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CONSUMMATION

趣味の話題 中心です。
まんが、テレビ、本、音楽など、幅広~く浅~く 書きます。

二十面相を追え

2009年01月12日 | 映画
映画を観る
久々にコロナワールドへ
珍しく混み混み…なのは、祝日だからか
あぁ、いつも平日休みに行くから、あんなガラガラなんだ
日祝はちゃんと繁盛してるようで、ひと安心

で、怪人二十面相・伝を観る
昔、NHK-FMのラジオドラマで聴き、それはそれは面白かったんだが
原作も読んだんだが
だいぶいじってあるらしい

第二次大戦の無かった1949年の“帝都”を騒がす怪盗“怪人二十面相”
罠にかかり、二十面相として逮捕されたサーカスの軽業師・遠藤平吉
脱走した彼は、二十面相の正体を暴き、濡衣を晴らすために
サーカスのからくり師で裏の顔は泥棒の源治や、華族の令嬢・羽柴葉子、名探偵・明智小五郎と共に立ち上がる
っちゅうハナシで
平吉が二十面相の後を継いで二代目となる原作とは、かなり違う
多少 不安

だが
面白かったー
エンタテインメントとして、上手くできてたわ~
ハナシも、最終的に合点が行くようにまとめてるし
原作ファンも、これなら納得か

三丁目の夕日を作ったスタッフだけに、架空の大都市を見せるCG技術は申し分無し
CG、進歩したよなぁ

ワイヤーに頼らない、「重力があるアクション」(パンフより)も良し
あたしゃワイヤーの無重力感にゃどうにも違和感があったので、これを採用した監督・佐藤嗣麻子に拍手喝采

金城武を始めとする役者陣もハマってた
仲村トオルの嫌味な明智が特に良し
國村隼は言うまでも無し

泣けるとこは無かったが、随所に笑えるシーンが盛り込まれ、実際お客もクスクス笑ってた

誉めすぎかもしれんが、あたしゃかなり楽しんできましたよ


さて、併設の回転寿司屋・黒船で昼を食うのがいつものパターン
10皿くらい味わってきましたよ
鰯と焼きサーモンが旨い

きょうは二本立てはヤメ、そのまま帰りました
いやぁ、楽しかった♪

多部ちゃん祭り、開催

2009年01月04日 | 映画
深夜は多部ちゃん祭り
12時10分より『夜のピクニック』
そして、終了直後の2時25分より『ルート225』
出来すぎてる
よくやった、TBCと仙台放送


☆夜のピクニック
ミワリンのセリフじゃないが…高見、かっこいい!
さいごに西脇くんに猛アタックを仕掛けるマドンナ(笑)・涼子
それを阻止せんとする、ロッカー・高見
結局、ロックの話で涼子と意気投合
ゴール後は、その膝で泣いてるし

戸田はもっと嫌な奴かと思ったが
友情に篤い、いい男だった
良かった

貴子の母親が
家庭の事情を杏奈とミワリンに打ち明けてしまいます
貴子のいないところで
ちょっと、そりゃ無いなぁと思った
思いっきり、投げ出してないか?
「よろしくお願いします」で、終わり?

ラスト、5人でのゴール
カメラが移動して、ゲートの“START”の文字が映りこむのが憎い演出
歩行祭はここでゴール
だが、彼らの新しい人生は、ここからがスタートなんだ

いや、思いのほか面白かった
高校時代の強(狂)歩大会を思い出す
この映画の歩行祭のように、クラスごとに隊列組んで歩いたり、夜を明かしたりはしないが
早朝スタートして、何十キロだか歩きまくるのだ
各自、思い思いの格好をして
あたしも、着物とか端折って歩いたものです
で、ゴール後は温泉に浸かって豚汁食ってバスで帰ってくるの
あんまり遅くなると、温泉に入る時間が無くなります
あれはとにかくしんどい行事だったが、今思うと楽しかったなぁ

さて、とっとと原作を買ってこなきゃな

寝ているうちに騙された

2008年07月02日 | 映画
荷物少ないな
新刊はもう、鎌倉ものがたりとその傑作選とあとBLが1点
これだけかい
補充もあんまりなかったし、きょうは余裕だわさ


夜はまた映画

その前に、壱萬屋で香味噌ラーメン
ごぼうチップが美味い!
肉気に乏しかったので、追加してもよかったな
この店では得品具(トッピング)と呼ぶ

隣の姉ちゃんが塩タンメンを頼んでた
何、そんなのはメニューに無い
常連だけの裏メニューか!
まぁ、ラーメン屋で塩を頼むことはほとんど無いんだけどね、わしゃ


で、フォーラムへ
メンズデイで1000円だ
観たのはこちら
☆アフタースクール

しまったなぁ、またウトウトしてしまった
ちょっと見逃すと付いて行けなくなるストーリー展開なのに
案の定、いつの間にか木村と神野が合流してる
どうなってんだ
しくじった

そして、いつの間にか攻め手が守り手に変わっている
どうなってこうなったんだ
うわぁ、あのひともこのひとも警察のひとだったんかい

神野の妹の話題が出たときに、田畑智子が実はそのひとって考えが頭をよぎったが
ホントにそうだった
しかも、“生真面目な警察官”そのまんまだった
今まで木村の奥さんと思ってたひとが あゆみの正体だったのか

はー、参ったな
場面の転換部分はすっ飛ばしてしまったが、この展開は思いもよらず
こりゃもう1回ちゃんと観ないことには治まらん

面白かったのは、三の線でずっと行ってた神野が、最終的においしいところ持ってったとこだな
で、一流企業に勤め家庭を持って幸せにやってる木村が、一転してキューピッド役の道化、さらに無職
堺雅人はなんだか情けないひともよく似合う!
まぁでも、こっちは神野妹とくっつくといいでしょう
ホントにホットケーキ食ってたんだなぁ


帰りに店に寄って、文庫版ノベライズを買いました
スカパーとかで早くやらないかなぁ

優しい死神と、冒険少女

2008年04月07日 | 映画
月曜はメンズデイ
また、映画を観に出かける
ちょっと寝すぎたのでチャリで疾走
無理すればコロナまで20分強で着くなー


☆死神の精度
ひとの死際に現れ、“実行”か“見送り”かを見極める“死神”
金城武が演じる死神・千葉が、3人の男女に会い、その死を判定する
…っちゅう、オムニバスっぽく見せかけてラストにゃ全部繋がるって趣向だな
まぁ、登場人物の関係には早くに気がついてしまったが
割とわかりやすくしてるんで、気づかせずに驚かす類ではないんだろうな

