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仁、そして、皆へ

そこから 聞こえる声
そして 今

あってはならないこともある2

2010年06月18日 17時47分10秒 | Weblog
 その二週間は、時計が早く回っていたようだ。
週末のライブはヒカルもミサキも参加した。その不思議な世界を知りたくて、ビーエスエイトを体験しにくる人が増えた。演奏自体も、飛び入り参加で加わる人も出てきた。その日のライブでは、ツインベース、ツインドレムスの演奏となり、激しいリズムが会場を揺らした。会場全体が、一つになって、まさに、うねりとなって、高揚した。

  朝が来なけりゃいいなんて、言えないけど・・・・・・

そんなリフレインまで飛び出した。

二人はほんとうに楽しんだ。

 そんな中、秘書の小西さんが「ベース」を尋ねてきた。
 編入の手続きを取るので、現在在籍している大学へ同行して欲しいということだった。二人はそれぞれの大学の学生課に小西さんと出向き、それぞれの手続きをした。名古屋の大学からの編入承諾の書類が既に、小西さんの手元にあるのには驚いた。さらに驚いたことには結婚式の会場も日程も決まっていたのだ。参列者に希望があれば教えて欲しいということだった。ヒカルの両親にも連絡を取ってあるが、返事がまだ来ていないので、確認をして欲しいとも言われた。当然、会社関係の人がほとんどなので、均衡をとるために動員をかけている。失礼とはわかっているが、お父上の肩書きについても、こちらで、ご用意させていただいたので、ご承諾くださるよう説得して欲しい。式が終われば、ヒカルの人柄で新しい関係性が作れるので心配はない。とまで言った。
 結婚後はミサキの姓を名乗ることになるが、気持ちの整理は付いているか。などなど、ありとあらゆることが手際よく、強引に進むのだった。
 「ベース」にまできて、すすめることなのかと思うところはあったが、ヒカルはミサキの言葉を思い浮かべ、その時の自分に立ち返った。ミサキがすまなそうな顔をしているのに気付いていた。

 今は、この流れに従おう。

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