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「消滅世界」感想 村田 沙耶香

2016-07-05 | 小説・漫画他
村田さんの本は「ハコブネ」を以前読んだことがあり(感想は書きそびれました)、2冊目です。

未来の日本。
このころは、人工授精で子供を産むのが普通になっていて、性行為というのは、ほとんどみんなしない様になっている世界です。
また夫婦関係も兄弟みたいな関係であり、それぞれが外に愛人を堂々と作るのが普通になっています。
前半は、そういう内容がメインだったのですが、後半は、実験都市についてになってきて、そちらも興味深い内容ではあったのですが、若干新興宗教っぽい印象があったかな・・・。前半部分は面白かったので、これから後半どうなって、どういうオチにまとめるのかな?ってワクワクしたものの、あれれ・・・って、違う方向にお話が進んでしまって、なんだか少々残念な気がしました。
でも、SFといえども、絶対無いとは思えない内容でした。

前半で、二次元のアニメの主人公等に恋をするのが普通になって、でも、単なる使い捨てキャラ扱いではなく、歴代の彼らを大事にしている処などは、良いなーと思いました。
本作は、若いカップルの話だったのですが、これが中年以降になると、どんな風なんだろうか・・・と、思いました。

後半では、こどもちゃん、は平等に愛される存在ですが、やっぱり容貌や運動能力、愛嬌力などで、差が生じると思うんですよね・・。
その辺りは、結構シビアになるんじゃないかな・・・とも思いました。

「ハコブネ」を読んだときにも、やっぱり最初の方や、アイディアはユニークでソソられて読み始めたのですが、段々、予測外なストーリーに(それが面白い方への展開なら、ぐっと来るのですが)そういう方向に行ってしまうの・・・?うーーん・・・と、思った記憶が。3つ★


消滅世界 2015/12/16
村田 沙耶香

内容紹介
「セックス」も「家族」も、世界から消える……日本の未来を予言する圧倒的衝撃作。
人は皆、人工授精で子供を産むようになり、生殖と快楽が分離した世界では、夫婦間のセックスは〈近親相姦〉とタブー視され、恋や快楽の対象は、恋人やキャラになる。
そんな世界で父と母の〈交尾〉で生まれた主人公・雨音。彼女は朔と結婚し、母親とは違う、セックスのない清潔で無菌な家族をつくったはずだった。だがあることをきっかけに、朔とともに、千葉にある実験都市・楽園(エデン)に移住する。そこでは男性も人工子宮によって妊娠ができる、〈家族〉によらない新たな繁殖システムが試みられていた

ハコブネ 2011/11/4

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2 コメント

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Unknown (はまかぜ)
2016-08-14 23:42:27
村田沙耶香さん、先日「コンビニ人間」で芥川賞を受賞しましたね
ちょうど書店で単行本が発売されていたので読んでみました。
latifaさんが仰るように、途中から妙な方向に話が進んでいきました。
作家仲間からは「クレイジー沙耶香」と呼ばれているらしく、かなりぶっ飛んだ発想の持ち主のようです。
latifaさんの読んだこの作品も独特な作品世界になっているなと思います。
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はまかぜさん☆ (latifa)
2016-08-16 14:16:03
こんにちは!はまかぜさん
お盆休みも、そろそろ終わりですね、
私はオリンピックばかり見ていて、お家にゴロゴロしてばかりでした。

コンビニ人間、面白そうです。とりあえず、図書館でリクエストはしたのですが、凄く人気で回って来るのに時間がかかりそうです。
はまかぜさんは、さっそくもうお読みになられていたんですね!
いいなぁー、早く私も読みたいです。
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