やたらと髪型が古いなーと思ったら、最初の藤木一恵のハナシは80年台だったか
小西真奈美は、“地味だが醜くない”という役にはぴったりだなー
微妙に華の無い女優さんだと思ってます(失礼)
ストーカーと見せて、実はその声に惚れこんだ音楽プロデューサーが歌手にしようと付け回してたってのは予想外の展開だった
それにしても…やりすぎだろ、このプロデューサーは
部下みたいなひとが付いてて良かった
吹越満、イイです

場面変わって次は現代かな
ipodとかケータイとか出てきた
こんどのターゲットはヤクザさん
弟分のチンピラが藤木一恵の息子らしい…ってのは、まぁ気付くよね
カーラジオから流れる彼女の歌をムリヤリ消すシーンで
相手のヤクザの周りが死神だらけってのがウケた
外で張ってるハズの4人を素通りってとこで、こいつら死神だと気付いたが
村上淳の死神もイイね
あ、古風なヤクザの光石研もイイんだよ

さいごは未来
相手は理容師のおばあちゃんです
この富司純子が藤木一恵なわけね
チンピラだった息子も今では立派な一児の親、どっからか己を捨てた母の居場所を突き止め、孫を会わせに来ます
血縁関係は内緒にして、髪だけ切らせるんですね
ちょいと泣けたね
藤木さんは愛する人間が死んでいくという身の上、泣く泣く息子を捨てたんだね
孫に情が移らないよう、子どもをたくさん集めて誰が孫かわからないようにします
翻弄されまくりの千葉がちょいとウケる

お手伝いロボット・タケコの描写がもっと欲しかったかな
長いこと動かなかった理由とか
あと、子どもたちの集めるカード、商品化してほしかったね
死神カードだけでも
なんか、サッカーを元ネタにしたオリジナルのカードだった

ラストはきれいな青空
千葉は雨男なんで、全編雨のシーンばかりなんです
この雨は自然の雨だったんかな?

さんざんイントロだけ流れた藤木一恵の歌ですが、このおばあちゃんの家でやっと聴けます
ラストもこれ
で、スタッフロールではちゃんと歌:藤木一恵ってことになってる!
このへんのこだわりがイイですね

そんなわけで、ハートウォーミングなファンタジーでした
大きな流れは読めちゃったけど、個々の話が面白かったからマイナスには感じなかったな
これ、原作は別々なハナシなんだろうか
映画独自に繋がりを作ったんだろうか
よし、飯食って帰って読もう!


と、思ったんですけどね
せっかく午前中から出てきたんで、きょうも2本立てで行きましょう
ってことでこちら
☆ライラの冒険
舞台は我々の世界によく似た異世界
人間の魂は、動物の姿でそのひとのそばにあります
それを、“ダイモン”と呼びます
この世界の“謎”を解くため、北極に旅立ったアリスエル卿
置いていかれた姪のライラは、コールター夫人に気に入られ、助手として北極探索に加わることに
こうして、ライラの壮大な冒険が始まります

ライラがかっこいいですね
イタズラ好きで嘘つきのお転婆娘なんですがね
なんかこう信念を持ってるとこがすごくかっこいいね
っちゅうか、登場人物がみんなかっこいいんだよ

お気に入りは気球乗りのスコーズビー
軽いノリのひとだが、いざとなると頼りになる
街の警護団に囲まれるライラとイオレクを助けに現れるとこなんてしびれるねぇ
銃の構え方がサマになっている

そのイオレク、よろいグマという種類です
鎧を着用したホッキョクグマです
これが、可愛い~
いやいやかっこいい
初登場時はまんま呑んだくれのオヤジなんだがな
彼にまたがるライラのシーンがね、なんか感動的です

彼と仇敵・ラグナーとの決闘シーンですが
ラグナーの下顎を削ぎ落とします
うわ、けっこうハードなシーンをサラッと見せちゃったな
その後、呆気に取られるラグナーの首を噛み砕き、勝利

ジプシャンの面々もイイ
ちょっとライラが簡単に信用しすぎなところはあるが
ラストの乱戦、マ・コスタの二丁拳銃がかっこいい

あとはおじさんのアリスエル卿
かっこいいんだけども
今回は見せ場ほとんどナシ
2部・3部に期待っちゅうことで

夫人は美しいですねぇ
このニコール・キッドマンを見たかったといってもいい(笑)
あと、白くまね
さいご、自分の放ったメカバチに刺されたみたいですが
“眠り針”にやられて寝てたみたいだし
顔でも刺されたんでしょうかね、助けられてからは背中向けたまんまです
なんかこのひとはこのひとで“敵役の倫理”的なものがありそうですが
今回はチラッと見せただけで、最終的に敵役として終了
ホントにライラのお母さんなのかしらん?

ダイモンが可愛いねぇ~
クルクル姿を変えるパンタライモンはもちろんですが、ご主人のアリスエル卿同様に出番の少なかったステルマリアがお気に入りですねぇ
メスのユキヒョウですぜ、かあっこいい
パンは白いオコジョ姿が商品化されてたが、そんなに白オコジョにゃならなかった気が…
むしろ、猫ヴァージョンが良かったなぁ
甘えるときはだいたい猫姿なの

敵の本拠地手前の氷の橋ですが
ライラ、走ったの?
なんか、崩れ始めたときには真ん中のあたりだったのにな
「走れ」言われて、走るシーン無しに渡り切っちゃった
フツーは上からの視点で崩れてく橋を駆け抜けるライラ、とか見せそうなもんだが

ラストの、機械破壊は痛快
ああいう大がかりな機械は、適当にスイッチいじくると自爆する、と相場が決まってます

で、助け出されたロジャー
このまま彼も冒険の旅に参加か!

