KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

秋の瑞牆・カサメリ&不動沢

2017年11月05日 | フリー(山梨、長野)
日程:2017年11月4日(土)~5日(日)一泊二日
同行:M田師匠
 
 さて、この週末は瑞牆。
 このところ行くたびに宿題をもらっている瑞牆だが、今回は何とか一矢報いたい。 
 幸い、師匠は絶好調。腕の故障で一時期は10aも危うい状態だったが、今ではジムで5.12を登っているというから心強い。
 自分の方は相変わらず可もなく不可もなくといった調子だが・・・。 
 
 とりあえず師匠は前回の宿題「プラチナム(5.11c)」がターゲット。その勢いをかって不動沢の宿題「〇友ルート」も片づけようという算段。
 果たしてどうなることやら。
 
一日目 天候:一時
 カサメリ沢モツランド


 
 まず師匠はアップもせずに、いきなり本命プラチナムへ。
 ちょっと風邪気味のようだが、それでも影響を感じさせないクライミング。
 最初の便で片づけてしまうんじゃないかと期待したが、途中1テン。その後、時間を空けて都合三便出したが、惜しくもRPならず。
 途中一か所ホールドが遠いようで、もう最後までムーブは固まっているだけに惜しい!
 
 自分は先週、東北の方で縦走なんてしていたものだから、またハートがチキンになって一から出直し。どうもメンタルが弱い。
 今日、自分がやったのは・・・、(以下、グレードは山渓版「日本100岩場」。( )は、白山書房「新編・日本の岩場」による。)
 
たぬき 5.10a △
 モツランドでのアップ課題。
 もう何回も登っているはずなのに、ゴールの所で左手ポッケの存在をすっかり忘れてアタフタし、最後で終了点のチェーンを掴んでしまった。
 なので△(・・・あぁ、情けない。)
 
ミルクミルク 5.10c(5.10b) (再登)
 これも前回、終了点にクリップする時、バランスが悪くてチェーンを掴んでしまった。
 ジムばかり行っているせいでカチを持つ手に力が入らず、心許なかったが、最後もステミングで止まって何とか再登。
 師匠曰く「悪くなかったけど、今日は足の動きが固い。」とのご指摘。確かに。
 自分は腕や指の力が無いので、調子のイイ時はきちんと足で登っている感覚があるのだが、今日はそれがない。
 非力な手に頼っているから余計ビビる。悪循環だ。
 
レーザーズエッジ 5.10c/d(5.10d) (再登)
 今日人気の課題。妙齢のカップルやら名古屋からの三人娘?など代わる代わる取付いていた。
 既にヌン掛け済なのでお借りしてトライ。
 二つ目のクリップがバランス悪く、その後の左手カチ飛ばしが核心かな。以前ENDくんが見つけたエッジ右側の隠れカチは使わなかった。
 上部で左側面からまたエッジに戻るところがまたちょっとトリッキー。
 グダグダながら、とりあえず登れて良かった。
 
 午後から天気が悪くなり、小雨がパラパラ。気温も冷え込む。
 最後に師匠がこれまた宿題の「漁師の娘5.11c」をやるが、スリップした際、勝負靴のスカルパ・インスティンクトの爪先を削られ、またしてもお預け。
 寒くなってきたので、そこそこに引き上げ、ワイン飲んで寝る。

 

二日目 天候:
 不動沢 〇友ルート 5.10a(5.10b)
 
 昨夜は珍しく別テントで寝たが、私は日頃の疲れとストレスでうるさい寝言と放屁を繰り返し、師匠の静かな夜のひとときを妨害していたらしい。たいへん失礼しました。
 昨日と打って変わって爽やかな青空だが、師匠からは悲しい報せ。日本シリーズでベイスターズが負けたという。・・・イイ夢見させてもらったぜ。
 あまり寒かったら甲府幕岩へ転進という案も出たが、陽も出ているので予定通り因縁の「〇友」へ。
 (以下、ピッチは自分たちの切り方で。)

 
 
1P目 Ⅳ 12m 浅いクラック 師匠リード
 陽が当たらず相変わらずジメジメした感じだが、岩は特に濡れているわけじゃない。
 ボルトもなく、アルパインのⅣ級とは思えないイヤらしさで、私は精神的に苦手。ここはお約束通り師匠に託す。
 途中、右側の頼りない木の枝にも助けてもらって窪んだヘソのような小テラスでピッチを切る。
 師匠曰く、前回6月に来た時はテラスに2つボルトがあった(チェーンも?)はずとのことだが、今はボルト一つ。
 もしかして、誰か落ちて破壊してしまったのだろうか。

