ポコアポコヤ

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「こちらあみ子」感想と、彫刻 土屋仁応

2012-01-16 | 小説・漫画他

以前読んだ小川洋子さんの「人質たちの朗読会」の表紙のオブジェがとても印象的だなぁ~と思っていたら、その後「こちらあみ子」の本の装丁にも、多分同じアーティストさんが作ったであろう動物が!土屋仁応さんという方が手がけていらっしゃったんですね。 HP

まずは小説の感想から。
小説は2編入っていて、タイトル作は、発達障害かな・・知恵遅れかな・・
知的障害者であろう少女とその家族のお話。
あみ子の家に後妻さんとしてやってきたお母さん。書道教室をやっていた。
お母さんに赤ちゃんが出来て、あみ子はトランシーバーで会話するのを楽しみにしていたが、
悲しい事に死産だった・・・。
あみ子は、お墓を作ろうとする・・。
それ以来、ショックを受けたお母さんは心を病んでしまい、兄は不良になってしまう。

読んでいて辛くなる重い話でした。
でも、独特の風合い?がありますね。
映像や色が浮かび上がる様な表現や文章が良いです。

もう一遍の「ピクニック」は、お笑い芸能人と恋人だと言っている女と、
それを嘘だと解っているのにもかかわらず、それを肯定するために
一生懸命になる女子の同僚達のお話。
一人だけ新入りで、あほらし・・と、冷めた目で見ている子がいます。

こういう勝手に思い込みというか、自作自演というか・・・こういう女子はいるだろうし、
以前にもいつかどこかで読んだ事があったのですが、それを応援しようとする女子の目線
という小説は初めて読みました。
妙なお話ですが、非常に面白かったです・・・。トータル4つ☆

こちらあみ子/今村夏子 / 2011-01-10
・・・・・・・・・・・・
さて、この表紙のオブジェを作っているのは、誰で、どんな人なんだろう?と興味が沸いて調べました。
土屋仁応さんという、神奈川の方でした。
他の作品も、静かで穏やかで、眠りの国の不思議な動物といった雰囲気。柔らかな乳白色に、ちょっとだけ鮮やかなピンクやペパーミントグリーン等がほんのり入っている処が好きです。




以前「俺俺」を読んだ事がある星野智幸さんの本にも、実は使われていたんですね。


小川洋子さんの人質たちの朗読会の表紙に使われたオブジェ


温厚そうで良い感じの方

HPには、製作過程なども載っていました。小さいのか?と思っていたら、大きいのには驚き。そして凄く作るのに手間と時間がかかっているのにも驚きました。
今後の作品、ご活躍をとても期待しています!

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2 コメント

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印象的な表紙 (真紅)
2012-01-21 21:06:19
latifaさん、こんばんは! コメント&TBありがとうございました。
この表紙のオブジェ、ホント印象的よね~。
そんなに大きなものなんだね。
芸術家って憧れるわ。。↑土屋さんって、感じのよさそうな方だね。気取ってないっていうか。
「あみ子」は確かに重い、辛いお話なんだけど、どこか救いがあるっていうか、常に光が差してる感があったな。

沼田まほかるさんの本も読まれたのね?
私も昨年、一冊読んだんだけど、感想は書いてないな~。
経歴が凄いよね、「尼僧」ってところで勝手に瀬戸内寂聴さんのイメージが頭に浮かんでたけど、全然違うね←当たり前

今年は、まだ読んだ本の感想も書いてないし、今日やっと今年初の映画を観てきたんだ。
どんな一年になるかな。。お互いいい年にしようね☆
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真紅さん☆ (latifa)
2012-01-22 16:29:31
真紅さ~~ん、復活嬉しいわ~~~
さっきは、それを最初に書こうと思ったのに、お受験のお話を拝見して、すっかりその事が頭からどっかに飛んでっちゃって・・・
書くのを忘れてしまったの・・・ごめんね・・・

とにかく本当にお疲れ様でした!
またぼちぼち、記事アップしてね。
楽しみにしているよ。
でも、早くに受験が終わるのって良いなぁ。
これから4月まで、もうちょっとあるけど、行く学校が早くに決まると精神的に楽だよね。

大学受験なんて、3月の半ばに学校が決まるらしくて、ぎょえ~~!だわ。家も来年受験だから、来年の今頃は、ワタワタしてると思うと・・・

あみ子は、前から表紙が気になっていたものの、実際読もう!とまでは思ってなかったんだ。それを読もうと決意させてくれたのは、真紅さんが記事アップしてたからなんだよ。

沼田まほかるさんの本、真紅さんは何て本を読んだのかな~感想は書かれなかったのね?
是非いつかアップして欲しいなぁ~。
私もこの後、何冊か読んでみようと、すでに2冊リクエスト中なんだけど、同じ本だったらいいなー。

>「尼僧」瀬戸内寂聴さん
この方のパワーって凄いよね・・・
感想は書いてないんだけど、数年前に、世阿弥の人生だかを創作して書いたらしい『秘花』ってのを読んだんだけど、80才になっても魅力的でそちらの方もまだまだ現役!な主人公でね。瀬戸内さんと重なる部分があったんだよー。そちらの方は、もう尼さんだからされていらっしゃらないと思うけれど・・

そうそう、去年「花芯」を今になって初めて読んだんだよ。子供の頃、読書好きなおじちゃんちで、瀬戸内晴美さんの本を何冊か読んだことはあったんだけれど、なにせまだ小学生(爆)~中1程度の女子には、???よく解らなくてね。 今読んだら、ふむふむ~って理解は少し出来たけども・・・。
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