黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

灸頭鍼 お灸と鍼の合体技

2010-08-05 12:37:45 | 施術の説明 はり・鍼
さて表題のとおり灸頭鍼のご紹介

文字通り鍼の頭(鍼頭=鍼柄)の部分にもぐさを乗っけたものです

鍼で経穴を刺激しながらさらにお灸もという贅沢な併せ技の治療
腰部や足等に多く用いる手法で特に生理痛や不妊治療、腰痛などなど幅広い疾患や症状に用います



ちょっと自分に刺しながらの撮影は難しかったので先日の鍼枕を台として活用

お灸の輻射熱に鍼の刺激が心地よく自分で受けるのも大好きな治療です
ただ自分で自分を治療するときは腰とか肩はできないのが非常に残念

手順としましては



患部に鍼を刺し丸めたもぐさをのせていきます
もぐさをのせる為鍼はやや太めのものを使うことが多いかな
鍼が細いともぐさが動いて落ちやすいんです



刺した鍼の尻尾の部分(竜頭とか鍼柄、鍼頭といいます)に丸めたもぐさを差し込むように乗せています
もぐさの載せ方には大まかに2種類あります
  もぐさに穴を半分程度開けて鍼柄を差し込む
  丸めたもぐさを2つに割り、鍼柄を挟みこんでもぐさを固定する
それぞれに利点も欠点もありますが自分は上段の方法で行います



点火時の安全性を確保するため厚紙で作った保護板を使用
火をつけた後、ある程度火が回るまでの間が落ちやすいので自分お場合必ず使用します



必ず図のようにもぐさの下部から点火
燃え始めた部分は収縮します
このため下部が収縮すると鍼を締め付ける力になるので落下の心配が少なくなり
上から火をつけると上が締り、一方下部が緩んで落下の可能性が増します



ちなみにここまで燃焼が進めば鍼を揺らしても落ちることはありません
大体お灸の下半分ぐらいが燃焼で黒くなったら保護板をはずして患部を温めます
あとあまりに熱いと患者さんが感じるような場合もこの保護板を遮熱板として使います



疾患や部位に加えて、使用するお灸のサイズやもぐさのグレードでも変わってきますが5分程度熱が持続するように行うことが多いですね
ともかく気持ちが良いので自分で足等に行うときは寝落ちに注意が必要です

婦人科疾患に非常に相性が良く、積極的に使用している治療です
難点は煙の問題
下手すれば塩灸以上の煙が出ます
もぐさ自体は塩灸のものに比べ良い物なので煙は少ないのです
でも煙が最も出る点火後を専用の換気扇の下で燃焼させるの塩灸と異なり灸頭鍼では最初から患者さんの側で火をつけるのでトータルの煙は多いような
でも煙の問題以上によい治療なので積極的に使用していきたいですね
ぜひ一度お試していただきたい

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