも期待が膨らんでくる。
ビデオが終わると司会者がさらに詳しい説明を4~50分し、説明を終えると一人ずつ名前を呼ばれ
20本、40日分のワクチンアンプルが入った箱を渡され終了する。
乗換駅で外に出てファーストフードの店で軽く昼食を済ませ、家に帰り着くと3時を過ぎていた。
電車の遅延で予定より遅れ帰りは3時ごろになるとメールで連絡してあったが、不安神経症気味な母はやきもきして待っていた。
丸山ワクチンの入った箱を出して見せるとほっとしたような表情でへえ、これがそうなのとしげしげと見つめる。
在宅ケア医院の訪問診療は金曜日が医師、月曜日が看護士ということになっていて
今日の看護士さんの訪問は持って帰った丸山ワクチンを打ってもらえるように、なるべく遅い時間でと弟から連絡済だ。
丸山ワクチンは週3日打つことになるので今後月曜日は看護士さん、水曜日は弟が来て打ち金曜日はI先生というローテーションになる。
5時前に看護士さんが2人みえる。一人は最初に私が医院へ出向いた相談日にI先生のあとで細かな説明をしてくれた50代の女性。
もう一人は初めて見る40歳前後の女性だ。
二人は白衣は着ておらず、シャツにチェックのベスト、スラックスというユニフォームで、見て看護士さんとはわからない。
50代の方の看護士さんがまず丸山ワクチンの注射をし問診、触診をしもう一人がカルテに記録する。
相手が女性なせいかI先生のときよりも母はさらにリラックスしていろいろなことを話せるようだ。
緩和ケアのプロとあって、看護士さんも上手に母の話の相手をしてくれる。
看護士さんがむくみがないかと母の足首を診たとき「あら、しっかりした筋肉がついてますね」と驚いたように言い
母は少しうれしそうな顔をして、私も気持ちが和む。
看護師さんたちが帰ると私は一役終えた気持ちでどっと疲れが出る。
2階へ戻ると在宅ケア医院からもらった丸山ワクチンの資料を見直す。
その中に2001年、週刊新潮で連載された“丸山ワクチンはなぜ「認可」されなかったのか。”という記事のコピーを束ねたものがある。
私は今、山崎豊子ブームに乗って「白い巨塔」という言わずと知れた長編小説を読み始めているが
この小説さながらの医学会の汚れた裏の世界を暴いた記事で、読み物としては面白かったが事実なら怖い話だ。
こういう記事のコピーを丸山ワクチン希望者にくれるというのも、ちょっと俗っぽくてなかなかユニークなお医者さんだと思う。
↓
丸山ワクチンはなぜ「認可」されなかったのか。 祝 康成
11月10日(火)
午前中、母はまたお腹が痛いといいオキノームを飲む。
あまりにも毎日オキノームを追加し、今日は特になかなか効かなかったので
医院に電話しオキシコンチンの一回の量を増やしてよいか訊く。
I先生は処方済みの5種類の座薬のうちアンペックという座薬を使ってみて様子をみるようにと言う。
アンペックを使う前にオキノームが効いて痛みが引いたので、午後母と二人で犬の散歩がてら近所をひとまわり歩いてくる。
母は昨日看護士さんに足の筋肉をほめられたことで少しでも運動する気になったのだろう。
ここ2,3日は11月とも思えない暖かく穏かな日が続いているので散歩するにはうってつけだ。
今後もたびたびこうして散歩に出られるといいが、これから冬に向かい散歩の機会も減るだろうと思うと
とても貴重な時間に思えて、母がまだしっかり1km弱の道のりを歩けることに幸せを感じる。
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