黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

消毒と殺菌と滅菌 施術時の衛生管理

2010-08-10 11:28:14 | 治療院のご案内
治療院では鍼施術、灸施術の際に施術部を消毒します
その際に用いるのが以下の器具



向かって右側のテトラポットのような物が 「ハンドラップ」 で左のステンレスの筒にはカット綿花が入っています
綿花を取り出しハンドラップの上部の金属部分に2,3度叩くように押し付けると内部のアルコールが染み出しアルコール綿花になるわけです
器具というほど大げさなものではないんですが大事な相棒です

病院等ではアルコール綿花を事前に作っておくケースが多いようです
でも自分の治療では一枚一枚のアルコールの量の調整が出来るこの方法が良いことも

お灸をする際に灸点ペンというペンで施灸点をマーキングすることがあるのですがこのペンの痕を消すのには少しアルコールの多い綿花のほうが良かったりします



診察や治療前に手を消毒するのはこの機械で行います
手を薬用の石鹸で洗った後にこの機械で消毒液を手指に噴霧します
自動で触れずに使用でき、さらに電池式なのでおき場所を選ばず便利です

こちらの消毒液はアルコールよりやや手に優しいものを使用しています
患者さんも使える場所に設置していますのでご自由にお使いください

滅菌が必要となる器具については使い捨てのものを使用してます
鍼の道具などが該当しますが、すべて治療毎に新品を患者さんの前で開けるようにしています


ほかにも殺菌という言葉もあり、消毒と滅菌をあわせると3種類の衛生状態に関する用語が出てきます
続きでこれらのものすごく大雑把な説明を

消毒と殺菌と滅菌

しかも厄介なことに結構混在して使われる言葉でもあります(殺菌消毒薬等)
なかなかに説明が難しいところもありますが頑張ってみます
治療に対するものを中心に話を進めていきます


○消毒とは
病原性微生物の能力を減退させて病原性をなくすこと
大雑把にいうと
「菌の生死を問わず悪さを出来なくすること」
死んでてもいいので殺菌の部分も含んでいるわけです


○殺菌とは
文字通り菌を殺した状態にするということ
「菌を殺すことによって病原性をなくすこと」
菌が死ぬことで脅威とならないようにした状態で消毒よりちょっと狭義になるような・・・


この二つは使用する薬剤もかぶります
消毒の手段として殺菌を行うなども入り組んでいてわかりにくい元凶

○滅菌とは
実はこの言葉は人体や動物には使いません
すべての生物(菌・ウイルスも)が死に絶えた状態を示すので
こういった状態を作るには結構過激な環境や薬剤が必要です
人体や患部にやろうものなら死に至ります
このため手術器具や鍼など道具類の衛生用語と考えるのが簡単です
つまり「滅菌済み」と書いてあれば
「きちんと菌のいない状態になった器具である」


ちょっと大雑把過ぎる気もしますがほんとに消毒と殺菌が入り組んでてわかりにくいです

もっと大雑把に衛生状態の指標として考えてみると
 
  滅菌>殺菌≧消毒

と考えるとわかりやすいかな?




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