
自転しながら公転する 山本文緒
面白かったです。4つ★~
主人公や、その母(重い更年期障害、鬱気味)の両方の心情が解る部分もあったし、自分なら?とか、もしかしたら自分もこうなっていた未来(過去)もあったんじゃないか?とか思える内容でした。
初版当時すごい人気で順番待ち数で諦めたのですが、先日山本さんがお亡くなりになられ、やっぱりこれは読んでおかねばと再リクエスト。
やはり凄い待ち順番は変わらずで、やっと回って来て読んだ次第。
この本、かなり分量がある本なのでサラッと読めず時間もかかるから回転も悪かったんだろうな。
主人公の都は30歳を超えた独身。服が大好き。かつては森ガール 的な服を愛用しており、青山の路面店で店長もしていた程(これって結構なレベルだと思う)が、現在は病気の母親の面倒を見るためもあり、実家に戻り茨城のモールの無難なファッションメーカーで準社員として働いている。私も凄い昔、服屋で働いていたことがあるけれど、こんなに厳しくなく、とてもゆるかったし、色々懐かしかった。
モールの回転寿司屋で、不愛想な店員に辛口の批判の声をかけてしまったが、後に大雨の日に車のバッテリーがあがってしまったのを助けてもらったことから急接近して交際に至る。
この貫一がなあーー!
今迄に小説では読んだことのないキャラ。
ルックスはまあまあ(都的にはDNA的に惹かれてしまうみたい)金銭感覚が微妙(私とは違うだけ)中卒でヤンキーあがりだが読書家でウンチクを一杯知っているしお馬鹿な人間ではない。人間的に優しいというか立派な処がある。
都は母の事はウンザリしており、手伝い前提で実家に戻ったのに最近はあまり手伝いもしないでいたりするのよね。母親のパートでは母の焦る気持ちも解るし、父親の切ない感じ等も読んでいて辛かったな・・・
★以下ネタバレ★
でもなー、私は勝手に何でも決めちゃったり(旅先で帰りに父の施設に立ち寄る)、ワンマンっぽい処のある貫一は苦手なタイプだし、そもそも彼の部屋に最初に行った時、シャワーにも入れない部屋で、万年床の布団で・・とか、無理。
後に、貫一が父親の施設へ毎月6万を払っており、震災のボランティア活動他、周りの信頼が厚い事も解る。立派なんだけど、都的には微妙な気持ちになる。
そして中卒になってしまった理由が、高校受験前に悪さをして(見張り役)捕まった為だと解ったり、都に10万円のティファニーのネックレスのプレゼントをくれるのだが、そのお金があったら風呂付洗濯機のおける部屋に引っ越せばいいのでは?と・・・、実は6年前から無免許だった事が判明(これで2人は一旦別れてしまう)⇒ 都が広島のボランティアに参加したものの自分が全く使い物にならない事でショックを受け戻り、上野の立ち食い寿司屋に行き、再会した処で一旦2人の章は終わる。
それにしても結婚したんだー?すごいな。
最終章で娘の語りで、結婚した2人のその後が解るんだけど、、楽な生活ではなく苦労したのね。お金もあまりなく、親に頼って子供を預かってもらったり・・子供も丈夫じゃなかったみたいだし、貫一も専業主婦っぽい暮らしをしてる時期もあったりで・・・。
それでも貫一は結婚後も子煩悩な良い父だったみたいだし、寿司が握れるってことで晩年は安逸で幸せな暮らしが出来そう、かも
やられたー、最初の章がベトナムでの結婚式だったから、てっきり都だと思って読んでいて、ニャン君か、その関係者と結婚するのかな?と思っていたら、都と貫一が結婚して出来た娘の式だったのねー。
そのニャン君、都が彼の滞在している高級なホテルの部屋についていって、いざ!となったんだけど、実際の年齢を聞いてびっくりされてフラれるという・・。
でもその10数年後、ホントに彼の関連のお店で都は好待遇で働かせてもらえるし、娘のみどりはベトナムレストランで夫になる人と出会えたわけだから、大恩人に未来なるのですよ。
そうそう、お母さんの更年期障害も父のガン発覚オペ等がきっかけになり、その後着付けのバイトも出来る様になり、自宅を売って転居とトントン拍子に良い方向に行って良かったー。まあその数年後には孫の面倒を見ることになり、また苦労するみたいだけど・・・。以上
