KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

伊豆大島 2017晩秋

2017年11月25日 | 旅行
日程:2017年11月24日(金)~25日(土)
 
 時々、無性に島へ行きたくなる。それもちょっと季節はずれの島が好きだ。

 ふだん山ばかり行ってると海が恋しくなるのか。それともほんの少し島流しの気分になって自分をリセットしたいのか。
 今回は三日間で八丈島、それに加えてすぐ隣の八丈小島へ行く計画を立てた。
 しかしながら、直前の悪天候でまたしても見送り。結局、二日間で一番手軽な伊豆大島へ変更することとなった。
 大島は5年振り五度目である。

一日目 天候:/
 前夜発の大型客船「さるびあ丸」は運休ということで、往きはまずJRで熱海まで行き、熱海港からジェット船で大島へ向かうことにした。
 
 ジェット船だと熱海-大島間はあっという間だ。
 時速80km。揺れも少なく、船旅の旅情を感じることもなく、小一時間で島の北側にある岡田港へ到着する。
 ちなみに春から夏だと西側の元町港への発着が多いが、西風が強い秋から冬は岡田港が使われることが多い。

 今回のプランとして、初日はまずバイク(50cc)を借りて時計回りに島の東側へ。
 東面の砂漠コースから三原山へ登り、下山後は南端にある懐かしのトウシキキャンプ場に泊。
 二日目は島の西側を北上し、時間があれば釣りと温泉でまったりするつもりだ。

 さて岡田港へ着いたはいいが、当てにしていたレンタルバイク屋は元町港の近くにあるので、まずはバスで元町港へ移動しなければならない。
 そこでバス乗り場の窓口へ行くと、受付にとてもキレイなお姉さんがいてビックリ。もしかして元・ミス大島?それともミスあんこ椿か。
 
一気に大島の好感度アップ!

 
 
 バスで元町港に着き、「らんぶる」というレンタサイクル屋で50ccのスクーターを借りる。24Hで4,500円。
 本当はもっと安い「モービル・レンタカー」という店があったのだが、今はバイクはやめてしまって車だけとのこと。(ネットではまだ継続しているようになっているが。)メット、グローブはタダで貸してもらえた。
 今回は楽してバイクにしたが、当然自転車もある。前回来た時はマウンテンバイクが主流だったが、今はむしろ細いタイヤのオンロード車(クロスバイク)が多いようだ。
 
 借りたバイクは古くて若干ガタが来ているが、まぁいいでしょう。さっそくスタート。
 まずはデフォルメしたゴジラの石像がある「長根浜公園」へ。

 
 
 その先、北へ続く「サンセット・パームライン」を走る。
 少々風が強いが、青い空と海岸線の一本道が気持ちいい。
 今日のところ原付で大島を回るだけだが、気分だけはハーレーでハワイを走っていると妄想する。
 
 
 
 

 パームラインを走り、島北端の「大島灯台」を見学。
 再び岡田港へ立ち寄り、先ほどの元・あんこ椿のお姉さんを拝んでいこうと思ったが、今度はいなかった。・・・残念。

 

 名所の椿トンネルも今は咲いてない。
 都立大島公園。時間があれば、のんびり動物園でも散歩しようかと思ったが、今回は割愛。

 

 ここから先、島の東側はしばらく無人エリアでワインディング・ロードが続く。
 島一周道路で「大砂漠」と呼ばれる地点の道路脇にバイクを停め、ここから「三原山」へ歩き始める。 
 三原山は前回も登っているが、その時は北西側からの最短コースだったので、今回はもう少し長く、よりワイルドな「大砂漠ルート」とする。

 ルートは富士山同様の火山灰の砂地が続くが、こちらの方が砂が黒く、表面も若干固まっているので歩きやすい。
 辺りは一面荒野といった感じで、いかにも仮面ライダーやヒーロー戦隊もののロケで使われそうなイメージだ。

 

 

 西風が強いので少しでも風を避けようと東面からのルートを選んだが、それでも登るにつれ身体に当たる風の勢いは強くなってくる。
 こんな季節はずれの平日に登っているのは自分だけだろうと思ったが、それでも上部のお鉢巡り一周路に出ると、ポツポツと単独登山の人が目に付いた。

