青い鳥文庫 レネット~金色の林檎 名木田恵子:著 丹地陽子:絵 講談社 ISBN : 978-4-06-285284-5 税込価格: 714円(本体価格680円) |
2006年に金の星社から発売になった<レネット~金色の林檎>が、文庫版になって講談社の青い鳥文庫より再販されました。
第31回 平成19年 児童文芸家協会賞受賞作品
第53回 平成19年 青少年読書感想文全国コンクール中学校課題図書
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<赤い実はじけた>覚えていますか?
小学校の教科書に載ったこのお話、国語の授業で勉強するにはちょっと照れくさい・・・そんな初恋の物語でした。
淡い初恋に胸キュンしていた当時の小学生のみなさん、綾子と哲夫はその後どうなったのか・・・知りたくないですか?
30歳になった綾子と哲夫、そして同級生たちの物語を綴った15編の短編集が発売になりました。
PHP研究所から発刊になっていたアラサーの女性に向けた情報雑誌、misaki(現在は廃刊)に連載された短編に手をくわえて今回1冊の作品にまとめられました。
<赤い実はじけた>に思い出のあるみなさんも、そうでないみなさんにもぜひ読んでいただきたいです♪
青い鳥文庫に新しいシリーズが誕生です♪
中学生向けの作品を集めたYシリーズ
名木田先生のちょっと懐かしい作品 airが装丁も新たに登場です。
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中学2年生の絵亜は、厳格な両親~自立した母、研究に没頭する父~のもと、常に両親の愛を感じられないまま、両親は自分には関心がないのだという疎外感を感じながら毎日を送っていた。
そんな絵亜の心のよりどころは、小学4年生のときから、『いつでも家出できるように・・・』と言う思いでそっと隠していた赤いリュックサック。
そんな孤独な日々の中、偶然出合ったのは小学生の頃の同級生、佐和子だった。佐和子は「プチ家出」の最中だという。
AOIレジデンス809号室___そこは、家出をした子のシェルターだった。
真夏のある日、絵亜もそのシェルターに身を寄せる。両親が出張で留守をする間の短い間・・・・。
それぞれに事情~スピード、援助交際、虐待~を抱えた少年、少女たちが身を寄せる場所・・・。そこでの不思議な生活を通じて、自分自身がこの世に存在しているという証しを見出していく、絵亜。心を通い合わす・・・少年、衆介。
私の体に流れているもの___それは、愛。
とても衝撃的なキーワードが並んでいるこの作品ですが、読んでいただけると分かると思いますが、名木田先生の手にかかると、どこかさわやかで、すがすがしい風が流れているんですよね。そして、真夏の陽炎のような・・・切なく淡い初恋の物語になってしまうから、不思議・・・。
物語の中で印象的だったのは、衆介の言葉・・・『つらいことって、それぞれみんなちがうからな・・・』。二人がはじめて心を通い合わせる場面で、衆介がそっとつぶやくんですけど・・・。絵亜の生まれ育った境遇は、一見すると、衆介や佐和子たちに比べると、恵まれているように見えます。だけど、絵亜は・・・毎日、『自分には愛が流れていない!』と孤独を感じていたんですよね。
物語の中で流れている、優しく切ないアリア<私を泣かせてください>は、絵亜の心だけでなく、私たちの心にも響き渡りました。
【妖精村ライブラリ:とっておきの1冊~より転載】
<teens' best selections 24> トラム、光をまき散らしながら 名木田恵子:著 ポプラ社 ISBN 978-4-591-11181-9 定価1365円(本体1300円) |
夏のトンネルをぬけて 投稿者:名木田恵子 投稿日:2009年 9月16日(水)21時39分10秒
>ご無沙汰のみんな、
ながいことかかった長編のあとがきをやっと書き終えました。
<トラム(路面電車のこと)、光をまき散らして>
発売日が決まったら、また、お知らせしますね!
元気でいてね!
そうおっしゃってた、長編書き下ろし作品がついに発売になりました♪
14歳の主人公・・・マリアンナエリ。
西洋が舞台の物語ではありません!日本人のお名前・・・麻理杏奈絵里です。
(また、無茶な名前を・・・名木田先生、付けたものです。笑)
複雑な家庭環境で育ったマリアンナエリは、父親の顔を知らない。
未婚の母として自分を産んだ母に向けられるいろいろな疑問。
友達もいない孤独な学校生活。
大人でもない、子どもでもない・・・。
そんな思春期の不確かな時間を生きる少女は、幸せの本当の意味が分からずに、本物の優しさのぬくもりを知りたくて、あがいている。
トラム(路面電車)で出会った少年との交流をとおして描かれる少女の成長を、一緒に見守ってみませんか。