ユグドラ旅情

方向性が見えない

林氏の音楽に就いて

2010-07-22 08:36:18 | スティング全般
 林氏の音楽が取り入れられ始めたのはGBA版リヴィエラからなのだが、それ以降ほぼすべてのスティング作品で音楽を担当している。書いた曲も300程だったかと思う。ここまでの数があると、似たような曲を見つけることが出来る。いわば林節と云ったところか。

 分かりやすいものとしてはユグドラ出撃!と呪いのピスチェとの激突だが、他にも疾風の狼と機知の行方、果てにはミラノ出撃!とマリア出撃!も似ている気がする。メロディラインだけではなく、ドラムスの使い方はリヴィエラの頃から同じ傾向を見せている。こう云った処は個人の引き出しだけでなく、製作するゲームのイメージも関係していると思う。

 これとは別な話になるが、リヴィエラやユグドラ、いんざななど移植が行われた作品の場合、どうも迫力に欠けてしまう印象を持つ。あくまで印象だから個人差はあるだろうから、以下は私の感覚の話だ。

 移植に伴い、内部音源からストリーミング音源になるため音色の向上が行われるのだが、その際どうも低音パートが相対的に小さめになるのが一因ではないかと思う。またリバーブが掛けられ音の広がりが出ている一方、空間的広がりに比例した音数の増加が行われていないので、空隙が生じているように感じるのだ。

 オーケストラっぽい曲を作りたいとの事だが、今の傾向だと何か物足りない曲が出来るのではないか。

 メロディラインや楽器選択は好きなものが多いのだが、PSPで発売されている作品は薄味なものが多いか。音数が多ければ良いと云う事ではない。クラシックで例えるのなら時代が違うバッハとブラームスを同じ人数構成で演奏している、と云った感触だろうか。

 上手く云えないのだが、ストリーミング音源の曲は全体的に綺麗さはあるが物足りなさを感じる。懐古主義や音源のせいではないと思うのだが、どうだろう。

 エクシズ・フォルスやブレイズ・ユニオンは移植作品に比べて違和感を覚えることが少ない。これは始めからPSPを想定していたせいではないかと考えている。リメイクバロックのサウンドトラックを聞けば判断は深まるかもしれない。


 と、モヤモヤした感情をスティングオフで発してみたところ一定の賛同はあったので、検討の余地はある話題ではないかと思っている。

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