 
2P目 5.10a 40m スラブ 私のリード
 前回同様、出だしの数歩が怖い。ホールドは特に無し。
 2mほど先のポッケまで全神経を足の爪先に集中してジワリと進み、ダイクを取って次のボルトへクリップ。
 そこからも泣き笑いするようなランナウトが続くが、前回登っているので多少心に余裕がある。
 右側のフレークには小さめカムを2つ決めるが、そのせいで後半はロープがやたら重くなり地引網状態。
 あまりに重いのでハング下の立木テラスでピッチを切ろうと思ったが、師匠が下からユマーリングするというので、もう数m延ばしてボルトのあるハング下まで。
 はー、喉乾いた。


 
 
3P目 5.8 8m トラバース 師匠リード
 ロープの流れが悪くなるため、ハング下のチョックストーンを利用しながらチムニー下まで左へトラバース。
 その先はボルトが無いので、師匠がしっかりとカムで支点を構築。

 
4P目 5.8(5.10b)クラック~チムニー 師匠→私のリード
 核心ピッチ。下のスラブは私がやったので、このチムニーは師匠が「責任をもって」請け負うという話だったが・・・。
 最初のクラックをカムを決めながら師匠が登り、チムニー入口の屈曲点で一旦レスト。
 その先から狭くなるようで、しばらくもがいていたが、思うように動きが取れないようで、まさかのギブ申告。
 
 リード交替となり、絶好調の師匠が無理なのに自分が・・・と思ったが、ダメ元でトライ。
 出だしはクラックというよりレイバック風に登れる。
 師匠のもがき様を見ていたため、あまり中へ深く潜り込まないように、さっさと屈曲点に立つ。
 さて、これからが問題で、確かに狭くて動きにくい。
 なるべく外へ身体を出すよう、まずは左足で外側のフットホールドを拾う。続いて右足。右側から大きなフレークが被さった感じで身体を支え、一歩ずつスメアの足を上げていく。
 途中、身体を反転してチムニーの外へ出るところがイヤらしかったが、何とか突破。
 そこから先はカムをセットできる箇所がなく、ちょっと躊躇したが、ここまで来たら行くしかない。
 最後の5mはフレークを抱えるようなムーブで。
 絶対落ちれない状態だったが、先々月の韓国インスボンで似たようなピッチを経験しており、それが活きた形となった。
 
 
 
 チムニーを抜け左側の懸垂支点でピッチを切り、師匠を迎える。
 昨年の有笠「掟破り」MOSの際は百点満点をいただいたが、今回も「下から見ていてカッコ良かった!」と高評価をいただく。
 トポではさらに上部へルートが繋がっているようだが、この先は面白みが無い上にボルトは1本というハイリスクなので、ここまでにしようと判断。
 バックロープを引いてきたので、50m二回の懸垂で基部へ降り立つ。
 とにかくノルマのチムニー上まで行けたので良かった。
 
 
   
 〇友ルートは、その名のとおり友と呼べるパートナーでないと一緒に行けない好ルートだと思う。
 グレード的には大したことないが、内容的には充実したクライミングだった。


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4 コメント

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Unknown (M田)
2017-11-19 22:30:02
M田です。

カサメリ、不動沢ありがとうございました。

プラチナムは最後同じムーブで2回フォールを喫してしまったので(足の位置が低い、、、ここはタッパがある方が有利)、もう少しムーブを工夫する必要ありです。最後は右から終了点 or ダイレクトで終了点、どちらでも良い気がしますが、直登でHoldが繋がっているのを確認したので、こちらの方が見栄えがいいかもです。また来年ですね。カサメリふらんすもややタッパがある人が有利なルートみたいですが、得意系ルートの見立てなので、またトライしたいです。漁師は右のカンテ、右足張りムーブで20回近くはやられているので、少しムーブを工夫して、例の若者が教えてくれた左足スタンス(2cm菱型)と縦型細カチ2つで上部に繋げられるような気がします。懲りずに次回はこのムーブをトライしたいです。チチクリも片付けねば。トライアングルフェイスの「未来の舞」も触ってみたいです。舞と言えば大ちゃん妻なので、これは大ちゃんにやって貰わねば。

今回の白眉は〇友の監督さんチムニーリードですね!!青空に突き出した翼をバックに、豪快に登る姿はカッコ良かったですよぉ。もう一人メンバーが居ればtake pic.出来たと思いますが、私の脳にしかと焼き付いています。十一面が楽しみです。また来年、監督さんの気が乗れば是非!!それで〇友ルートですが、前回は1P目の終了点はペツル2本+チェーンという構成で、2P目は立木のテラスに人工的なビレイ点があった筈でそれも撤去されていたので、1P目も人の手でペツル1本+チェーンが撤去されたものと思います。2P目上のペツルは前回はなかったです。撤去理由が不明です。そんな事は露知らず、監督さんに2P目上までビレイ点構築いただいてありがとうございました。今回チムニーリードだらしなくてすみませんでした。2P目のユマーリングでクラ靴の足先がボヨボヨになり、足にfitしなくなってしまったみたいで、3P目トラバース時にスメアがどうにも利かない事が判明して、よっぽど4P目は最初からお願いしようと思いましたが、そこは堪えましたので、許して下さい。万が一、ここが突破できなくてもクライムダウンでカム回収できそうな事は分かったので、また次回登るときは安心して?トライ出来そうです。

