天候:雲一つ無い
同行:M田氏
朝8時過ぎ、廻目平入り。
駐車場はこの時期、さすがにトップ・シーズンの半分ぐらいの車の数だが、それでも結構賑わっている。
ボルダーに来ているはずのS師の「青のインサイト(借り物)」を探すが、見当たらず。
歯を磨き、朝のお勤めをしてから、まずは背後の川を渡って対岸の「おばさん岩」へ。
【おばさん岩】
私がおばさんになっても 5.10b MOS
以前は5.9だったが、改訂版の「日本100岩場」では、2階級特進となっている小林・姉の課題。
フェース左端のカンテをはたきながらレイバック気味に行くが、足のスメアをしっかり効かせていないと、いきなりズリッと滑るので要注意。(私も二回ほど・・)
最後、カンテが丸くなって、フェースの甘いホールドに切り替える所もまたちょいイヤらしい。
アップにしては辛かったが、何とかクリア。
左のカンテを使ってレイバックで。
母子草 5.10c ★ OS
前記の右隣。
下部は浅いカチ、上部はクラックで構成されたスラブ系フェース。
下部はカチで絶えつつ左足ハイステップで浅いレッジに乗り込む所がポイント。
上部、3本目のボルトからゴールまでのクラックは間隔がやや開いていてちょっと怖いが、イケイケ・モードのレイ・バックで一気で行ってしまうしかない。
私のように指が太いとクラックが浅く感じるが、体の側面を岩にピッタリ横付けしてクラックの縁に指先を引っ掛けるようにすると、うまく決まる。
スラブが「母子草」、右のコーナー沿いが「子供をなめんなよ」。
レール・デュ・タン 5.10d ★ TR→RP(2便)
以前は5.11aだったが、こちらは格下げになってしまった課題。
ただし、ルートは長めで見た目も十分。
下部の小ハングを大ガバを使ってダイナミックに越えるのがポイントで、まずはM田氏が会心のMOSを決める。M田氏曰く「久々に吠えちゃいました。」
「これは絶対お勧めです。」とリードを勧められるが、どうも自信が無い私は、ビビってまずはTopRopeで。
ホールド、ムーブはほぼハッキリしており、「上のガバを掴んだら死んでも離さないように」というM田氏のアドバイスに従ったら、何とかできてしまった。
上部は多少ルーファイが求められ、1ポイントだけ微妙なガストンを強いられたが、割と素直でそのままTopOut。
で、せっかくなので少し休んだ後、今度はリード・トライ。
先ほどの手順通り最初のガバを取ったのだが、油断して爪先がはずれ、思いっきり両足ブラとなる。が、ガバは掴んだまま。
ちょっとテンション掛かってしまったかと思われたが、M田氏のジャッジは「OK」。そのまま、慎重に上部を繋いで無事クリア。
ちょっとギリギリぽかったが、M田氏にはRPと認められ、満足の一本。
核心部、ガバを取り損ねるとグラウンド・フォールとなるので、安全に楽しむなら2本目のボルトにプリ・クリップした方がいいでしょう。
子供をナメんなよ 5.10a/b RP?(2便)
右側ハリボテ状、左側スラブ系フェースのコンタクト・ラインを行く。ご存知、小林由佳嬢の子供の頃の課題。
グレードからして甘く見ていたが、出だしでいきなりハマり、迷っているうちに不意に足を滑らせ一便目は×。
気を取り直して二便目となるが、やはり出だしでどういうわけか狭苦しい体勢に固められてしまい、思うように身動き取れず。
何とかだましだまし足をジワジワと上げていくが、右側ハリボテが「く」の字に張り出してくる所で、またしても固まってしまう。
見るに見かねたヨソのおじさんが(自分もおじさんだけど・・・)、「足はそこ。もっと下。・・そう、そこ!」と手取り足取り指示を出してくれて、何とかTopOut。
はたして、これをRPと呼べるのか甚だ微妙・・・だが、ま、いっか。
それにしても小林由佳、やはり恐るべし!
