KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

笹子川・滝子沢左俣

2010年09月19日 | 沢登り

天候:一時
同行:山P、コバヤシくん(わが社)
行程:権現橋9:10-50mナメ滝10:10-一条クラック11:00-滝子山頂上12:40~13:00-檜平13:30-林道・駐車スペース14:50(←かなりのんびりペースです)
参考:「東京周辺の沢」白山書房

 この三連休は家の都合で泊まりの山へ行けず。
 しかたなく日帰りで沢登り。子育て中で遠出のできない「イク(育)メン」二人が付き合ってくれた。

 今回選んだのは大菩薩連嶺の南端、滝子山の南面にある滝子沢。
 古いガイドブック「東京付近の沢」にはお薦めの「扇子」マークが付いている。最新の「岳人」にも紹介記事が載っていたので、少しは期待したのだが・・・。

 で横浜を朝5時出発。
 三連休の真ん中だというのに、中央高速下りがなぜか渋滞で、いきなりハマる。
 大月ICで降り、R20号を甲府方面へ。初狩駅を過ぎ、上空にJRの線路を潜った後に最初に出てくる右への道が滝子沢への林道入口だ。
 チェーンで進入禁止のようになっているが簡単にはずすことができる。入口には滝子山への案内図もあり、進入はOK。
 多少悪い道だが愛車FREEDでも何とか上がっていき、駐車場とは言えないほどの林道路肩スペースに車を停める。
 ここまでの道もイマイチわかりにくく、身支度を整え出発したのは9時過ぎだった。

  

 林道をちょこっと歩いて権現橋。ここから入渓となる。
 まずは堰堤を二つ、適当に右から越える。
 権現橋より下流は堰堤だらけらしいので、やはり橋からの遡行がオススメ。

  まずは堰堤を二つ

  しばらくゴーロ帯が続く。

 少し行くと最初の4m滝。
 山P、コバちゃん、私の順で取り付く。
 少し岩が脆いが、山Pと私は水流右を、コバちゃんは水流直登でクリア。

  
 最初の4m滝

 その後しばらくゴーロが続く。
 水は完全に伏流となり、ちょっと単調。

 次の4m滝。
 まぁ問題なし。

  
 二つ目の4m滝

 再び水流が現れ、二俣となる。
 本流は右で、ここにケルン有り。

  二俣を右へ
 
 で、すぐに30mとも50mとも言われる階段状ナメ滝が現れる。
 奥秩父のヌク沢大滝・中段の傾斜をもっと寝かしたような感じ。
 ここでのんびり大休止。

 

 見た感じ、特にロープは不要でしょうと、順番に繋がって取り付く。
 あまりに簡単過ぎて面白半分にルーファイをおろそかにするとちょいと手強かったりするが、まぁ瞬間的にⅢ+ぐらい。

 

 ちょっとした段差のようなナメ滝を過ぎると、先ほどよりやや小粒の30mスラブ滝。
 登っている時はさほど感じないが、落口から振り返るとここも意外と高さはある。
 技術的にはここも問題なし。

 

 

 すっきりしたコンクリ打ちっぱなしのようなスラブ滝を右寄りランペ沿いに越えると、また小さな二俣となり、左手にこの沢の核心(?)と言われる「一条クラック」が現れる。
 思ったより小粒な沢なのでガツガツ急いでしまうとアッという間に終わってしまいそうなため、ここでも大休止。

  一条クラック

 「一条クラック」はガイドブックにはロープ必要とあるが、ここも見た感じ随分寝ている。
 まず山Pが取り付いてみて、大丈夫そうだったら、ここもロープいらないでしょうということで合意。
 二か所ほど瞬間的にスメアに集中するところがあるが(Ⅲ+ぐらい?)、特に問題なくここもロープ出さずに全員クリア。

  
 悪いのは瞬間的にほんの二か所。大したことはない。

 続いて8m滝。
 そこそこ立っていて、ようやくちょっと骨のあるヤツが出てきた感じ。
 で、古いトポを見ると「8mのハング滝は直登不能。右岸から高巻く。」となっている。 書いているのは、あの岩崎元郎氏。
 ・・・直登不能?ちょっと待ってよ、岩崎センセ!

 確かにちょっと立ってはいるが、ハングって感じじゃないし、岩も随分しっかりしていそう。
 ここはとりあえず山Pにリードしてもらって・・と思っていたら、なぜか「お願いします。」とお鉢が回ってきた。
 明日は「敬老の日」なのに、長老の私に石橋を叩いて渡れと言うのか。
 ま、いいけどね・・と、ここで初めてロープを出し、私がリード。

 ガバを探ってまずは下段をヒョイと上がると、ちょうどいい位置にしっかり効いた残置ハーケン。これにランナーを取り、一安心。
 そこから上は確かにちょっと薄被りだが、手頃で大きなホールドは随所にあり、何とか行けそう。

 1ムーブ、水流側の大きなスタンスに左足で乗り込む所がほんの少しボルダーちっくで面白い。
 シャワーもろ被りとなるので、躊躇せず思い切って行く。
 後は慎重に足場を選んで落口へ。
 滝上に転がっている大きな岩と倒木でセルフビレーを取り、コバちゃん、山Pを迎える。

  8mハング(?)滝

 二人ともまったく問題なしでサッサと登ってくる。グレードとしてはⅢ+~Ⅳ-といったところか。

 

 さらに4mほどの小滝を越えると三俣。
 ここは真ん中を選ぶ。

 さらに小さな二俣となり左を選ぶ。

  

 細いルンゼ状となり、適当な所から右手の尾根っぽい林の中を伝っていくと、近くから登山者の声が聞こえてきて、頂上直下の登山道に出る。

 滝子山、1,620m。
 あいにく雲に隠れて富士山は見えず。大菩薩方面や三ツ峠周辺の名も知らぬ山々を見ながら昼飯タイム。

  

 ハイキングの人たちが続々と上がってきたので、いいかげん休んだところで下山を開始する。
 コースは檜平経由で車を停めた林道へ直接降りるルート。
 まだ道がそれほど多くの人に歩かれていないようで、ところどころ踏跡程度の所があった。
 暗いとちょっと迷いやすいし、滑りやすい道なので要注意。

 結局、随分と明るいうちに終わってしまった。気持ちとしてはやや物足りない。
 山P曰く「西丹沢のマスキ嵐沢の「お兄さん」といった感じでしたね。」・・・うーん、確かに。

 帰りはR16号のいつものラーメン屋「夜泣き軒」で〆。
 沢よりも行き帰りの交通渋滞、お疲れさまでした。

 

p.s.車が無いとJR初狩駅からアプローチだけで1時間以上かかってしまい、そのくせ沢の核心部分は短いので、古くから紹介されている割には何だかなぁという感じだった。
 8m滝をシャワー浴びて直登して、どうにか満足といった感じです。で、登るならこの部分だけはロープ使った方が良いでしょう。



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