都は胸が大きく、男性にそこを注目されてしまいがち。会社の上役にセクハラされたり(ひどい)苦労してるのね・・・。私は全く胸がないので、胸が大きい人が昔からとても羨ましいんだけど、苦労が多いのも友人から聞いて少し知っています。
都が以前交際していた条件の良い男(お金一杯もっていて、良い店等に連れてってくれるし、将来安逸っぽい)が震災後怖いと言って一人で関西に引越してしまったそうだけど、これまた特殊だな・・・
自転しながら公転する 2020/9/28 山本 文緒
山本文緒
無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記
ばにらさま
アカペラ
面白かったです。4つ★~
主人公や、その母(重い更年期障害、鬱気味)の両方の心情が解る部分もあったし、自分なら?とか、もしかしたら自分もこうなっていた未来(過去)もあったんじゃないか?とか思える内容でした。
初版当時すごい人気で順番待ち数で諦めたのですが、先日山本さんがお亡くなりになられ、やっぱりこれは読んでおかねばと再リクエスト。
やはり凄い待ち順番は変わらずで、やっと回って来て読んだ次第。
この本、かなり分量がある本なのでサラッと読めず時間もかかるから回転も悪かったんだろうな。
主人公の都は30歳を超えた独身。服が大好き。かつては森ガール 的な服を愛用しており、青山の路面店で店長もしていた程(これって結構なレベルだと思う)が、現在は病気の母親の面倒を見るためもあり、実家に戻り茨城のモールの無難なファッションメーカーで準社員として働いている。私も凄い昔、服屋で働いていたことがあるけれど、こんなに厳しくなく、とてもゆるかったし、色々懐かしかった。
モールの回転寿司屋で、不愛想な店員に辛口の批判の声をかけてしまったが、後に大雨の日に車のバッテリーがあがってしまったのを助けてもらったことから急接近して交際に至る。
この貫一がなあーー!
今迄に小説では読んだことのないキャラ。
ルックスはまあまあ(都的にはDNA的に惹かれてしまうみたい)金銭感覚が微妙(私とは違うだけ)中卒でヤンキーあがりだが読書家でウンチクを一杯知っているしお馬鹿な人間ではない。人間的に優しいというか立派な処がある。
都は母の事はウンザリしており、手伝い前提で実家に戻ったのに最近はあまり手伝いもしないでいたりするのよね。母親のパートでは母の焦る気持ちも解るし、父親の切ない感じ等も読んでいて辛かったな・・・
★以下ネタバレ★
でもなー、私は勝手に何でも決めちゃったり(旅先で帰りに父の施設に立ち寄る)、ワンマンっぽい処のある貫一は苦手なタイプだし、そもそも彼の部屋に最初に行った時、シャワーにも入れない部屋で、万年床の布団で・・とか、無理。
後に、貫一が父親の施設へ毎月6万を払っており、震災のボランティア活動他、周りの信頼が厚い事も解る。立派なんだけど、都的には微妙な気持ちになる。
そして中卒になってしまった理由が、高校受験前に悪さをして(見張り役)捕まった為だと解ったり、都に10万円のティファニーのネックレスのプレゼントをくれるのだが、そのお金があったら風呂付洗濯機のおける部屋に引っ越せばいいのでは?と・・・、実は6年前から無免許だった事が判明(これで2人は一旦別れてしまう)⇒ 都が広島のボランティアに参加したものの自分が全く使い物にならない事でショックを受け戻り、上野の立ち食い寿司屋に行き、再会した処で一旦2人の章は終わる。
それにしても結婚したんだー?すごいな。
最終章で娘の語りで、結婚した2人のその後が解るんだけど、、楽な生活ではなく苦労したのね。お金もあまりなく、親に頼って子供を預かってもらったり・・子供も丈夫じゃなかったみたいだし、貫一も専業主婦っぽい暮らしをしてる時期もあったりで・・・。
それでも貫一は結婚後も子煩悩な良い父だったみたいだし、寿司が握れるってことで晩年は安逸で幸せな暮らしが出来そう、かも
やられたー、最初の章がベトナムでの結婚式だったから、てっきり都だと思って読んでいて、ニャン君か、その関係者と結婚するのかな?と思っていたら、都と貫一が結婚して出来た娘の式だったのねー。
そのニャン君、都が彼の滞在している高級なホテルの部屋についていって、いざ!となったんだけど、実際の年齢を聞いてびっくりされてフラれるという・・。