ジプシャンはなんの別れも告げずに去って行ったなぁ
ライラと統領が、軽くアイコンタクト取っただけ
2部以降は出てくるのかしら
退場ならちょっと寂しい

魔女軍団はちょっと説明不足かな
いきなり出てきて、いきなり助けてくれた感は拭えない
一応、セラフィナとライラの絡みはあるけどな

エンディングは『ライラ』
ちゃんと“ライラ”“ダイモン”といった歌詞が現れ、ちゃんとしたテーマソングとなってます
外国の映画でこういうのは、珍しい気がするなぁ

そんなわけで楽しみました
映像も豪華だし、見どころはたくさんですねぇ
ちょっと動きについていけなくって酔いそうだけど
出てくる火とみんながかっこいいので、誰かひとりはお気に入りを見つけることができそうです


さて、飯はお馴染みの黒船
昨晩も寿司だったんだが
まぁいいか、好きだから
あり、メニューが変わったなぁ
鮪尽くしとかサーモン尽くしが無くなっちゃったよ
残念だ
3時台だったにもかかわらず、春休みでさすがに客も多い
店のひとも混乱気味で、間違いメニューが度々流れてきた
それ、たぶん5番のひとの頼んだ うにだよ


で、明るいうちに帰りました
夜はまた眠くなっちゃった
あんだけ寝てるのに、いくらでも寝られるんだな、わしゃあ  

ブラバンバン ブラブラバンバン

2008年04月01日 | 映画
おおっ、きょうは荷物が少ないぞ
これは、かねてからの計画を実行に移せそうだ…
本日は1日、映画が1000円です
セントラルで『ブラブラバンバン』を観ようと思ってたんです
コミックの予定はほとんど無かったんで、たぶん行けるだろうと思ってたが
書籍の新刊も、補充も少なかった
よーし


☆ブラブラバンバン
白波瀬歩はトランペット吹き
中学の同級生にフラれ、楽器を捨てる決意をするが、その夜公園でホルンを吹く美女に出会う
彼女のボレロに合わせて吹く白波瀬
すると、彼女は吹きながら悶えはじめ、ついには昇天してしまう
入学した根戸ヶ谷高校で白波瀬は彼女と再会、同じクラスの八田(cl)に乗せられ、部員不足で無くなったブラバンを復活させる
っちゅうハナシ

…ハナシ? いや、出だしですね
こんなカンジで始まって、ホルン美女・芹生百合子の特異体質についての突っ込みが入り
村雨(tp)・さくら(a.sx)・リカ(per)の3人が入部して恋愛要素が強まり
コンクールに出場、ギリで地区大会通過
演奏中服脱げ事件が学校にバレ、活動停止
大多数の部員が去る中、残った7人でボレロを演奏、姿を現さない芹生を呼び戻し
県大会は規定に満たない人数で演奏、失格するも聴衆を感動させる演奏をする
ってカンジだな

原作は柏木ハルコのコミック(ビッグコミックス、1999)
あたしゃ1巻だけ持ってます
そっか、もう10年前の作品なんだな

まずはヒロインですね
安良城 紅はしかし…老けた高校生ですね(苦笑)
柏木の絵はどんだけ大人なキャラでも丸顔童顔が基本なんで、原作のイメージを引きずって観たらアウトだなと思ってたが…
沈着冷静、クールなとこはよかったですね
ただ、その一面だけなんですね
芹生さんは一般生徒にはそういう見方をされてますが、実際は感情を表に出すのが苦手なだけで、内にかなり熱いものを秘めてるし、実はおっちょこちょいだし、面白いキャラなんですがね
それで、演奏中に音楽に酔って、感情を開放させちゃうんだね
映画ではほとんどセリフが無いくらいに無口で、クールキャラとして扱われてました

ブラバンをやれて、家では“ルンルン”な芹生さん
原作でも印象深かったこのシーン、映画でもちゃんと母親役の原日出子に「ルンルン」言わせてるのに、実際にルンルンなところを見せてくれないのだ
不満だなー
いや、風呂上りにぱんつ一丁で『マンボNO.5』(だよね?)歌うのをそのまんまやれとは言わないけど(笑)
セリフだけで「ルンルン」言われてもねぇ
結局、クールでない芹生さんの片鱗はここでしか見られず
だってね、楽しい曲では楽しそうに吹き、悲しい曲では涙を流し、ってシーンも無いんだよ
『花のワルツ』に合わせて芹生さんが踊る、みたいなイメージシーンがいくつか入るだけ

…とまぁ、この感想は帰宅後コミックを再読してから沸き起こったものが大半で
観賞中は「芹生さんってこんなにクールキャラだったかな~」程度の疑問しか持ちませんでした
「ルンルン」のくだりはリアルタイムですけど
だからまぁ、原作読んでなければクール芹生さんはこれはこれでOKなんでしょう

ところで、安良城はハーフなのかな?
顔立ちもそうだが、喋りに英語訛りがあるというか
長ゼリフは「一枚の絵」云々のとこしかないので(ホント無口なんだよ!)、そこに至るまで気づかなかったが
「どう」とか明らかに「Do」って言ってるよね

白波瀬の福本有希はいいですねぇ
“イケメン”とまで言い切ることのできないけど整った顔立ちです
ちょっと駄目そうなカンジは貴重ですね
八田くんは原作よりいい男になって、よかったねぇ

村雨は原作の熱血系とは異なり、気弱なカンジでした
岡田将生、『アヒルと鴨』のどこに出てたの…

村雨を芹生さんにとられそうなのを心配してからんでくる さくらですが…
このキャラ、観てて辛かったなぁ
「自分勝手」って、いちばん勝手なのは君じゃないかな…
辛くなるくらいの憎まれ役を演じた近野成美、名演だったってことかな
で、この娘、原作に出てきたっけ
村雨は1巻ラストあたりで出るけど
…あ、再読したら出てた
まだ名前も出てこないから、すっかり忘れてた

ほとんどかかわってこないけど、顧問の先生がいます
しかも、おヒョイさんです
人数の足りない根戸ヶ谷高校の演奏を中止させようとする審査員…実行委員?
それを引き止めるっちゅう役回りがラストにありました
えー
いきなり出てきてそんな重要なことをやるかい
これはねぇ、おヒョイさんをわざわざ持ってきたのに、ぜんぜん上手く使えてないよねぇ
もうちょっと、練習する部員を陰から見守るくらいのベタな演出してもよかったんじゃないのかね
もったいない

クライマックス、わずかに残った部員がひとつにまとまるのは、青春映画として感動的ですね
まぁ、そこまでの経緯が端折りすぎな感はあるけどな
なんかコンクール直前のシーンは、出陣のテーマをバックに準備する仕事人たちをホーフツさせました(笑)

コンクール本番、ノってきた芹生さんは指揮しながら歌いだします
あー、歌手の安良城を起用したのはこのへんもあったのかなぁ
上手いけど、クラシックやるひとの歌い方じゃないよなー(笑)
演奏が盛り上がるにつれて、クラがハモったり、シンバルが鳴ったり、どんどん音が厚くなっていきます
7人しかいないはずなのに
あぁ、いいですね、こういうベタなのは泣けますね

しかし、7人が本来の自分の席に着いて吹くのはね、現実的でないですね
演奏する側からすれば、ひとが少ないならもっと近くに寄ってお互いの音が聴こえる距離で吹くほうが理に適ってます
演出としては見栄えするけどね

