KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

冬の伊豆大島ぶらり旅 #1

2012年12月23日 | 旅行

 この連休は高校の腐れ縁仲間と伊豆七島の利島で「釣りバトル&忘年会」の予定だったが、直前の天候悪化など紆余曲折あり、延期。
 せっかくの休みがもったいないので、日をずらして自分だけ大島へ転進することにした。
 
 前夜、東京竹芝発の大型船に途中の横浜港から乗り、一路南へ。
 
  ブルーライト・ヨコハマ(古い!)
 
  アンダー・ザ・ベイブリッジ

 大島へ行くのはこれで四回目だが、いつも一泊か日帰りなので、エリアもピンポイントでしか見ていない。
 今回は一泊ながら単独で自由が利くので、とりあえずレンタサイクルで島を一周、さらに三原山に登って、釣りもする「てんこ盛り」プランで臨む。
 
 で、最初の難関は船。乗物酔いには弱くない方だが、乗るのは久しぶり。
 以前、八丈島まで二等船室で往復したことがあるのだが、行きは何とかしのげたものの帰りは黒潮のうねりに翻弄され地獄の苦しみを味わい、それが若干のトラウマになっているのが少々不安。
 ところが案ずることなかれ。しばらくぶりに乗ってみると、船独特のあのイヤな匂いがまるでしない。以前は要所要所に配置されていたあの妙に吐き気を誘う緊急ゲロ用洗面器もまったく見当たらない。
 ハイシーズンの時は「蟹工船」ともなる二等和室も現在は一人ずつ一畳分の区画がきちんとマーキングで確保されており、なかなか快適であった。

 で、年末の疲れもあって爆睡し、朝のアナウンスに起こされ、未明の伊豆大島に到着。
 いや、島なので「到着」ではなく、あえて「上陸」と言ってしまおう。

  未明の岡田港


一日目。天候:のち

 大島の場合、西の「元町港」と北の「岡田港」があり、観光シーズンはほとんど前者へ着くようだが、オフ・シーズンの冬は風と波の関係から後者が多いようだ。
 で、今回も岡田港。
 この時間、まだ辺りは真っ暗で、港の周りも閑散としているのでバスに乗ってまずは元町港へ移動。

 元町港に着くも、まだ朝が早いせいか、こちらも閑散。
 たまたま居合わせた地元のおっちゃんに最近の島の様子を聞いたり、近くの食堂で朝定食をとったりして町が起き出すのを待つ。
 せっかく島へ来たので、朝は焼き魚定食にしたが期待はずれでちょいとイマイチ。

 ようやく辺りに人の気配がし始め、まずはマウンテンバイクをレンタル。一日2,000円。
 テントやシュラフは店にデポさせてもらう。
 自転車で島内一周する場合、風向きや地形の関係から時計周りが良いということなので、まずは北へ向かってスタート。
 コースとしては、幹線の「大島一周道路」(約40km)をメインに行くが、ところどころルートを外れるので推定50~60kmといったところか。

 西海岸沿いにある温泉。その1「浜の湯」
 近くにデフォルメされたゴジラの石像あり。

  

 ゴジラは三原山の噴火により世に現れ、そのためここ大島が出生地となっているそうだ。
 (ちなみに横須賀・久里浜に多々良浜という浜辺があり、ここにも以前、滑り台となっているゴジラ像があった。こちらはゴジラ本土上陸の地ということで・・・)

 その2「御神火(ごじんか)温泉」

 

 「サンセット・パームライン」
 夕陽の時ならば雰囲気最高なのだろうが・・・このシーズン、人の気配も無く、何となく外国映画に出てくるようなロケーション。

 

 

 
 黒い溶岩の磯。刑事に扮した船越栄一郎や片平なぎさが出てきそう。
 「馬鹿な真似はやめろ!」「うるさい!それ以上、俺に近づくなっ!さもないと・・・」ってヤツね。

 
 島の最北端、「野田浜」 。コアな釣り人やダイバー?もチラホラ。

  「大島灯台」 。哀愁漂ってます。

 朝方、到着した岡田港を経由し、東海岸沿いへ。

 
 「椿トンネル」
。花は2~3月がピークで、この時期はまだ。

 
 島の名産・明日葉もそうだが、椿も根の張り方を見ても生命力の強さを感じる。

 「都立大島公園動物園」

 

 潤んだ瞳で何想う、ゾウリクガメ。大きいので力士と同じぐらいの重さがあるとか!

 大島公園を過ぎると、ここからしばらくダラダラとした登り勾配が続き、島一周コースでは一番の核心となる。
 まぁ自転車を押しながら歩くほどではないが、レンタサイクルのギアの調子がイマイチでけっこう疲れる。

 島全体を見た場合、開けているのは西側でこちら東側はまさに無人地帯。
 10数kmにわたって民家も商店も無く、途中に一ヶ所あるバス停も「大島大砂漠」という名前。

 

 やがて最高地点を過ぎると波浮港まで一気に下り。
 クルマも少ないので、爽快なダウンヒルとなる。

 
 名勝「筆島」 。ここは一見の価値あり。

 
 「波浮港」

 「伊豆の踊り子」が住んでいた地であり、都はるみの「あんこ椿は恋の花」の歌碑もあり。
 ここも哀愁がプンプン漂ってます。

  
 謎めいた地名「クダッチ」。下ったところにある地、といった意味か?

 
 「トウシキ野営場」

 ずっと前に今回一緒に来るはずだった高校の腐れ縁たちと宴会キャンプをした思い出の地。もうあれから17年も経ってしまったか。
 この季節、当然ながら誰もおらず。

 
 「差木地」
 知っている人も多いだろうが、あのリング「貞子」生誕の地。
 何も無いといえばそれまでだが、何かある!と言われればそういう気配を感じないでもないような・・・。
 でも、さすがに貞子は「島起こし」に使えないか。 

 
 「地層切断面」
 通称・バームクーヘン。
 以前見た時はクルマで走りながら見たせいかそれほど大したことはないと思っていたが、今回見たらけっこう長い距離にわたって続いていた。
 まさか観光のために新たに切り開いたわけじゃないと思うけど。

 最後は尻の痛みを若干感じながら、無事、スタート地点の元町港へ到着。
 レンタサイクルをおばちゃんに返し、今夜の宿泊地「椿園」のキャンプ場にテントを張る。

 

 その後、暗くなるまで港の堤防で釣り。
 アタリはそれなりにあるが、夕方から風が強くなり、寒さに負けそう。
 一尾ゲットするもミニサイズのため、リリース。1時間で切り上げる。

 

 それにしてもある程度予感していたが、島のローカル感に改めてショックを受ける。
 とにかく店が無い。コンビニはおろかマックや吉野屋など一軒も無いっ!
 今朝も入ったけど、唯一、港の近くに一軒だけ開いてる食堂があってしかたなくそこで夕飯とする。

 今度こそ地元の魚介モノと思ったが、また期待はずれだと大島インプレッションが☆二つぐらいになってしまうので、ここはあえてカツ丼を注文。
 こちらはボリュームあり、手堅い判断をして正解だった。

 店では最後の客となり、何となくあのドラマ「北の国から」の名シーン(子どもがまだ食ってる途中でしょうがっ!)を思い出しながらそそくさと食事を済ませたが、外に出るともう真っ暗。
 まだ夕方6時半だというのに、島はほとんど寝静まっていた。

 南の島といえ、この時期、夜はかなり寒い。
 トットとテン場に戻り、文庫本(今回持ってきたのは辛酸なめ子さんの「自立日記」)を読んでいるうちに眠ってしまった。

【伊豆大島・写真集(島一周・編)】



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