セックス・アンド・ザ・シティのシーズン4に
「The Real Me」という話があります。
主人公のキャリーが、ファッションショーの企画でスーパーモデルに混じって一般人モデルとしてウォークすることになりました。ファッションフリークで美しいモデルたちに憧れるキャリーは、物書きの自分がモデルと同じ舞台に上がることに自信が持てず、オファーの後ずいぶん長いこと逡巡します。しかし最終的には勇気を出してこの「fabulous oppotunity」にチャレンジすることを決意します。
なぜなら、それは彼女が大好きなことだから。
ショーの当日、ドルチェ&ガッバーナの個性的なアウトフィットを身につけたキャリーはヘアもメイクも完璧に fabulous、緊張は最高潮、大勢の観客とカメラが待ち受けるランウェイへ出て行きます。そして誰もがキャリーの美しさと堂々としたウォークに目を奪われている、まさにそのとき…
キャリーはキャットウォークの途中で、足をもつれさせ派手に転倒してしまいます。突如彼女を襲った悲劇に会場の誰もが息をのむ--
ここからはスクリプトを再現します。
アナウンス: Dolce and Gabanna.
歩き始めてすぐ、キャリーはランウェイ上で転倒。
不様に這いつくばり、起き上がれない。
リン(ショーのディレクター): Fuck me hard…Heidi, go!
起き上がろうかこのまま逃げ出そうかまだ決めかねているキャリーをまたいで、次のモデルのハイディ・クルム(本人が出演)が何事もなかったかのようにウォークする。
スタンフォード(観客席で見守るキャリーの親友): (ハイディがキャリーを跨いでいくのを見て)Oh my god she's fashion road-kill! 「ちょっと!まるで路上死体みたいじゃない!」
キャリー(独白): I had a choice, I could sling off the runway and let my inner model die of shame or I could pick myself up flaws and all and finish.
キャリーはようやく立ち上がり、また歩き始める。
観客たちは彼女に慰めと賞賛の盛大な拍手を贈る。
キャリー(独白): And that's just what I did because when real people fall down in life, they get right back up and keep on walking.
この回は、なぜかツボなんですよね私…
何度見ても、キャリーが立ち上がり、気分を仕切り直して歩き出すところで涙が出てしまいます。Because when real people fall down in life, they get right back up and keep on walking.
セックス・アンド・ザ・シティではサマンサが一番好きなんですが、キャリーがよく見せる「あぁ、また失敗しちゃった」という時の、さっぱりしたこの笑顔は大好きです。
※上の写真は、うちのTVでDVDを一時停止させ画面をデジカメで撮ったものです。