ラストは1年後
ブラス部は部として定着し、ちゃんと活動してます
芹生さんは相変わらず暴走したりしなかったり、楽しくやってます
ってカンジで

…とまぁ、全体的に音楽系青春映画としては悪くないんだけど
原作とのイメージの違いがネックとなったなー
引きずらないつもりでいたけどな
コンクールの細かいルールについてはあんまり突っ込み入れないってことでいいですよね

あと、オヤジ週刊誌とかでいろいろ えろく書かれてたけど、それ目当てで観たオヤジはガッカリしただろうなー(笑)


そんなわけで、帰宅後は原作1巻読みました
懐かしいなー
続きを読んでいろいろ検証したいな  

本日 豪華二本立て

2008年02月18日 | 映画
きょうはメンズデイ、映画を観に行くのだ
9時に起きるはずが、30分も寝坊
また夜更かししてるからだ
どうするか迷ったが、きょうを逃すともう手ごろな日が無さそう
急ぎ飯食って出発、ギリ上映時間に間に合った
そんなわけで観たのはこちら


☆チーム・バチスタの栄光
東城大学医学部付属病院
ここに、難しいバチスタ手術を次々と成功させる、“チーム・バチスタ”が存在する
しかしここ3例、術中死が続く
執刀医の桐生(吉川晃司)は、その原因を探るため、院長(國村隼)に調査を希望
白羽の矢が立ったのは、不定愁訴外来の田口(竹内結子)
そして、厚労省より派遣された白鳥(阿部寛)
この術中死は、事故なのか事件なのか?
ってハナシです

推理劇としてはイマイチかなー
いろいろ聞き取り調査とかしたものの、結局ビデオ見ただけで真相に気づいたってカンジ
この映像のどこで、桐生の視野が狭くなってるってことに気付いたやら…
そうですね、執刀医たる桐生が、目に障害を抱えてたんですね
伏線は張られてました
握手を求めて手を差し出した田口が無視されるシーン初対面のときは、自分から手を出してきたはずなのに

で、これが真相かと思ったら、さらにもうひと展開あったのはよかったな
麻酔医の氷室(田中直樹)が、娯楽でやったってことだな
冠者の脳に障害を与える薬品を投与してました
手術続きでノイローゼ気味だったのか?
チーム・バチスタの失敗が続くことで手術の機会も減り、もう少し楽になることを期待したのかとも思ったが、娯楽以上の動機は語られなかった
しかし、手術時の死亡は、死因が調べられないという日本の慣習を逆手に取った殺人、戦慄です
それに加え、麻酔医不足で手術を連投しなきゃならないという今の医学界の現状も問題にしている、と読んでいいんだろうな

現実のあまりのむごさに、なかなかもとの生活に戻れない田口
彼女が患者に愚痴をきいてもらうラストが良かった
あ、“不定愁訴外来”ってのは、まぁ患者の愚痴を聞くようなところです
映画見た限りでは、ですが

テーマは明確ながらストーリー的にはイマイチかな
代わりにキャラの面白さは一品でした
ホンニャリした田口もよかったが
まぁ、やっぱ阿部ちゃんの白鳥よね
ソフトボールの試合中、勝手に代打として現れる初登場シーンからあれですが
その後も変人全開の活躍ぶりでした
そばをおかずにうどんを食べたりとか、大笑いしそうになった
なんかね、最近阿部ちゃんは観たいと思う映画に次々と出てるというか
次は『隠し砦の三悪人』ですよ
これも観たいなぁ

チーム・バチスタの7人もそれぞれ個性的でした
細かい作業で常に指先を鍛えている垣谷(佐野史郎)とか
やけに英語を使う鳴海(池内博之)とか
奥さんにはすぐ声を荒らげる羽場(田口浩正)とか
すぐ泣くのに涙は出てない大友(井川遥)とか
そんな個性的な面々が、変人白鳥の事情聴取によって引っ掻き回されるシーンが面白い
田口は彼らを動物にたとえてたが、ピンとこなかったかな
あ、酒井(玉山鉄二)のスピッツだけは笑えたが

そんなカンジで、イマイチなとこもあったけども楽しく観ましたよ


さて、きょうはもう1本観ます
メンズ・デイで安いしね
観られるときに観とこうね
飯食う時間があるはずだったが、こりゃ足りねぇ
うーん、ホットドッグでも食うか…とも思ったが、けっこう高いんでやめる
あとでしっかりと寿司食う
じゃあ続いてこちら


☆陰日向に咲く
観光バスの運転手・シンヤ(岡田准一)はギャンブル狂で借金だらけ
ヤクザに脅されて始めたオレオレ詐欺の相手だった老女に死んだ母を重ね、心を通わせていく
寿子(宮崎あおい)は、母が昔やっていたという漫才の相方・雷太を探す
エリートサラリーマンのリュウタロウ(三浦友和)は、ホームレスのモーゼ(西田敏行)にあこがれ、自分もその世界に身を投じる
オタクのゆうすけ(塚本高史)は、がけっぷちアイドル・みゃーこ(平山あや)を追いかける
そんな彼らの日常を綴る物語
あ、これに過去パート、寿子の母・鳴子(あおいちゃん二役)と雷太(伊藤淳史)、ストリッパーのジュピター(緒川たまき)のハナシも絡みます

前半は微妙にタルかったかなー
ハナシがどんどん絡み合って行く中盤からは盛り上がったが
各キャラの人生がどんどん交錯していくラストの展開には泣けた
かなり泣けた
それぞれが一応のハッピーエンドを迎え、最後まで泣きっぱなしでしたね

不満はゆうすけとみゃ-このパートだな
ふたりの物語は感動的で爽やかだったが、他の流れと絡まなかったんだなぁ、ここだけ
完全にすれ違いだけのつながりでしかなかった
これが残念
原作はどうなんだ?
一応、原作からそれぞれのハナシがまとまっていく展開になってるらしいんだが

連作短編はわしの好きなジャンルです
短編としてそれぞれ完結してるハナシが、さいごに一本の線で繋がるという形式ですね
まぁそんなに数こなしてないですけど、今のとこいちばんのお気に入りとしてあげるなら加納朋子の『ななつのこ』ですな
北森鴻の『メイン・ディッシュ』も西澤保彦の『解体諸因』も面白かったが、各編の結末を一度ひっくり返して、さいごにまとめるってところがね
うーん、テクニックとしてはタイヘンなんだろうけどね
各編は尊重した上で、別の物語をさいごに見せてくれた『ななつのこ』が、自分は合ってました
すごく世界に入りこめたって言うか

