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ネタバレ感想「母親病」森美樹

2021-08-13 | 小説・漫画他
新聞で紹介しているのを見て興味を持ち、読んでみました。
森美樹さんの小説は初めて読みます。読みやすいんですが、生々しいというか、なんというか・・・。

かなり強烈です。予想していなかったのですが、エロい部分が多くて、しかも老年のそういう箇所には、読みながらたじたじになる部分もあったかも・・・。 3つ★

ヘルパーという仕事の裏事情とかも書かれています。
それと、ドクウツギの実っていうのが猛毒で、食べると死ぬ事もあるらしいっていうのは初めて知りました。


やわらかい棘
砂の日々
花園
家族のきずな

四編からなる連作集。
一話目の「やわらかい棘」では食品会社に勤める四十歳の珠美子が、二話目の「砂の日々」では珠美子の母・園枝の介助をする訪問ヘルパー平沼光世が、と各編で語り手を変えながら物語の時間は進む。


以下、新潮社のサイトから文章を抜粋しました。

 始まりは、藤井珠美子が不倫相手と過ごした翌朝に受け取った、園枝の訃報だ。六十六歳の母親が〈他殺か自殺か事故死か、死因は不明〉で、〈胃の内容物を分析した結果、小麦粉や砂糖や卵に混ざって有毒植物のドクウツギが含まれていた〉という不審死を遂げた。それだけでもショックを受けるだろう珠美子の前に、母の死に唯一慟哭する職業不詳の青年が現れるのだ。葬儀の芳名帳に〈聖雪仁〉と書いた二十五歳の彼がつぶやいた、母との深い関係を匂わせる数々の言葉。

珠美子は園枝が自負する〈家と身なりを整えて、常に子供の自慢でいる〉という生き方を嫌っているし、園枝もまた自分を否定するようにキャリアを積んでいく娘を〈女であること以外の仕事なんて〉と笑う。

光世は離婚したDV夫と精神的に決別できないシングルマザーだ。娘の陽花はそんな母の煮え切らなさを疎み、母娘で険悪になることもある。

園枝は、年若いヘルパーの柳瑠衣を通して、自分の結婚生活のまやかしを知る。

母親病  森美樹(2021/6/17)

母が死んだ。秘密の日記と謎の青年を残して――。残された娘は、母の死の謎を追ううちに、想像もしなかった両親の秘密にたどり着く。「母」そして「妻」。家族の中での役割を終えた女が、人生の最後に望んだものとは何だったのか。
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