でもその10数年後、ホントに彼の関連のお店で都は好待遇で働かせてもらえるし、娘のみどりはベトナムレストランで夫になる人と出会えたわけだから、大恩人に未来なるのですよ。
そうそう、お母さんの更年期障害も父のガン発覚オペ等がきっかけになり、その後着付けのバイトも出来る様になり、自宅を売って転居とトントン拍子に良い方向に行って良かったー。まあその数年後には孫の面倒を見ることになり、また苦労するみたいだけど・・・。以上
都は胸が大きく、男性にそこを注目されてしまいがち。会社の上役にセクハラされたり(ひどい)苦労してるのね・・・。私は全く胸がないので、胸が大きい人が昔からとても羨ましいんだけど、苦労が多いのも友人から聞いて少し知っています。
都が以前交際していた条件の良い男(お金一杯もっていて、良い店等に連れてってくれるし、将来安逸っぽい)が震災後怖いと言って一人で関西に引越してしまったそうだけど、これまた特殊だな・・・
自転しながら公転する 2020/9/28 山本 文緒
山本文緒
無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記
ばにらさま
アカペラ
そっか、latifaさんは洋服の販売員さんだったから、分かるのね。
うん、覚えてるつもりだったけど、こーやって↑を読むと、覚えてない部分が多すぎた(笑)
そうそう、最初の部分ね・・・「やられた~」ですよね^^
30歳にもなると、恋愛ってこーいうゆるーい始まりなんだよね~と思ってしまった。
胸、私は大きい方なんですが・・・胸を強調した服を着ると、ほとんどの男性は最初に胸を見るのです。男っておっぱいが好きなのね~~~と、思ってました(笑)
(若い頃の話です)
>2021年の本屋大賞の中での5位
まーたミスっちゃった。ごめんなさい。
前にも一度やらかしちゃってるのに、再度同じ事を・・。申し訳ない!
えーー!いいなー、いいなー!
わぐまさん、胸大きいのね?
羨ましいなあー。
ド貧乳仲間と何度もそういう話はしてるんだけど、胸が普通にあったら、人生かなり違っていただろうと。(以下、自粛)
私が若い頃は、そこまで女性の胸に今ほど凄く重要視する人は多くなかった様子だけど(いや、当時から重要ポイントだったかもしれないし、表だって言えない感じだったのかもだし、隠れては男子たち話していただろうけど!)
2000年頃からかな・・(ザックリだけど)一番のポイントになった気がするよ。今私が若かったら・・・昔よりも、もっと悲しい気持ちになる事多かったかもしれないー。
と、なんだか胸の話ばかりになっちゃった。
コメントありがとうございました。
読んだ当初は主人公と年齢が近かったこともあり、共感できるところもありましたが、どうしてそんなに貫一に執着するのかだけは分かりませんでした。
エピローグはなるほどと思いましたが、結局都と貫一の相性は良かったのか悪かったのかよく分からなかったです。でも夫婦になる人達が絶対に相性がいいのかと言ったらそうでもないのかなぁとも思ったり、未婚の私には最後まで謎な2人だった気がします。
コメントありがとうございました。
都は、自分でも、そして友人からも、男の趣味が悪いというか、特殊って言われていましたものね。
そうですねー 相性良かったのか悪かったのか・・・
謎ですが、最終章を読んで、へえ~そうなったか・・・と。
いやー、結婚しても今は半分の人が離婚しますしね。
離婚しなくても、冷たい状態の人も少なくないみたいですし
やはり、例のやつだったのかぁと確認出来てすっきりです。
プロローグで完全に騙されたというか、私自身の勘違いで自らに責任があるのだけど、これってないよねと腹が立ったのだった(笑)。結構惑わされて読んだ読者が多いと、ブクログのレビューで知り安堵したのでした。
コメントありがとうございます。
そうですねー、あれは勘違い?させられて読まされますね。
私は、そう来たか!と楽しく受け取りました。
しずくさんがこの本をお読みになられたのは、もう結構前なのですね。
メンタル・体調の良い時に、またのんびりでいいので更新楽しみにしていますよ