
面白かったです。4つ★
私は1Q84より、本作の方が、ほどよい長さで、内容も解りやすくて、楽しく読めました。
主人公のつくる以外は、色がつく名前というのもユニークで、それぞれのキャラがはっきり立っていたし、何故16年前、突然仲間がつくるを突然拒否したのか?という、謎解きと、その後の4人がどういう人生を歩んできたか?現在つくると再会した時の様子など、とても興味深く、ページをめくる手が止まりませんでした。
ただ、読みながら、またいつものパターンかぁー

●色白で、ほっそりした美人なヒロインが精神を病んでいる。
●エロシーンは、女子の方が色々アクションを起こしてくれる。(つくるの妄想夢内)
★以下ネタバレ 白文字で書いています★
逆に、あれ?いつもの村上節じゃないぞ、って思った処もありました。
フィンランドにエリに会いに行き、懐の広いお姉さん的に彼を受け止めてくれて勇気づけてくれる。実はエリは昔つくるの事が好きだった。 しかし、2人はフィンランドで長い時間ハグしただけで、何もしなかった!(通常の村上小説では、ここで、やっちゃいそう・・)
最後の方、つくる自身がサラに積極的に電話したり、行動を起こしたり、ぐいぐい行く様子。サラの事は本気でどうやら好きなみたい。これら、ちょっと村上春樹っぽくない感じで、新鮮でした

でも、サラって、年上の人とつくると2股してるみたいだし、どうなっちゃうのかな・・・。しかも、その男性と一緒に手を繋いで歩いている時、つくるの前では見せた事がない、とびっきりの笑顔でいたみたいだし。
つくるは、彼女が去って行ったら自分は死んでしまうだろうって言ってたしなぁ。(いや、必ずしも自殺するという意味での、死んでしまうでは無いだろうけれど)
それにしても、最初の相手も婚約者がいながらのセフレ?だし・・

でもなぁー。シロのついた嘘って、酷すぎやしませんかね??
とあるサイトで、シロのお腹の子の父親および、殺した人間は、産婦人科医の父親だって節があるみたいですが・・。そうかなぁ・・。なんぼなんでも避妊しませんかね?以上
でも、この本、つくるに共感する人って結構多い気がします。特に若い人たちの中には。108頁あたりで書かれている、心を全回にしなくて済む女性としか交際してこなかった。本当に真剣には心惹かれてなかった相手ではあったが、わりに長い間真剣に。一緒にけっこう楽しい時を過ごし、良い思い出はたくさん残っている。でも自分を失ってしまうほど激しく相手を求めたことはなかった。というのとか、そういう恋愛している人多そうだし・・・。
あと、印象に残ったのは、323頁でエリ(クロ)が「たとえ君が空っぽの容器だったとしても、それでいいじゃない」「そうだとしても、君はとても素敵な心を惹かれる容器だよ ~~ 誰かが思わず中に何かを入れたくなるような、しっかり好感の持てる容器に」って処。
が、昨日読んだときは、良いなぁ!と思ったのだけれど、今日冷静になってみると、この慰め言葉も、外見にコンプレックスが凄くある人には、すっと受け止めてもらえない表現かもなあ・・・と思ったりもして。
読み終わった後、Amazonで世間の方々の感想も見たら、ドリーさんという人が書いた感想が、可笑しくて笑ってしまいました。
で、それらおよび村上作品の感想をまとめた本まで出版されたようで、びっくり・・。そこまで来ると、ちょっとな・・。
確かに、私も、こそばゆくなるセリフとか、臭過ぎるのでは?、ってところも数か所ありました。
でも、それを差し引いても、面白かったです。そんな100%欠点のない本なんてあるわけないんだし。(なんて、恐れ多い事を、そもそも私なんかが言える立場では絶対無いのですが)
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(2013/4/12)村上春樹
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>ほどよい長さ
確かに。1巻完結だとちょっと安心ですよね。
ただ、これって続編もあってもよさそうな気もしました。
いつものような・・・ そうですねえ。確かに。
村上さんってそういう展開好きなのかも。もう慣れてるんで平気ですけどね。
こちらにも、ありがとうございます!
roseさんちのブログで検索してみたんだけれど、色々ワード(多崎、つくる、村上春樹)、ヒットしなくて見つけられませんでした・・・。
私の探し方が悪いんだと思われ・・すいません・・
私もなんだかんだと、言っていますが、楽しく読みました
今日は揚げ物とか色々料理のしたくに追われそうです。
roseさんちは、どんな年越しになるのかなー。
今年もroseさんと一杯お話が出来てうれしかったです。
来年もよろしくお願いします。