さらにM田氏はTopRopeで「トンビにアブラゲさらわれた(5.10d)」を登り、午後は「兄岩」へ移動。
兄岩から見る金峰山荘
【兄岩】
もみじ 5.10a ★★ FL
クラックに挟まれた岩塔状の合間を縫っていくルート。
M田氏お手本の後、私も何とかFL。
この辺り、対岸の廻目平が箱庭のように見えて、ロケーションが素晴らしい。
ウォーリーをさがせ 5.11a TR(2テン・TopOut)
「もみじ」クリアの後、そのままTopRopeで。
まずはM田氏がトライするが、出だしの細かいカチに指が悲鳴を上げ、早々とリタイヤ。
続いて私。
やや右手から取り付き、途中1テンしてしまったが、何とか中間のテラスまでこぎつける。テラスに上がる所のガバで嬉しい。
上部はクラック。ここでも足を滑らせ一回落ちてしまうが、指の掛かりは良く、きっちりレイバックを決めていけば、割と素直。
で、そのままTopOut。
リードは怖くてまだまだできそうにないが、ムーブはとりあえず解決?
「森の緑にかこまれて」の右隣の名無しルート 5.10d TR ×
ランペを右上し、中間部で細かいカチをうまく繋いで右トラバース。
そのまま最後は前傾気味のゴールまで直上。
M田氏、本日2本目の10d、MOS。
私はTopRopeでやらせてもらうが、「ウォーリー~」より、こちらのトラバース部分の方が指に痛くて断念。
タジアンⅣ 5.10a ★★ MOS
最後にクールダウンとして、やらせてもらう。
下から見る限り、階段状のスラブだが、上に行くほど冷や汗をかかされる。
「・・これで10a?」「やめときゃ良かった」「もう今からでもやめたい」と後悔が頭の中に渦巻きつつも、これ以上無い絶好の岩のコンディションに助けられて、何とかMOS。
ルート図集には「どうってことないスラブだが・・」なんて書かれているが、初級者にはおおいに「どうってことある」だろう。
最近登り始めて、ちょいとイイ気になっている輩をこらしめる(?)のにピッタリの課題で、M田氏曰く「途中のクラックが濡れていたりすると、さらに痺れます。」とのこと。
兄岩のスラブ
というわけで、本日はこれにて終了。
駐車場に戻ると、S師のインサイトが見つかるが、本人はまたしても「初段」獲得に入れ込んでいるようで、なかなか帰ってこない。
メモ書きを残して、お先に失礼させていただく。
もはや定番となった中央高速の渋滞を凌いで、相模原の大盛りスパで締め括る。
M田さん、お疲れさんでした。またよろしく。
黒幕1便目は前回のリプレイそのままに終了点迄行きそうな気配でした。4ピン目付近のムーブ解明、またご一緒出来る機会があれば私も黒幕退治したいです。山椒はwork on、コジマンと同じく、指皮にあまり優しくないので、これは止めて、トカゲをレパートリーに加えます。
監督さんに刺激いただいて、MOS至上主義?を信条としている身としては、今回まずまず結果を出せて良かったです。2日間でリードトライが9便と些か大人しめでしたが、週一クライマーズパラソルに少し陽が差しました。
また宜しくお願いします。
P.S 鉄の女性は、昔日の方でした。昔の様子を少しは知ってるものとして、色々感慨深いものも少々。監督さん共々、いつかは12、13台をトライしたいものですね。
黒幕は思ったより手強かったです。
やはり途中でなかなかレストできないので、出だしで少し迷っていると4ピン目辺りで前腕と小粒ホールドに立つ足がプルプルしてきますね。
私としては次回は「黒幕」「三十路」、そして「蜥蜴」狙いで行ってみたいと思います。その前にきっちり森で遊ばなければいけませんが・・
今週末は河俣で「河童」退治でしたっけ?
週明けにまた連絡しますのでよろしく