お勧め本(+雑談)Blog

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スヌーピーたちの聖書のはなし

2006-06-03 17:21:30 | コマッタヨ
投稿者:librarian 投稿日:2003/10/16(Thu) 10:16

著者:ロバート・L.ショート
訳者:笹野洋子
発行:講談社
分類:入門書

『全米で1000万部突破の名著!!悩み多き人々におくる心の本。落ちこんだとき、さびしいとき、生きるのがつらくなったとき…聖書をひもときながらスヌーピーたちの活躍を読めば、勇気と力がわいてくる。聖書のたとえ話、罪と罰、不安と恐れ、愛と信仰などを語る現代版聖書入門。』(講談社のコピー)

 原題は『The Gospel According to Peanuts(ピーナッツによる福音書)』。ピーナッツはスヌーピーが登場する漫画のタイトル。

 小さいときから聖書の物語を知っていてモチーフに馴染んでいる読者が、スヌーピーのストーリーや登場人物に秘められたキリスト教的な意味を解きあかされるからこの本はおもしろいのであって、そんな背景を持たない日本人にとっては回りくどくてわかりにくいだけだろう。キャッチコピーが言うような「聖書入門」にはなりそうもない。聖書そのものを読んだ方が入門としては早そう。

 致命傷は、原著にない冒頭の解説部分。そこいらのリベラルな聖書事典からの引き写しで、原著者(ショート)が読んだら怒り出すようなものになっている。原著者は知らされていないのだろうか。中身がまだるっこしい以前に、まず冒頭でぶち壊している点が本書の最大の問題と言えよう。

 タイトルで期待させる分、ガッカリ度も最高。本はイメージではなく中身で勝負、ということで、買うと損します。

2 コメント

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スヌーピーたちの聖書のはなし (maff)
2006-06-03 17:32:25
投稿者:maff 投稿日:2004/03/06(Sat) 20:32



ごぶさたです。



ずっと前の書評ですが、「スヌーピーたちの聖書のはなし」のlibrarianさんの書評はするどい、と思いました。



日本のスヌーピー人気は、絵やぬいぐるみの人気であって、ピーナッツそのものが愛されているわけじゃない。

確かにピーナッツには、日本人にとって「落ち」のよくわからない部分があって、それは宗教的に解釈すれば非常によくわかる話。

実は、「スヌーピー(ピーナッツ)を知ることで聖書を理解できる」という期待が間違いで、

「聖書を知ることでスヌーピー(ピーナッツ)を理解できる」という方が正解でしょうね。



クリスチャンのホームページでおすすめされていたりするけれど読みが浅いというか、日本ではキリスト教がマイナーだから頼ってしまうんでしょうね。





下のはノンクリスチャンのすなおな感想です。

ゆきまま蔵書 http://www5.ocn.ne.jp/~cotton/mama/hon.html から

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私は読んでつまらなかった本は、全部売っちゃいます(笑)





●スヌーピー達の聖書のはなし

 著者   ロバートL・ショート

 発行   講談社

 ポイント スヌーピーを使った、現代版聖書入門。

      見た目の割には、なんだか難しくてちょっと?

      ごめんなさい。



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借り物専門のmaffでした。(藁

スヌーピー (librarian)
2006-06-03 18:54:38
 maffさん。

 書きこみありがとうございます!



 なんか、「親分はイエス様」の映画評と重なりますが、ノン・クリスチャンにくらべて、クリスチャンの読み方が皮相的ですよね。残念ですが。もしかして、福音理解というものも皮相的なところにとどまっている(“天国に行けて嬉しい!”くらいの)のではないか…最近のゴスペルブームとかエモーショナルでお手軽(といっちゃ言いすぎかもしれないけど)なものの流行をみていても、そう思います。