えーっと、また閑話休題、ですね
モーゼが雷太ってのはちょっと読めたかなー
リュウタロウも候補として上がってたけど
シンヤの父親がリュウタロウでした
これは直前まで予想してなかった
あれ、そうかな、と思ったら直後に明かされました
詐欺の相手がジュピターってのも思いつかなかったなー

三浦友和は、イメージ通りのエリートサラリーマンでした
これぞ三浦友和ってカンジで
『転々』のチンピラもね、違和感無く観られたんだからやっぱし役者はすごい

西田敏行も安心して観られますね
まぁなんというかハマリ役っていうか
ホラ吹きのホームレスですから
“モーゼ”の名は、歩道橋を降りてくる彼の進路を避け、上っていく人の列がふたつに割れたのを見て、リュウタロウが勝手にそう呼んでいるだけ
別にホームレス仲間での通り名ではありません
実際にどう呼ばれていたかは不明
雷太であることを隠すためか、仲間が彼の名を呼ぶシーンは無し

岡田くんはかっこいいねぇ
ジャニーズ役者では彼がいちばん好き、かなぁ

イタかったのはやっぱり漫才のシーン
なんかねぇ、役者の演じる漫才師ってね、どうもしっくりこないんですよね
もともとネタが面白くないからか、あおいちゃんの関西弁が板についてないからか
あるいは、そういう素人っぽい漫才をする演出なのか
駆け出しって設定だから、そういうことなのかなぁ
その割に、パンフではスタッフがこの漫才を絶賛してたようなことが書いてあって、納得いかん
“素人っぽい漫才”としての評価か?
同じような理由で、まんがや小説の漫才師もんんか怖くて見られん
『べしゃり暮らし』とか、『THE MANZAI』とか

一転、平山あやのアイドルっぷりは良かったな
崖っぷちっぽさがよく出ていて…って、こりゃ褒め言葉になってないか
お互いの正体を知ったラスト、アイドルの作り声でなく、普通の女の子の声でゆうすけに話しかけるシーン
これが上手いと思った
結局、ゆうすけは“みんなのアイドル”として彼女を応援し続けていく道を選ぶのが切なくもあり、清々しくもある

そんなカンジで、がっつり泣きましたよ


飯はいつもの回転寿司・黒船
いつものガシャポンコーナーも回り、明るいうちに帰宅です
いやぁ、たっぷり楽しんできました
いずれの原作も欲しいですな
まずは文庫化したバチスタからかな


帰り、前の店の跡地に新しく入った店に寄ってみました
くそ、いつの間に開店してたんだ
チラシ入らなかったじゃないか
パート募集は入れたくせに
いや、店内はいろいろ改装されたところと前のままのところとあり、懐かしいやら哀しいやら
近所に似たような店が無いから、重宝されるでしょうねぇ
わしもいろいろ買って帰りました
なにしろ、ひと品100円だから  

東京散歩におつきあい

2008年01月09日 | 映画
きょうはチャリで行く
なぜか左足が痛む
歩くと何でもないのに、ペダルを踏むと強烈に痛む
おかげでスピードが出せず、ギリ到着
何なの一体

きょうも荷物は少ない
昼過ぎには出すもの無くなり、きょうこそは定時で上がる
奇跡、再び
明日からはこんなことはもう無理なんだろうなー


で、仙台フォーラムへ
『転々』を観に
ホントは9時台のレイトショーで観るつもりだったが、夕方からの上映に間に合った
フォーラムは久しぶりだなぁ
昔、『ビバップ』や『ぼのぼの』を観たものだ

で、映画はオダギリジョー演じる大学8年生の文哉が、三浦友和演じる借金取りの中年男と共に東京を散歩するってハナシ
中年男・福原愛一郎は、はずみで妻を殴り殺してしまい、警視庁に自主しに行く
それに付き合えば、100万円くれる、というのだ

いろんな場所に立ち寄りいろんな人と出会いいろんな話をしながら、ふたりは親交を深めていく
そして後半、ふたりは福原の古い知り合いでスナックのママ・麻紀子(小泉今日子)、その姪・ふふみ(吉高由里子)と擬似家族を演じることになる
両親に捨てられた文哉と、子がおらず妻も殺してしまった福原
ふたりの間に生まれる奇妙な絆
自首する前に食べたいものはカレーと言った福原、そのカレーが食卓に並んだ夜、文也は何年も流していなかった涙を手のひらでぬぐいながら、カレーを食べる
泣けた

で、ラスト
100万円を受け取った文哉、その束から1枚風に吹かれて飛んでいく
慌てて追いかけて拾い、顔を上げると福原はもういない
既にはるか向こうを歩いてる福原、向かう先は警視庁か、はたまた全く反対方向か…
すみません、ここ巻き戻して確認したかった
逃亡を勧めようとした文哉が「何だよ~」って言ってるからな、逃げたのかな?
すれ違う警官たちを全く無視してたからな、やっぱ逃げたのかな?

そこで唐突に物語は終わります
あれっ、拍子抜けだな
サクッと、カラッと終わらせる意図だったようです
でも、エンドロールの後にはちゃんとオマケが付いてましたけども
こういうオマケってよくあるように思うんだけどな、エンドロール中に席を立ってしまう人たちはこういうシーンを見逃してることになるけど、いいのかな

さて、これ、『時効警察』の三木聡が監督・脚本です
よって、細かいネタのオンパレード
いちいちウケた
いちいち挙げないけど
時計店の主人(津村鷹志)が相当な拳法の使い手なのがいちばんウケた

そして、ファンには嬉しい、交通課の三日月しずかも出演です!!
他のお客さんは反応してる様子がなかったけど、見てなかったのかなー
見てないとホントにわけのわからんシーンだけどな

福原の死んだ奥さんの同僚として、お馴染みの岩松了と ふせえりが登場
松重豊も三木作品の常連なんだー
この3人が、無断欠勤してる奥さんのもとに迫り
サスペンス的展開になるかと思えば
いちいち邪魔が入り、最後まで奥さんの部屋にたどり着きません(笑)

ふふみはちょいと変な子なんだけど、可愛かった
吉高由里子があっけらかんと演じていて、楽しかった
すき焼きにマヨネーズって…うーん、やってみたいようなみたくないような…
ギャーギャー言いながら風呂場から出てくるシーン、さすがにパンツは穿いてるし前も隠してるが、裸の背中が妙にえろかった

