天然ビタミン・サプリメントについてのお話の続きです
アメリカにおける「natural vitamin」という表示をそのまま日本に持ち込んできた誤訳の話は前回しました
今回は原料もすべて天然と称している商品について
毒全開でお送りいたします
まず製造する側からの本音の話
ネットで検索すると天然ビタミンはいっぱい引っかかりますよね
すべて天然原料でできてますとか有りますがまともなビタミン・ミネラルサプリメントを形成しうるものはあるのかという話から
まずは代表的なビタミンであるビタミンCについて
ビタミンCを多く含む原料は柑橘類などの果物が多いです
レモン、ライム、アセロラ、ローズヒップ、最近ではカムカムなんて果実も出てきています
まずはレモンから
五訂増補日本食品標準成分表(文部科学省 科学技術・学術審議会・資源調査分科会 報告書)から栄養成分を見てみます
これによると
レモン全果生(100gあたり) 水分85.3% ビタミンC100mg となっています
サプリメントの原料とするために単純に乾燥した場合、乾燥レモン100gあたり約680mgのビタミンCを含むこととなります
アセロラ生(100gあたり) 水分89.9% ビタミンC1700mg となっています
これも同じように単純に乾燥すると、乾燥アセロラ100gあたり約16800mgのビタミンCを含む計算です
ロースヒップやカムカムについては五訂増補日本食品標準成分表に記載がありません
ネットの販売会社等の情報ではローズヒップがアセロラの60%~70%でカムカムは130%~150%程度の含量と記載しているケースが見られます
ローズヒップはお茶向けに乾燥タイプの販売が盛んです
こういった商品を販売している業者さんの中には栄養成分表を掲載しているケースも見受けられます
中には結構正直な記載も見られます
その記載から見ると
アセロラ粉末で100gあたり 約22000mgのビタミンCを含有となっています
乾燥ローズヒップでは100gあたり約800mgとなっています
少しローズヒップは少ないように思えます
でも乾燥果実ですので乾燥工程で失われたとも考えられます
さて、サプリメントの設計をしてみましょう
ビタミンCのサプリメントで多いのが一日あたりの目安量を飲むと1000mgのビタミンCが摂取できる商品です
ものすごく乱暴ですがこれを満たすサプリメントをこれまで上げてきた数字から考えると
上記の乾燥レモンでは約147gの原料が必要で
乾燥アセロラでは約5.9gの原料が必要です
ちなみにネットのアセロラパウダーでは約4.5g
このアセロラパウダーには粉末化のために50%のデキストリンを使用しています
これを無いものとして計算しても約2.25gの原料が必要です
ではネット上で販売されている天然ビタミンCサプリメントの重量を見ると1300mgから1800mg
恐ろしく高濃縮な原料を使用していなければサプリメントを製造できません
はたしてそのような原料を使っているのでしょうか?
超臨界抽出やクロマトを利用すれば高濃縮は可能ですが非常に高価です
またビタミンCは壊れやすく濃縮の過程が長くなればなるほど、その間に肝心のビタミンC自体が壊れていきます
製造を知る側からこういったもろもろを考えると答えは自然に出てきます
どっかにウソが潜んでいる可能性が高い
どこなのかという話は次回以降に
アメリカにおける「natural vitamin」という表示をそのまま日本に持ち込んできた誤訳の話は前回しました
今回は原料もすべて天然と称している商品について
毒全開でお送りいたします
まず製造する側からの本音の話
ネットで検索すると天然ビタミンはいっぱい引っかかりますよね
すべて天然原料でできてますとか有りますがまともなビタミン・ミネラルサプリメントを形成しうるものはあるのかという話から
まずは代表的なビタミンであるビタミンCについて
ビタミンCを多く含む原料は柑橘類などの果物が多いです
レモン、ライム、アセロラ、ローズヒップ、最近ではカムカムなんて果実も出てきています
まずはレモンから
五訂増補日本食品標準成分表(文部科学省 科学技術・学術審議会・資源調査分科会 報告書)から栄養成分を見てみます
これによると
レモン全果生(100gあたり) 水分85.3% ビタミンC100mg となっています
サプリメントの原料とするために単純に乾燥した場合、乾燥レモン100gあたり約680mgのビタミンCを含むこととなります
アセロラ生(100gあたり) 水分89.9% ビタミンC1700mg となっています
これも同じように単純に乾燥すると、乾燥アセロラ100gあたり約16800mgのビタミンCを含む計算です
ロースヒップやカムカムについては五訂増補日本食品標準成分表に記載がありません
ネットの販売会社等の情報ではローズヒップがアセロラの60%~70%でカムカムは130%~150%程度の含量と記載しているケースが見られます
ローズヒップはお茶向けに乾燥タイプの販売が盛んです
こういった商品を販売している業者さんの中には栄養成分表を掲載しているケースも見受けられます
中には結構正直な記載も見られます
その記載から見ると
アセロラ粉末で100gあたり 約22000mgのビタミンCを含有となっています
乾燥ローズヒップでは100gあたり約800mgとなっています
少しローズヒップは少ないように思えます
でも乾燥果実ですので乾燥工程で失われたとも考えられます
さて、サプリメントの設計をしてみましょう
ビタミンCのサプリメントで多いのが一日あたりの目安量を飲むと1000mgのビタミンCが摂取できる商品です
ものすごく乱暴ですがこれを満たすサプリメントをこれまで上げてきた数字から考えると
上記の乾燥レモンでは約147gの原料が必要で
乾燥アセロラでは約5.9gの原料が必要です
ちなみにネットのアセロラパウダーでは約4.5g
このアセロラパウダーには粉末化のために50%のデキストリンを使用しています
これを無いものとして計算しても約2.25gの原料が必要です
ではネット上で販売されている天然ビタミンCサプリメントの重量を見ると1300mgから1800mg
恐ろしく高濃縮な原料を使用していなければサプリメントを製造できません
はたしてそのような原料を使っているのでしょうか?
超臨界抽出やクロマトを利用すれば高濃縮は可能ですが非常に高価です
またビタミンCは壊れやすく濃縮の過程が長くなればなるほど、その間に肝心のビタミンC自体が壊れていきます
製造を知る側からこういったもろもろを考えると答えは自然に出てきます
どっかにウソが潜んでいる可能性が高い
どこなのかという話は次回以降に
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます