あちこち、ぷっ・・と笑ってしまうというか・・。偏執的な趣味だったり、視点(こだわり)だったり・・小川洋子さんらしさがあちこちに散りばめられている小説でした。4つ☆
まずは冒頭の「苔レストラン、苔の食べ物、苔をルーペで・・・」爆笑!!ホントに小川さんってば、どこからそういうイマジネーションが浮かんで来るのやら。
その他、「運動会荒らし」や「新生児室覗き」、子供の踝がくるみに・・・なども危険じゃない程度の変態趣味だったし、
個人的に、好きだったのが、学校から帰って祖母の部屋に遊びに行くと、どこぞの箪笥の奥から古いお菓子を出してくれて、それが独特の匂いや熟成具合になっていて好きだったという処。それ以後、お菓子をわざと賞味期限を過ぎるまでしまっておいてから食べるという趣味?になるというのも可笑しかったな。
「あらすじ教室」や「文学新人賞のパーティ」「現代アートのツアー」なども、それぞれ面白くて、なんというか小川さんご自身の話ではないのだけれど、こういう他人に害悪を与えないが自分の中でだけの変な趣味や、妙な思考とか・・は、有る意味とても幸せな事なんじゃないかな~って思いました。
パーティで、部外者なのに、何くわぬ顔で食べまくってる人という人が出てくる小説は沢山あっても、その人をかばうように助け船を出す・・・という展開は、他には無いだろうな~と、笑ってしまいました。
そうそう。南フランスのエクサンプロヴァンスで、バスで隣の席になった高名な小説化の名前が思い出せず・・という話も可笑しかったな~。ひまわりの種をおやつに食べてるのがピッタリ!というのも、風景や雰囲気が凄くしっくり来ました。
カイロウドウケツ/ドウケツエビ
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ミツクリエナガチョウチンアンコウ
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原稿零枚日記 2010-08-05
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わーい!これ、最近読まれたのですね。
苔の話、小川節爆裂でしたよね。
こういうの大好きです。
確かに小川さんのお話って、少しづつ、味わうのもオツです。
最近、読みました。
苔の話
いきなりやられました。
やはり小川さんの世界はどの作品も魅力的です。一気に読むともったいない気がして、少しずつ美味しいものを食べたいような・・少しずつ読みたいような気持になったりもします。
そうですね、喪失感、小川作品には欠かせないキーワードというか、なんというか^^
>失くすより先にまだ手にしていないもの
そうそう。そういった、妄想的喪失感?みたいのも小川さんは、とても素敵に上手に描きますよね。
おお~1年以上積んでいたんですねー。こにさんは、いつも本を購入されているのかな・・・
私は図書館で借りるばっかりなので、読みたいタイミングに来ない、届いた時に読む気分じゃない・・って事もあって←ただのケチです
この本、後から思い出してもクフフと笑える要素が一杯で、お気に入りです。
主人公に語らせていながら自分自身の心の底まで見せ付けられているような内容と小川さんの微妙な「変態」ぶり
楽しませてもらいました
日本が舞台とはいえ、相変わらずシュールというか、どこかヨーロッパのような、、無国籍感が漂ってる苔旅館・レストラン?でしたよね。
とても面白く読めました。
色々なアイディアが散りばめられていて、短編に終わらせてしまうのが惜しい作品もありました。
最初から不思議な旅館とそして苔料理ですから…
今回の小川さんも絶対にハズレではない!と確信しました。
日記に書かれる色々なエピソードの一つずつが面白かったですね。
もう手元に用意されているんですねー
こにさんの感想、楽しみに待っています
楽しみです♪