あとは岸辺一徳だね
街で見かけると、いいことがあるらしいですよ
よくぞこんな役でふらっと出てくれたものです
素晴らしいね

ジョーは言うことないね
クウガからこんなに出世するとは思わなかったさ

三浦友和は新境地ってカンジがしたな
飄々としたカンジはいつもどおりだが、コワモテってのは無かった気がする
好きな役者ですよ

そんなわけで、声高に何かを訴えるでもなく、ふたりの散歩に付き合いながら半分以上は笑い、たまにホロリとさせられ、さいごはポーンと放り出される
まぁリラックスして観られる気分のいい映画でした
あぁ、止まってる『時効警察』、観たいなぁ


で、夜飯はラーメン
さっぽろ純連でみそラーメンを食ってくる
油が濃厚で旨いですな
刻んだチャーシューもひとつひとつ食べるのがなんか楽しみ
さいごにご飯を突っ込んでスープをすする
この濃さは、ご飯入れるのに丁度良い
旨かったな~


荷物を取りに店に寄ったら、草思社が危険との報せを聞く
うわぁ、『声に出して読みたい日本語』やら『間違いだらけのクルマ選び』やら、『なぞぺ~』やら『あれもうふふ これもうふふ』やら、地味ながら重要な本を出してたのに…
なんてこったい
あ、さいごのは伊奈かっぺいの著作ね
東北人としては重要でしょ


さらに、ブックオフを覗いてみる
収穫は無し
ただ、『転々』原作を発見
ウチでは売り切れたままなのよね
帯に10月公開って書いてたからさぁ、年末にゴッソリ返したら、こっちではいまごろ掛かってるんだもんね
参るね
原作は藤田宜永(新潮文庫)
こっちはもっとミステリ仕立てで、さいごに登場人物の意外な関係が明らかになったりするらしい
映画は、文哉と福原の東京散歩って部分だけを抜き出したカンジみたいだな
買うつもりだったけど、状態が悪すぎてパス
畜生めー  

はこ、箱、筥、匣、ハコ

2008年01月07日 | 映画
新風舎が倒産らしい
店内からかき集めて、みんな返品
間もなく映画公開の『ちーちゃん~』とか、霧村悠康の医療ミステリとか、『うしろにいるのだあれ』とか、みんな返品
再建する方向で動いてるみたいだが、どうなるやら


しごと後、思い立って映画を観に行く
レイトショーで『魍魎の匣』を

チケ買って、まずはごはん
お馴染みの黒船で寿司
鴨トロが旨い
さよりをポン酢で食うのも旨い
あまり時間も無く、ゆっくり楽しめなかったのは残念

で、パンフを買ってごーごー
…って、売り切れだって
何でよ!
何で売り切れにすんの!
上演前から、かなりガッカリです

全体の印象
うーん、テンポが速すぎなカンジ
理解する前に先に進んでいっちゃうというか
おおまかにはわかったけど、細かいとこがよくわかんなかった

まぁ、そういう説明も省いたな、という気がするんだよね
原作読んでる人はすぐにわかるような部分を、絵だけで示したと思われるんだよね
早く原作読まなきゃ

楽しかったのは、京極堂・関口・榎木津の3人がやたらとつるんで行動するところ
このへんの掛け合いがイイ
前作よりも、ところどころのコミカルな味付けが増えた印象もアリ

あ、必殺ファンにはお馴染みの“骨休め”だ!
こんなところで出てくるんだっけ?

榎木津が大活躍でうれしいですね
せっかく阿部ちゃんを担ぎ出してきたのに、前作ではほとんど出番なかったからね
今回は、久保に刺されたり久保を壊したり、見せ場諸々
今回はちゃんとヒゲも剃ってました

堤真一の京極堂って、原作ファンにはどう受け止められてんだろうね
わしゃどうもね、このひとは三の線のイメージがあって
このひとを初めて認識したのが大河『武蔵』ってせいもあるが、何よりもね、その透きっ歯気味の前歯なんだよね
今回はきっちり髪を撫で付けてたから幾分整った印象は受けたが、前作はなんかボサボサだったからねぇ

シリーズ化は前提としてなかったハズのこの作品で、これだけの役者を揃えたレギュラー陣がほぼ変わらないんだよね
唯一変わったのが関口役の椎名桔平
こなたも三の線なカンジで、狂言回しとして似合ってた気がするなぁ

鳥口役のマギー、前作も出てたのね
ぜんぜん覚えてないな

田中麗奈の鬼気迫る演技が凄かった
いや、御筥様の本拠地に乗り込むときの憑かれた演技がね
なんだか、年取ったように感じさせないいい意味での少女っぽさが、魅力的ですな

で、メインのヒロインたる黒木瞳に、申し訳ないけどもわしゃあ魅力を感じないのですよね
まぁ、顔が好みでないってだけですけど
すみません
女剣士のシーンが、なんだか陳腐に見えた
なんでだかわからんが

クドカンはこういう役が似合う気がする
こういう役は初めてらしいんだけども
関口に嫌味を言うシーンがなんかウケた

京極堂と関口の奥さんたちは、ラストにちょっと出ただけ
これも前作と変わらず、清水美砂と篠原涼子

箱館内部の巨大な柱だらけのところは、ファイズのラストバトルや響鬼さんのナマズの回などで特撮ファンにはお馴染みの場所ですな
ここ、どこなの?

ええと、ひとつ白状しますと、しごと後にちゃり飛ばして行ったせいもあり、多少うとうととした時間がありました
全体の理解を妨げたのは、その影響も大きいんです、ホントは
早く原作読まなきゃ


さーて、パンフはどうやって手に入れたものか…
ホントに困ったなぁ  

人生には、明らかに意味がある

2007年11月26日 | 映画
きょうも休み~
きょうは映画を観に行くぞ
お馴染みのコロナで、『自虐の詩』を
先日T書房さんから頂いたモノを利用するのです
ぐふふ

爽やかな秋晴れ、チャリンコも快調です
そんな青空をバシャリ
いやぁ、カメラは楽しいなぁ
新しいおもちゃを与えられた子どもみたいな心持ち


昼ごろに現地に到着、まずは腹ごしらえと回転寿司・黒船に突入
あん肝軍艦や馬刺しも食べました
馬刺し、旨めぇなぁ


そして、1時半より上映開始
いやぁ…泣けました
満足のいく出来でした
4コマ原作を2時間のドラマにするのは、なかなか難しかったと思うんですよ
いちおう原作にも流れはありますけどね
なので、子が出来たことにとまどい、イサオが出て行ってしまう、とか身重の幸枝が出前中に歩道橋から落ちて重体、とか原作にはない展開も取り入れました
これが…当たったと思う
回想シーンを、意識不明の幸枝が見る夢とし、うまくストーリーに組み込んだんですね
見事だわ
あ、原作の詳しい流れは6月6日の記事に書いてますんで御参照ください