また宜しくお願いします。

P.S. 大ちゃん家訪問後、横須賀中央駅で監督さん、END君と「神豚」or 「相模屋」行こうと考えていたのですが、ヴァンにどうにもやられたみたいで、睡眠モードになってしまいました、、、残念です。例のケイさんV、見ましたよ。本人がやりたいのなら、OKなのでは、と感じました。
お疲れさまでした。 (現場監督)
2017-11-23 10:28:06
M田師匠

 カサメリ&不動沢お疲れさまでした。
 初日のプラチナム、一本目で行っちゃうかという勢いでしたが、残念でした。
 しかし風邪気味ながらあれだけ安定して登れるとは凄いです。完全復活ですね。ついこの前までの低迷期が嘘のようです。
 自分の方はこのところ来るたびに気持ちがリセットされてしまい、チキンハートになってしまいます。
 そんな中、グダグダながらもミルクとレーザーを何とか登れて良かったです。
 レーザーは下部の一か所だけクリアすれば、思ったより組し易しでした。
 今シーズンは無理ですが、菊地さんの「日本の岩場」によればその上はガバの連続らしいので、延長バージョンの「オリーブ」もウンウン唸りながら(笑)トライすべきですね。

 翌日の「〇友」。
 昨年の有笠「掟破り」も丁度この時期ですが、自分は時々翼が生えるようです。w
 最後は落ちたらただでは済まないランナウトで痺れましたが、ネットの記録でも多くの人が苦戦しているようなので、ここは登れて実に気持ち良かったです。
 しかし、もう一回やれと言われたら、次回は師匠にお任せしますので、よろしく。

 でも「〇友」で自分が一番イヤなのは、あの出だしの限りなくフリーソロに近いⅣ級ですね。
 あと途中の支点はあまり覚えていませんが、2ピッチ上のハング下のハンガー1つは前回もありました。
 前回懸垂時に自分が残したカラビナが懸っていて、今回回収したので。
 何にしても師匠のお陰です。

p.s.翌週の大ちゃん家訪問。セッティング等ありがとうございました。
 ヴァンは5年物で、外で飲んだせいかロックのせいか以前より若干味が薄いと感じましたが、後からモロに効いてきました。
 畏るべし、周五郎!また買います。
「神豚」は行きたかった。次回はぜひ。
 ケイさんVって何でしたっけ?まったく覚えていません。w
Unknown (M田)
2017-11-27 20:25:19
プラチナムは少し悔しいですが、漸く自覚できた事が一つ。私の場合、声が出ているときは気合乗りが良く(リズムに乗れている)、声が出ていない時は気合不足で波に乗れず凡退、という傾向がここにきて明確になったような気がします。これはクライミングに限らずですが、仕事でもブツクサ一人ごちている時は、頭の冴えが良い気がします。想像ですが、口に出すことで多人数での話し合いを一人で仮想している状況を作り出し、そこで冷静になれたり、色々なアイデアが生まれてくるような気がします。

〇友、1P目終了点ビレイ環境はは1本ボルト+その下のやや浅クラック・カム2本(効きがやや甘い)でビレイ点としましたが、あまりビレイ環境としては良くないので、1P目は左のクラックでも良いかもです。2P目のボルトの件、自分の記憶の中ではないと思ってましたが、あったんですね。ただ立木テラスには支点があったような気が、、、

Jで浅草クライミングシューズ「KAGAMI」(エントリーモデル)を試し履きしたのですが、非常に踵のFit感が良く、フリクションも問題なしで、この機能でPrice1万3千なので、これは買います、プチ感激です。

ケイVは関内でVoice披露することもある例の方です。

ヴァン美味しかったですよぉ、期待してます。久しぶりの5人集合だったので、酒の回りも良く、舞ちゃんの写真を見ると、結構飛んでましたね。
Unknown (現場監督)
2017-11-29 23:41:20
なるほど!
あの吠えるのにはそういう意味があったんですね。ENDくんに言わせると、ただうるさいだけとのことですが・・・(^^;
たしかに自分も少し前まで根を詰めた仕事中などブツクサ言っていたような気がします。ただ自分の場合、クライミングでは声と共に脱力してしまいそうなので、吠えませんが。

浅草シューズ買ったんですか?ぜひ拝見したいものです。最近クライミングシューズも少し変わってきましたね。この前、新品ながら有名メーカーで1万円前後のエントリーモデルをカモシカで見ました。ジムなら十分な気がしました。

ケイV、思い出しました!だが、自分の守備範囲を超えているというか、ちょっと対象外、専門外です。激しいパフォーマンスの後、酸素吸入ってどんだけ~?大したプロ根性ですが、師匠にお任せします。

大ちゃん家では全滅でしたね。こういう付き合いができるのもM田さんのおかげ。皆、嬉しくて酔いも早かったんじゃないかなぁ。

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