 風は強いが、本日は雲も無く、視界を遮るものもない。
 以前、神津島の天上山に登った時もそうだったが、西陽を浴びた太平洋にポツポツと浮かぶ伊豆の島々の姿が神々しい。
 標高は高くないが、島の山は内地の山とまた違った隔絶感がある。

 

 バイクを停めてあるので同じ地点に戻りたかったが、周辺は一帯火山灰の荒野で、はっきりした道標も無い。
 適当に下りていくと往きとは違う「テキサスルート」と呼ばれる道に入ってしまい、しかたなくそのまま下る。
 テキサスルートは意外と長く、登り始めが遅かったせいで道路に出た時には真っ暗になってしまった。
 道路に出てもこの辺りは人家も無く、灯りもない。
 バイクを置いた地点まで3~4km離れているが、歩くしかない。
 
 月明りの下、トボトボと暗い道を歩く。まだ夕方5時過ぎだが、島の夜は早く、車一台通らない。
 それでもバイクの地点まであと1kmほどに近づいた所で、偶然通りかかった地元の人にピックアップしてもらえた。
 こんな真っ暗な道を明かりも点けずに一人歩いているのがいて、向こうもちょっと不気味に思ったかもしれない。すみません。

 バイクの地点で降ろしてもらい、お礼を言って別れる。
 寒風の中、今夜の宿泊地「トウシキキャンプ場」へひた走った。

 トウシキキャンプ場を利用するのはもう20年振り。
 近くに店など無いが、トイレ、シャワー、かまど完備で料金は無料。広い敷地は全面芝生で整備され、なかなか気持ち良い所だ。

 季節外れということもあり、この日は先客一組だけ。
 夜になっても風が強いので、石垣を防風壁にして自分もシェルターを張る。
 炊事場へ水を汲みに行くと先客のニイちゃんが素潜りで獲った魚を捌いていた。
 銛で突いたらしいが、こんな大きな鯛やカワハギを獲ってしまうとは、なかなかスゴイ!

 せっかくなので夕食は島の定食屋で海の幸を味わいたかったが、とにかく田舎の夜は早い。
 辛うじて開いていたスーパーでワインと簡単な惣菜を買い、この日は普段と変わらない山メシとする。


二日目 天候:
 昨日は一日中風が強くて難儀したが、一夜明けると多少治まったようだ。
 
 キャンプ場のかまどを覗くと乾いた薪が放置されたままになっていたので、しばし暖を取る。  
 朝のコーヒーが旨い。

 

 朝食の後、しばしキャンプ場周辺を散策。
 海際は黒い火山岩の断崖となっているが、少し東側に寄った斜面から海に降りられるようになっている。
 タイドプールで少し釣りをするが、やはり今日も少し波が立っていて釣果は無し。ま、いいか。

 

 キャンプ場を撤収し、バイクを走らせる。

 
 昨日、暗くて通り過ぎてしまった波浮港。

 
 大島の名所の一つ、地層切断面。(別名:バームクーヘン)
 ぐるっと回って元町港へ帰着。

 バイクへ返しに行く前にガソリンを満タンにするが、島一周でも40kmほどなので補充したのは1Lちょっと。ガス代はトータル200円ほど。

 後は船に乗って帰るのみ。
 昼飯は地元の定食屋で大島名物の「べっこう寿司」。

 

 最後は、日帰り入浴の御神火(おじんか)温泉でまったりくつろぐ。
 大島はアップダウンが多いものの島一周道路がほぼフルマラソンの距離なので、最近はランナー客が多いようだ。
 御神火温泉にはあのシドニー五輪の高橋尚子さんも練習で訪れていたよう。

 帰りは再び岡田港から。
 船のデッキから遠去かる島を眺めながら飲むビールがしみじみと旨い。

 
 復路は大型客船で4時間の船旅。
 地元・横浜の夜景も海からだとまた新鮮である。


 さて、つぎはどこの島へ行こうか。


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