その他、幸枝が気仙沼出身とか、ふたりの住まいが大阪とか、隣のおばちゃんが派手とか、ヤクザ時代のイサオがマトリクスとか、いろいろオリジナルな部分はあったけど
どれも特に気にならなかったし、うまいこと機能したんじゃないかねぇ
方言は誇張しすぎな気はしたが…どうなんだろ、気仙沼に住んでないからわからんけど
さすがに西田敏行は東北訛りが上手い

原作で泣いた身として嬉しいことに、主要なエピソードをほぼ削ることなく詰め込んでくれました
回想シーンで、幸枝の万引きとか熊本さんの備品盗み暴露とか幸枝の初恋とかはオミットされたけど
それでも、幸枝の不幸な境遇と熊本さんとの友情は描けていたと思う
藤沢さんグループに誘われるとこだけは唐突だったけどな

何よりも良かったのはラストシーンだ
原作では熊本さんとの再会で終わる
不幸だと思われた幸枝が、幸不幸を乗り越え、人生に意味を見出すのだ
映画ではその後、スタッフロールに続いて、浜辺に座る幸枝とイサオの後姿が映し出される
そこに、ひょいと幸枝が抱き上げるのだよ
ふたりの、赤ちゃんを
鼻の横にホクロのあるその赤ちゃんをイサオに渡し、原作どおりの幸枝のモノローグで、この感動作は幕を閉じる
そう、「人生には明らかに意味がある」

正直、原作は“幸枝とイサオの物語”が幸枝ひとりの物語として完結してしまった感はあったのだよ
しかし、この映画は、きちんとふたりの物語として終わらせてくれた
そこをわしゃ高く評価します

あとはキャスティングですな
中谷美紀と阿部寛、主役ふたりは文句ナシです
美人過ぎ、かっこよすぎとの声もありますが、ハマリ役だと思います

あさひ屋のマスターは遠藤憲一
これもハマってるわ
情けないカンジがとてもいい

隣のおばちゃんはカルーセル麻紀
割烹着の似合う原作のおばちゃんとは全く違うキャラだが、大阪のおばちゃみたいなイメージがぴったり
キツそうな外見だが、人情家なところは原作どおり
部屋に若い頃のポスターとか貼ってあって、ウケた

幸枝の父・家康は西田敏行
これは原作とは違うビジュアルだが、ロクデナシな父親がこれまたぴったり
東北訛りもバッチリだしな
幸枝に謝罪しながら、マスターの煙草をくすねるシーン、アドリブなの!?
めちゃめちゃウケた

そして、最もハマってたのは子役ふたり
幸枝役の岡珠希と、熊本さん役の丸岡知恵だ
幸薄き幸枝と、強く生きる熊本さんを好演
熊本さん、そっくりで参った
すげぇ、奇跡的なキャスティングだ
成長した熊本さんは、あれアジャ・コングだったのか
久しぶりに見たなぁ

幸枝の子ども時代は、ちゃんと気仙沼でロケしてんのよねぇ
県内でそのへんがアッピールされた様子は無かったけど
もったいないなぁ

そんなわけで、笑わされたり、泣かされたり、楽しい映画でした
わしゃ、人目もはばからずに泣いたさ
まぁ、はばかるほどの人目も無かったけどさ
月曜の真っ昼間ですからな、わし含めて三人でした
淋しい…


次は来月の『魍魎の函』ですな
なんかチラシが何種類もあったんで、いっぱいもらってきちゃった
原作本に挟もうっと


ココア飲みながらまた『空飛ぶ馬』読んで、4時半くらいに帰路につく
うわぁ、もう暗くなってるんだよね
冬だね

次↓

友よ、答えは風に舞っている

2007年05月24日 | 映画
きょうも休みです
ようやく観に行きました、『アヒルと鴨のコインロッカー』

モーニングショーで安く観に行くつもりだったんだが、昨夜も遅かったんで案の定寝坊
延期しようかとも思ったが、コロナがレイトショーで安くしてたんでそっちへ

チャリで30分ほどだが、出掛けに空気入れてたりしたら、思ったより時間食った
そんなわけで猛スピードで向かう
まぁ、暗いし悪路だし、で空気入れてなかったらパンク確実だったなー

で、ちゃんと10分前に着く
メロンソーダを買って席へ
スカスカだなぁ、わしの他には女性ふたり組1のカップル3しかいない
まぁ、夜だし街中から離れてるし、こんなもんなんかな

で、上映開始
実は昨夜のうちに予習のために原作の出だしをちょろっと読んでた
プロローグと 現在編・2年前編の各々1章目ずつ、だからホントに出だしも出だしである
ストーリーは、大学進学で引っ越してきた椎名が、アパートの隣人河崎に本屋襲撃を持ちかけられる
同じアパートに住むブータン人・ドルジのために、広辞苑を奪うためだ
と同時に、2年前のドルジと河崎、ドルジの恋人で河崎の元カノ・琴美の物語が平行して語られる
ドルジと琴美は、そのころ頻発していたペット殺しの犯人を目撃、彼らに狙われていたのだ
2年前、ドルジと琴美に何があったのか、そして、本屋襲撃の真相とは

浜田岳演ずる椎名の気弱なカンジ、瑛太の河崎の得体のしれないカンジ、よく出ている
まぁ、河崎はそんなに悪魔っぽくもなく、割ととっつき易そうだが
あり、黒猫のシッポサキマルマリが出てこなかった
そんなに重要なキャラじゃなかったのかな
あとは、ステレオがが最後まで出てこない
たぶんこれは大きな変更であろう
河崎の部屋でふたりが呑む酒は、赤ワインでなくって一の蔵かなんかの日本酒になってるみたい
一の蔵が協力してたから、そのように類推

…ってまぁ、映像作品って原作と寸分違わず作るものじゃないからな、こんなことやっててもあんまり意味ないよな

とっとと結論を言っちゃいましょう
面白かった
泣けた
以下、結末部分に触れます
我々が河崎だと思ってた男こそ、実はドルジだったんですな
なるへそ、ペットショップの店長・麗子を「信じるな」、と言ったのも、彼の正体を知ってるからなんだな
まぁ、麗子は麗子で椎名とコンタクトをとっても「河崎くんを信じるな」としか言ってくれませんが
で、ここで松田龍平がやっと登場
真の河崎が彼でした
“ガイジン”に微妙な拒否反応を示す日本人と特性を知っているドルジは、椎名を本屋襲撃の相棒にするため、河崎の名を騙ったんですな

2年前、ペット殺し3人組を追い詰めたドルジと琴美だったが、裏口から逃げられ、彼らの車の前に立ちはだかった琴美は轢き殺される
直後、車道に出たその車にトレーラーが激突、主犯格の江尻(都市伝説でお馴染み、ハローバイバイの関暁夫)以外は絶命
後に、河崎とドルジは生き残った江尻が書店員であることを知り、彼に復讐するため、その書店に向かう
しかし、HIVに感染していた河崎はそこで容態が急変、帰りの車中で息を引き取る

そして2年の月日が流れ、ドルジの前に現れたのが椎名、琴美が“神様”と言ったディランを唄う男だった
冒頭のふたりの出会いのシーンがここでもう一度繰り返される
すべての真相を知った上で、ドルジである河崎の「ディラン?」というセリフをもう一度聴く

パンフの伊坂と監督の中村義洋の対談で、原作者たる伊坂自身がこのシーンに感じ入っている
いいシーンである

で、ドルジと椎名は本屋を襲撃
椎名は裏口の警備を担当
「裏口から悲劇は起きるんだ」
冒頭に示された謎のセリフや行動にひとつひとつ意味が与えられていくこの心地よさったらないぜ
で、ドルジは江尻を拉致、椎名が戻ってくるまでに江尻をトランクに詰め込んでおく
広辞苑でなくって広辞林を獲ってきたのは、日本語が読めないから
耳で日本語を覚えた彼は、未だに読みは苦手なのだ
あぁ、椎名が河崎の“河”の字を訊くエピソード
川か河か訊かれて、「じゃあそっちだ」っちゅうのは、ホントはどっちだかわかんなかったからなんだね
あぁ、椎名が教科書を買うときのエピソード
何を買ったかわかんなくなって彼は、河崎(ドルジ)に電話して部屋に入ってもらい、右から順にタイトルを読んで、と頼む
しかし、河崎(ドルジ)は本が無い、という
そうか、読めなかったんだ、ドルジは
だから本を自室に隠し、無くなったと嘘をついたんだ

そして、拉致された江尻は、どこぞの海岸の茂みで生きたまま鳥葬の刑に遭う
夜中何度も出かける河崎(ドルジ)は、彼を簡単に死なせないため、食料を与えに行ってたのだ
あぁ、弁当屋のエピソード
ろくに選ばずにおにぎりをつかむ河崎、「何でもいいんだ」ってのはこういうことか

すべてが明らかになったその朝、椎名は父親の急病で帰郷することに
見送るドルジ
麗子は彼に自主を勧めたが、椎名はわざわざラジカセを駅まで持ってきて、ディランの『風に吹かれて』をリピートで流したままコインロッカーに入れる
“神様”を閉じこめたのだ
ドルジの“悪事”に見て見ぬふりをしてもらうために
それは、かつてドルジが暴力でペット殺しを撃退したときに、琴美がとった行動のエスカレート版だった

帰り道、車道に出てきた仔犬を救うため、飛び出すドルジ
ようやくありつけた“牛タン”を半ばまでしか食わず、眠ってしまう椎名
ふたりがその後どうなったかは語られないまま、ディランの名曲『風に吹かれて』が終わる
そして曲はリピートしてふたたび頭から、コインロッカーの中に置かれたラジカセと、ドルジ・琴美・河崎が動物園で撮った写真をバックに、エンドロール
“神様の歌声”に、また涙である

“映像化は難しい”と言われてたのは、河崎=ドルジという“トリック”のことを指してたんだね
本作では、2年前のシーンを完全に“椎名が他の誰かから聞かされる回想”という描き方をし、このハードルをクリア
河崎(ドルジ)が椎名に、自分が河崎であり、写真の美人が琴美であり、椎名の隣人がドルジである、と説明してるんだから、そういうキャスティングで映像が出てくることに不自然な点は無い
麗子が椎名に語る回想、の部分もあるが、河崎(ドルジ)のハナシを基準としてキャスティングしてしまった椎名に、正しい配役が浮かぶはずも無い
まぁ、ここで麗子が河崎=ドルジと教えてやらない理由がちょっとわからないが

疑問点が出たところで、もう何点か
HIV患者たる真の河崎の死に様
あんなに急に死んでしまうもんなんかな?
HIVとエイズの違いもよくわからんので、結局よくわからんが
あ、死んだ河崎を助手席に乗せたまま慟哭するドルジのシーンも泣けたなぁ

あとは、ペット殺しの犯人で、人も轢き殺した江尻が、のうのうと本屋で働いてるとこ
あれはどういうことなんかな?
未成年で、とっとと出てきちゃったのか?
だとすると、真の河崎が死んだ、ってのは案外に最近だったのか?
警官を目の前にしたあの状況で、証拠不十分で釈放、とかは考えられないしなぁ
“連れ去られたペット”も、ちゃんと車の中から出てきてるわけだし
このへんは、原作で細かく書かれていることを期待

そんなわけで、感動のうちに観終わりました、『アヒルと鴨のコインロッカー』
で、“アヒルと鴨”は何だったのかって?
琴美の説明によれば、アヒルは外国から来た鳥、鴨は元から日本にいた鳥
それに、登場人物の関係を象徴させたんかな
アヒルたるドルジと、鴨たる椎名が、コインロッカーに神様を閉じ込める、ってハナシだったんだよ

持ってきた原作本を、回転寿司『黒船』で寿司つまみながら読む
あぁ、けっこう端折ったり改変したシーンも多いんだな
椎名が初めて麗子を目撃するのが、バスで痴漢されてる女子を救うシーンだったり
映画ではバスに乗れないでいる留学生のために運転手に文句を言うシーンになってる
“ガイジンに弱い日本人”を演出する狙いがあったんだろうね
ドルジが石だけでなく傘も使ってペット殺しを攻撃したり
何章か読んで、帰路に着く

あ、キャストについて特撮者的な視点から
偽ドルジ(ホントは山形人)田村圭生は、555に出てたらしいんだが、何だろと思って調べたところ
ワームオルフェノク人間体
…うーむ、覚えてないなぁ
それより、江尻の本屋(ブックスなにわ塩釜店。ドカーンと看板出てやがる)で昼間バイトしてる訛りの強い子、ぜったい特撮で見た顔だ、と思ったら
マジレンジャーで魁ちんの彼女・山崎さん役だった平田薫
可愛いよね、この娘

いや、期待通り面白かったです
とりあえず、とっとと原作も読破したい
本とは『ラッシュライフ』、『陽気なギャング』と、発表順に読んでいきたかったんだけどな